教会暦
復活節
2047  香油を持つマリアは
Myrrh-Bearing Mary
Rae E. Whitney (1927-)
MYRRH-BEARING MARY
Alfred V. Fedak (1953-)
(訳詩 宮崎 光 、訳詩協力 小林善樹)
 週の始めの日の朝早く、香油を携えて主の墓を訪れた女性の一人であるマグダラのマリアの視点から、復活の尽きせぬ喜びを歌った聖歌です。
 主イエスにより七つの悪霊から解放されて以来[ルカ8:2]、主の宣教の旅路につき従ってきた彼女は、主の十字架上の死にも立ち会いました。そして墓の前で彼女は、復活の主から「マリア」と名を呼ばれ [ヨハネ20:16] 、世界で最初の復活の証人となりました。
 A-A'-B-A' の基本的な構成による旋律を、現代的な伴奏がしっかりと支え、荘厳さを醸し出しています。原詩は、一段目と二段目の最初の5音節にそれぞれ、Myrrh-bearing Mary「香油をもつマリア」と、seeking her Jesus「彼女はイエスを捜している」という言葉が当てはめられており、詩全体の鍵となっています。上下に迷走するような旋律が、マリアの不安を表現しつつ、しかしつねに主のみそば近くにいるために歩み、ついには主の復活に出会った彼女の、静かながら堅固な思いを表しています。3節の終わりがメジャー(長調)となって、復活の主との出会いの喜びで締め括られます。
 作詩のR・ホィットニーは、英国に生まれ、米国聖公会の司祭の妻として渡米して以来、精力的に賛美歌を書き、それらは様々な聖歌集に採用されています。
 作曲のアルフレッド・フェダックは、ニュージャージー州ポンプトン改革派教会の音楽監督。『CCP』に6曲が収められており、『試用版』には、2054「救いの名前を」が収められています。
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