長野聖救主教会
 
長野聖救主教会創立者「ウォーラー司祭 その生涯と家庭」

明治~昭和 県内でキリスト教布教
カナダ人宣教師の生涯 創立した教会信徒 子孫探して取材
長野聖救主教会創立者のウォーラー司祭の生涯が本になりました



 明治から昭和にかけ約50年にわたって県内でキリスト教の布教に取り組んだカナダ人宣教師ジョン・ゲージ・ウォーラー司祭(1863~1945年)の生涯が、「ウォーラー司祭その生涯と家庭」の題名で本にまとめられた。「(自然が)カナダと大変似ている」と長野を愛しながらも、第二次大戦中に帰国せざるをえなくなった司祭の生きざまを、司祭が創立した長野聖救主教会の信徒らが調べ上げた。
 ウォーラー司祭は1890(明治23)年、英国国教会系のカナダ聖公会から派遣されて来日し、92年に長野町(現長野市)へ。信者の寄付などで1898年、西長野にレンガ造りの教会を建てた。司祭は長野を気に入り永住するつもりだったが、教会の大部分が軍に接収されたり憲兵に監視されるなどしたため、周囲の説得で79歳だった1942(昭和17)年に帰国。3年後に病死した。
 編集委員の一人、小林史郎さん(74)=長野市=は2年前、カナダ・トロントの聖公会文書館を訪れ、司祭が書いた手紙や聖公会への報告書などの写しを入手。司祭の子孫を探し出し話を聞いた。
 その結果、司祭は大規模農家に生まれ経営感覚を身に着けていたことや、青年期にカナダで父親と教会の建設に奔走したことが判明。「教会を建てるノウハウがない長野で自身が建設作業に携わったり、教会会計を管理した司祭の多彩な側面が結び付いた」という。
 小さいころ司祭から指導を受けた金木歌子さん(77)は「本は、かくしゃくとして厳しかった司祭の全体像を立体的に浮かび上がらせている」と話している。

長野聖救主教会発行で、A5判、281ページ。600部印刷。
非売品だが、希望者には提供している。
申し込みは、同教会のファックス(026-232-6051)へ。
(2005年4月5日信濃毎日新聞掲載)歴史委員会
 


【内容の紹介】


「ウォーラー司祭 その生涯と家庭
附長野看護婦学校・長野慈恵医館小史」
 A5版281ページ


…ウォーラー司祭はいうまでもなく長野聖救主教会の創立者であり、聖堂を設計し、その建設に当たった方であります。そして長野に在住し50年を超える長い年月を伝道されました。…ウォーラー司祭の生涯を眺めてみますと、その在日宣教の働きは中部教区だけに止まらず、中部地方部(教区)成立前史となる信越地区での、そして中部教区成立以後はさらに広い範囲に及びました。…ウォーラー師祭の生涯を通してその多面的な宗教的人格を知ることも、長野聖救主教会史を多面的に理解させてくれるものと考えこの書を発刊いたしました。(本書のまえがきより)

  ウォーラー司祭


目次

口絵写真・ウォーラー夫妻・長野聖救主聖堂
刊行にあたり…日本聖公会中部教区 主教 森 紀旦
       長野聖救主教会牧師 司祭 箭野眞理
刊行を祝して…日本聖公会 司祭 大江真遺
まえがき
ジェイ・G・ウォーラー司祭の逝去広告 主教 H・J・ハミルトン
第一章 ウォーラー司祭が来日した時代
(一)日本開国によるキリスト教の再伝道
(二)聖公会(イギリス聖公会・アメリカ聖公会)の日本伝道
(三)イギリス植民地教会から出発したカナダ聖公会の日本伝道
第二章  カナダでのウォーラー司祭
(一)ウォーラー司祭の育った家庭
○ ウォーラー一族の遠祖たち
○ カナダに移住した祖父母
○ 近親者たち
(二)来日まで
○ 幼青年期
○ 聖職となる
○ カナダ聖公会(DFMS)からの派遺
第三章 日本でのウォーラー司祭
(一)来日したウォーラー司祭
○ 日本聖公会の組織が成立していた日本
○ 長野への着任まで
(二)長野での最初期の伝遺(1892~1898)
○ 苦難の確氷峠越えと長野で祝った最初のクリスマス
○ 悪戦苦闘の最初期の伝道
○ 信濃・信越教役者会の成立
○ 聖堂建設と聖別式
(三)最初の休暇帰国から帰って(1900~1914)
○ 慈恵医館の経営と地域杜会への関わり
○ カナダ聖公会MSCCの成立とカナダ聖公会在日宣教師社団の結成
○ 第2回の休暇帰国
○ 上田在住時代
○ 中部地方部成立とウォーラー師
○ 長野宣教開始25周年を迎えて
(四)長野に再住して(1915~1942)
○ 中部地方部のシニヤーリーダー
○ 新生療養所の建設
○ 各地の教会堂の建設との関わり
○ 日本人主教佐々木鎮次師父の着座とウ師
○ 日本宣教45周年を迎えての隠退
○ 無念の帰国
第四章 最晩年のウォーラー司祭(1943~45)
第五章 宣教者ウォーラー司祭のさまざまな人間像
(一)伝道者・神学者
(二)建築家
(三)実務家
(四)家庭人(軽井沢での一家)
○ 家系図
○ ジョン・G・ウォーラー司祭に関係する年譜
附:長野看護婦学校・長野慈恵医館・小史
あとがき