[お世話になりました!」 

                           司祭 テモテ宮嶋 眞

 


 

 2005年3月30日、それまで4年間住んでいました一乗寺清水町の「一乗寺伝道所」から、1キロメートル足らずのこの聖光教会、聖光幼稚園に派遣されてきました。平安女学院での女子中高生とのかかわり、また、教職員組合とのシビアな対決といった経験から、一転、可愛い可愛い小さな子どもたちとのかかわりとなり、緑いっぱいの裏山の自然も含め大いに癒される時となりました。

 春の桃、杏、桜に始まる色々な草木、ビオトープに集まる虫たち、メダカ、カエル、かに、どじょう、おたまじゃくし、おにやんま、しおからとんぼ。ホタルも飛んでくれました。前から棲んでいた金魚にそして裏山の鹿たち、たぬきたち。高野川のこちら側では珍しいサルも一、二匹見かけました。空にはトンビ、からす、朝方よく訪ねてくれたセキレイ、めじろ、鶯、そしてびっくりしたのはかわせみ。餌台に集まる雀たち、庭の実りに敏感で真っ先にやってくるムクドリ。大きくなった金魚をぱっくり咥えていったあおさぎ君。ちょいと困った、ネズミ、いたち、スズメバチ、ムカデとカメムシ、蛇、マムシも出ましたね。牧師館居間の天井からぽたりぽたりとあまい蜜を垂らしてくれた日本ミツバチたち。今はなくなってしまった藤棚にわんさか群がっていた熊蜂、そういえば園庭を横切って帯のように延々と続いたあのアリたちはどこへ行ったのでしょうか。

 園児たちと一緒に作った畑では、とまと、きゅうり、いんげん、なす、カボチャ、はくさい、ピーマン、オクラなどおいしくいただけました。無農薬ですから、たくさんの虫たちにもごちそうをしてあげることができました。3年前、幼稚園は耐震工事も含めリニューアル。間をつなぐウッドデッキで、礼拝堂からホールまでが結ばれました。これからも教会と幼稚園の懸け橋として活躍してくれるでしょう。

 心残りは礼拝堂のリニューアル。耐震的には合格で、さらに補強工事をし、屋根の塗装も済みましたが、入り口を増築して、前室としての小部屋と受付のできるスペースを作り、二階ギャラリーも完成させたいと考えていましたが、これはこれからのお楽しみに残しておきます。牧師館を「残す、残さない」の議論に私が入るのはやめましょう。

 聖光は近隣に住んでいる信徒さんも多く、地域とのつながりは幼稚園を通して、かなり密接だと思います。どうぞ、地域で愛される「楽しい」教会、幼稚園としてこれからもさらに進んでください。

「あなたにゆだねられている良いものを、わたしたちの内に住まわれる聖霊によって守りなさい。」テモテへの第二の手紙1章14節  11年間、本当にありがとうございました。家族ともども感謝申し上げます。 また、どこかでお会いしましょう。