主教室より 2006年2月
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日本聖公会 北海道教区


北海の光 主教室より <2006年2月号>
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 毎年聖週(受難週)の木曜日(聖餐制定記念日)、私は主教座聖堂でオリーブ油を聖別します。そしてそれを小びんに分け、教区内の全聖職に渡します。

 このオリーブ油は、聖職が病人を訪ねた時に、塗油に用いられます。しかし、どうも塗油に関して、多くの信徒の皆様が誤解しておられるようです。その誤解により、このオリーブ油はあまり用いられることがないのが実態です。

 誤解は、塗油を「危篤になった人、死ぬ直前の人」に対する儀式だと思っていることです。多分、それは前の祈祷書に抹油(まつゆ)とあるのを、終末の末(まつ)と勘違いして、抹油は死ぬ直前にするものと思い込んでしまったことがあるのでしょう。それで、病人に塗油をしようとする牧師に、「縁起でもない」と本人や家族が怒ったり、「自分はもう長くないのだ」と思って落ち込む人が出てきてしまうのです。

 祈祷書三三五頁以下をよく読んでみてください。塗油は病人の癒しのための大事な祈りです。「塗油によって体と魂をいやし強め、病に打ち勝たせてください」という祈りがどうして死の宣告になるのでしょうか。

 「死の直前の儀式」という誤解を無くし、病気になった時、それが風邪でもちょっとした怪我でも、牧師に来てもらい、塗油をしてもらうことは大事なことです。主教が配ったオリーブ油が足りなくなったという報告を私は待っています。塗油を、聖職も信徒も大いに見直しましょう。

主教 ナタナエル 植松 誠