第513号(2002年4月)


 北海道教区には、全部で二十四の教会がありますが、そのうち八教会(稚内、紋別、厚岸、新冠、有珠、今金、岩見沢、美唄)には定住教役者がいません。中にはもう何十年も定住牧師がいないという教会もあります。これらの教会にも牧師または管理牧師がいますが、遠く離れた教会に住んでいるため、月に数回、主日礼拝(教会によっては、日曜日以外の日にしか礼拝できないとこもある)や家庭・病院訪問のために行くのが精一杯というケースが多いのが現状です。教会主教も年に二度は巡回をしますが、その都度に感じることがあります。これらの教会に共通して言えることですが、どの教会も司祭や主教を迎えての主日礼拝をとても大切にし、楽しみにしているということです。礼拝堂を掃除し、ストーブを何時間も前からつけて暖かくし、司祭が来るのを待っています。決して多い人数ではないのですが、聖歌(オルガン奏者がいなく、ヒムプレーヤーというカラオケのような機器を使っている教会もある)を歌うときの声は大きく、礼拝にも熱がこもっています。
そして、どの教会にも信徒を束ねてくださる「長老」がいて、教会の維持管理に、信徒間の連絡に熱心に奉仕してくださっています。また、信徒一人ひとりが、教会のメンバーであることの意識をきちんと持っていて、信徒同士で訪ね合い、助け合い、礼拝に誘い合っています。毎回礼拝後は、司祭や主教を囲んで、これらの人々が持ち寄った食事を共にし、時間がたつのも忘れて楽しく語り合うのです。このような教会だからこそ、定住牧師がいなくても続けてこられたのでしょう。

       主教 ナタナエル 植松 誠


2001年目次へ教区ホームページへ