キリスト教あれこれ (20)
―キリスト教にまつわる豆知識―
|
ダイヤモンド |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
聖書の中に現れるダイヤモンドが私たちが知っているダイヤモンドかどうかは疑わしい。ダイヤモンド(金剛石)は聖書の中に10回足らず現れるのであるが、訳語は一定していなくて、いろいろな宝石の名が当てられている。 ダイヤモンドだとされている出エジプト記(28:18、39:1)、エレミヤ記(17:1)、エゼキエル(3:9、28:13)、ゼカリヤ書(7:12)は文語訳、口語訳、新共同訳では金剛石(=ダイヤモンド)、赤しまめのう、ジャスパー、青玉、紫水晶となっている。 聖書中でのダイヤモンドは宝石としての価値よりも[堅さ]の最も堅いものの意味に考えた方が良い。神が預言者の額を「岩よりも硬いダイヤモンドのようにする」(エゼキエル3:9)の言葉は堅い信仰の象徴として使われている。 ダイヤモンドは勿論存在はしていたが、中世以前には知られていなかったと言うのが学会の定説である。 ダイヤモンドはとても高価な宝石なので簡単には作れないと思われるでしょうが、実は簡単に合成出来ます。といっても王冠を飾る様な大きなものは無理です。たくさんのひとたちがダイヤモンドをなんとか合成しようと夢見たのです。ある人は一穫千金を、あるいは科学的解明のためです。 さて、炭素には黒鉛構造とダイヤモンド構造があります。
ダイヤモンドの研究の流れを簡単に示すと
ダイヤモンドが出てくる小説がある。尾崎紅葉の金色夜叉がそれで、主人公の貫一、お宮の出会いの場である歌留多の会で語られる金剛石(ダイヤモンド)、それは富の象徴である。尾崎紅葉のこの小説には下敷きがあってイギリスの作家Bertha M. Clay、本名Charlotte Mary Brame (1836-1884)の“Weaker Than a Woman”(堀啓子訳“女より弱き者”南雲堂フェニックス、2002)からとっている。 お宮はヒロインであるヴァイオレット、貫一は弁護士のフィリックス、銀行の跡取り息子富山は准男爵オーウェンにそれぞれ対応し、富のシンボルのダイヤモンドがでてくる。この小説は未完で終わっているが、紅葉のメモでは貫一は高利貸しをやめ、病気のお宮を自分の家に引き取ることで終わることになっており、この小説の主人公、間貫一のモデルは巌谷小波であるともいわれている。 ダイヤモンドと言う言葉が日本で使われはじめるのは1860年頃のことで、清水卯三郎、英米通信 1864年;福沢諭吉、世界国尽V 1869年が初出とされている。金色夜叉の読売新聞での連載が始まったのは明治30年(1897年)のことで、紅葉は早速に新しい言葉としてダイヤモンドを使ったのではないだろうか。 昭意皇太后の御歌に金剛石がある。
この金剛石はダイヤモンドのことである。ダイヤモンドではうたにならない? 日本は大量のダイヤモンドを輸入している。統計では、
(単位:百万円) 2001年、工業用ダイヤ18,777kg、ダイヤモンド 518,348kg ダイヤモンドは宝飾の意味しか無いかと言えばそうではない。むしろ、工業材料の意味が大きい。ダイヤモンドの硬い、熱をよく伝える、半導体になるなど、表面の性質を利用していろんなところで用いられる。精密機械工菜、電子工業、半導体工業、化学工業、土木工学、光学、医学、美容・ファッションなどなどである。 鉱物の硬さは結晶の方向、不純物など若干異なるが、硬度を表す尺度はモースによって次のように決められている。 モースの硬度計
ダイヤモンドは地球のタイムカプセルでもあって、ダイヤモンドを調べることで地球のいろいろな情報が得られる。 (2005.10) |
![]()
| 一覧に戻る |
(c)NSKK Diocese of Chubu, Last updated on