教会暦 
						降臨節  | 
					 
					
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Nun komm, der Heiden Heiland 
Martin Luther (1483-1546) 
NUN KOMM DER HEIDEN HEILAND 
Erfurt Enchiridia, 1524 
(訳詩調査協力 仲渡道夫)  | 
							 
						 
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 歴史的に世界中で歌い継がれてきている降臨節の聖歌です。マルティン・ルターの最初期の詩であり、こうした形式の聖歌の中でも最も古いものの一つと言えるでしょう。 
 降臨節の聖歌ですが、「この世の罪をあがなうために」「きよきみ国を離れて降り」、「おとめにやどり」、「人となり」、「陰府にもくだり」「み父にいたる道を拓く主」という内容は、明らかに「ニケヤ信経」(『祈祷書』167頁参照)に見られる、キリスト理解を念頭に置いて構成されています。ルターの原詩は8節までありましたが、現在はほとんどの聖歌集で6節程度にまとめられています。 
 今回は『讃美歌21』229番の日本語詩を全面的に採用しました。 
 旋律は、バッハもそのカンタータの中で使用していることもあって、現代に至るまで世界的に広く親しまれています。この旋律に基づいたオルガン独奏曲も古来から多くの作曲家が書いており、特にこの曲が最初に歌われる礼拝ならば、それらを入手して礼拝の前奏曲とするのも意味深いことです。 
 使われている和声も『讃美歌21』と共通で、これはこの曲が世に出た最も初期に出版されたものですが、いわゆるドイツコラールが元来旋律のみで記譜されていることにも照らして、奏楽者が自由に和声付けを試みることもできます。暗くなりがちな短調の響きの中に、降誕節への期待を込めて、力強く歌いたい聖歌です。 | 
					 
				 
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