2002年4月号 No.224
司祭ヨハネ
神のために巡礼と参詣の務めを果たせ。しかし、もし妨害されたならば、手ごろな供え物を届けよ。そして、供え物がその場所に届くまで頭を剃ってはならない。しかし、おまえたちのうち病気の者または頭に疾患のある者があれば、贖いとして断食するか、喜捨するか、または供儀を行えばよい。お前たちがなんの故障もないのに、もし巡礼を果たすまで参詣で繋いでおこうとするならば、手ごろな供え物を届けよ。供え物を出せない者は、巡礼中に三日、帰ってから七日の断食である。すなわち満十日間である。これは、家族が聖なる礼拝堂のあたりにいあわせない者のための場合である。神を畏れ、神が懲罰にきびしいお方であることを知れ。
巡礼月第12月の9、10日は大巡礼のクライマックスです。この日に巡礼を果たしたムスリムは「ハッジ」の称号を与えられ、大きな誇りとされます。吉田光邦氏は次のように述べています。「民族、国籍を異にし風土、生活も異なる人びとがメッカに集まってアッラーのために生きる集団の生活を体験することは、イスラムという宗教協同体をたえず復活させ、たえず伝統へ回帰させるみごとな制度なのだ。人間すべて同胞、そしてひとしくアッラーのもとに集まり、その偉大さを確認することを、現実に体験させ実感させるメッカ巡礼。この壮大なプランが実行され、1300年もの間やむことなく続いている事実こそ、イスラムのあり方を明確に示すものなのだ。宗教が個人の救済にとどまらず、集団社会の形成に至るというイスラムの統一という特質は、このメッカ巡礼によって確証されてきたのであった。」(『啓示と実践・イスラム』淡交社)。
聖マリア教会には、日曜学校とジュニアチャーチ(中高生)があります。聖マリア幼稚園の卒園生を中心にたくさんの子どもが集まり、それぞれの礼拝を守っています。今号はその活動を紹介いたします。
毎週日曜日、朝9時30分に子ども達が礼拝堂に集まります。10名の教師が菅原さと子校長先生を中心に、毎月一回教師会を開き、いかに子供たちを喜ばせられるかを話し合っています。礼拝の司式、奏楽、お話しを教師輪番で担当し、また、子供たちにも順番に司式や奉献の礼拝当番をしてもらうことにより、礼拝を守るという意義を体験してもらっています。礼拝の後は会館集会室で製作をしたり、お話しや紙芝居をしたりと聖餐式の始まる10時45分まで、楽しく過ごします。また、二ヶ月に一度お誕生会も催します。年間の行事は100名以上が参加する夏の北小松キャンプを中心に、遠足・ハイキングやお散歩、社会見学等様々な企画をしています。
ジュニアチャーチの礼拝は第1・第3日曜日10時から。礼拝堂で、子ども達の司式による朝の礼拝が行われます。そのあと、聖餐式に少しかぶり込むのですが、事務室をお借りして聖書研究をしています。教師は3名、メンバーも数名しか出席出来ないこともありますが、何とか月二回の礼拝を守っています。ジュニアチャーチでは教師の主導ではなく、すべて子ども達に企画・立案させ、自立していってもらうことを目標にしています。礼拝の司式はもちろんメンバーですし、お祈りもメンバーがするおかげで突然でもスマートなお祈りが出来るようになってきました。
3月にウイリアムス神学館を修了されたダニエル大塚勝聖職候補生が、4月からウイリアムス神学館専任主事を務める傍ら当教会で主日勤務をされています。
大塚聖職候補生は、京都生まれ京都育ち。鴨泝高校、同志社大学を経て平安女学院で教鞭をとっておられました。担当は歴史・日本史。その後校長先生を務められ、60才で退職。ウイリアムス神学館で三年間学ばれてこの3月に修了されました。現在はウイリアムス神学館主事。平日は神学館に勤務され、主日は聖職候補生として当教会に勤務されています。「34年ぶりにマリアに帰ってきました。どうぞよろしく!」とのこと。住所は教会へお問い合わせてください。
浦川神学生は、東京都調布市生まれ。府中の聖マルコ教会の信徒で、昨年4月に推薦され、北海道教区よりの聖職候補生としてウイリアムス神学館に入学されました。現在二年生。身長182センチのスレンダーボディー。初めての自己紹介では「高いところに手が届きます!大声が得意です!」といろいろな面でも大変期待できそう。趣味はと聞くとしばし長考の上「NHK朝の連続テレビ小説鑑賞!」のひとこと。勉強が忙しくってそれくらいしかテレビを見る時間がないそうです。
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