「起きて、子供とその母親を連れ、イスラエルの地に行きなさい。」(マタイによる福音書三章二〇節) 

                            執事 アンデレ 松山健作

 


 ヘロデ王は、イエスさまが誕生された際に、メシアの訪れに恐れ、二歳以下の男の子を殺す命令を下しました。その前にイエスさまの父ヨセフには、「起きて、子供とその母親を連れて、エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、そこにとどまっていなさい」(マタイ三・十三)という天使のお告げがあり、ヨセフは、それに従いエジプトへ夜の間に逃避しました。

 そしてヘロデが死ぬと、再び天使が現れてイスラエルに向かうようにと、お告げがありました。ヨセフは、子供とその母に危険が伴うために、不安と恐れを抱きました。けれども、なんとか危険を回避して、ナザレという町にとどまりました。

 この箇所には、ヨセフの神さまのお告げに対する「従順さ・忠実さ」というものが現れています。また同時に家族を守ろうとする「愛」が現れています。またエジプトからイスラエルへ、という道程は、私たちに出エジプトを思い起こさせます。つまり、イエスさまは、あのエジプトから約束の地へと導いたモーセを越える存在を意味し、新しい救いの歴史の始まりを示しています。  新しい年を始まりにあたり、わたしたちは主に対する「忠実さ・従順さ・愛」をたずさえて、救いへと導いてくださるイエスさまと共に歩むことができればと思います。