礼拝諸式
葬送の式
2075  神さま与えてくださった
かみさまあたえてくださった
奥 康功 (1940-)
GREAT AMAZEMENT
荒川真紀 (1972-)
 新しい聖歌の公募(第二次)から採用された聖歌で、本来は幼年葬送式のために書かれた聖歌です。応募時には、より直截な表現が多用されていたものを、改訂委員会と作者のやりとりの中で、手が加えられて現在の詩になりました。
 幼ないこどもが召されることは、言い尽くせない痛みです。その死を直視することも困難です。そのような中で、果たして神に賛美の歌をささげられるものなのでしょうか。それでも教会は、天に召された幼な子が、主のみ手の中で、その慈しみの中で、永遠の命をいただいて生きていることを信じ続けるようにと語ります。そして、召された幼な子は、「天使の群れに加えられ」ていること、「光の中に寝ている」ことを、信じていくほかありません。預言者エリヤを天に連れていった「火の戦車」[列王記下2:11]に言及した3節をはじめとして、詩全体が作者独自の聖書解釈を伴った言葉によって、神への信頼が歌われています。
 応募時の原譜には「ゆりかごのように歌いましょう」という但し書きがありました。穏やかな旋律が、この作曲者の持ち味でもある今日的なコード進行に支えられています(作詩・作曲者については2016を参照)。
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