月報「コイノニア」
2004年10月号 No.254


今、冒涜の言葉を聞いた

司祭ヨハネ

イエスは黙り続けておられた。大祭司は言った。「生ける神に誓って我々に答えよ。お前は神の子、メシアなのか。」イエスは言われた。「それは、あなたが言ったことです。しかし、わたしは言っておく。
あなたたちはやがて、
人の子が全能の神の右に座り、
天の雲に乗って来るのを見る。」
 そこで大祭司は服を引き裂きながら言った。「神を冒?した。これでもまだ証人が必要だろうか。諸君は今、冒?の言葉を聞いた。どう思うか。」人々は、「死刑にすべきだ」と答えた。そして、イエスの顔に唾を吐きかけ、こぶしで殴り、ある者は平手で打ちながら、「メシア、お前を殴ったのはだれか。言い当ててみろ」と言った。
       マタイによる福音書26・63―68

 夜、ゲツセマネで捕らえられたイエスは大祭司の屋敷に連行されました。マタイとマルコはそこで最高法院の裁判が行われたとします。これは正規の裁判でなく予備審問であったとする説もあり、理由として、裁判は日中に行われた、死刑の判決は夜間になされない、死刑判決は初日でなく翌日に行われねばならない、大祭司邸で裁判がなされた例がない、などが挙げられています。
ルカでは翌朝最高法院が招集され、イエスを尋問したのも「人々」となっています。ヨハネでは、大祭司のしゅうとアンナスのところに連れて行かれた後、大祭司のもとに送られますが、そこで何が行われたかの記述も最高法院への言及もありません。
さて、左図でジオットは大祭司が衣を引き裂いた瞬間を描きます。マタイまたはマルコに基づくことは明らかですが、最高法院の裁判らしくは見えません。彼はイエスの衝撃的な自己証言を聞いた人びとの殺気立った反応を描く一方、それをよそに、憂わしげな顔をこちらに向けて立つイエスを描きます。その姿は、その場の騒然とした空気と他の人々すべてを背景に押しやっています。ジオットの一連の壁画で、イエスの顔を正面から描いたものはごくわずかです。この場面で、なぜこちらを向いておられるのか、何を見ておられるのか、とても気になるところです。
不思議なことに、ジオットはペトロの否認の場面を描いていません。シュッツもバッハも受難曲の中で最も劇的に描いているあの場面が、ジオットの創作意欲をかき立てなかったとは考えられません。
この場面でのイエスの視線は中庭にいたペトロに向けられているのではないでしょうか。ルカには大祭司の尋問がありませんが、中庭にいたペトロが三度目にイエスを知らないと言った時突然鶏が鳴き、「主は振り向いてペトロを見つめられた」と記されています。福音書を重層的に用いるジオットが、ルカのこの記述を大祭司の尋問の場に重ねたとしても不思議はありません。そうだとすれば、この絵の真の主題はペトロの否認であり、「ペトロは、『今日、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう』と言われた主の言葉を思い出した。そして外に出て、激しく泣いた」(ルカ二二・六一―六二)場面が、イエスの眼差しを通して画面のこちら側に描かれていると言うべきではないでしょうか。
「この岩の上にわたしは教会を建てる」と言われたペトロに向けられたイエスの眼差しは、そのままわたしたちにも向けられているのではないでしょうか。


2004年度バザー開催

 今年も11月3日午前10時より午後3時まで、京都聖マリア教会・ボーイスカウト京都24団・聖マリア幼稚園共催によるバザーが開催されます。
 昨年は残念ながら天候が悪く「雨のバザー」となってしまいました。今年はぜひさわやかな秋晴れのもとでバザーデーを迎えたいものです。
 また実行委員会メンバーも皆さん忙しいメンバーばかりではありますが、バザーを成功させたいという一心で、数回のミーティングにて企画を練り、短期に集中して準備を進めてきました。
 バザーは「収益活動」の一環ではありますが、皆が一同に集う「お祭り(イベント)」であり、また「地域の方々に聖マリア教会の存在」を存分にアピールする場でもあります。ぜひこの機会に教会、ボーイスカウト、幼稚園が一体となって、一つの目標に向けて協力しあっていきましょう。またご近所の皆さん、お友達にも声をかけていただき、一人でも多くの方に教会や幼稚園、ボーイスカウトを知ってもらいましょう。




それではコイノニア名物「コーナー紹介」です。

受 付

 受付は二カ所あります。一つは教会の正面、丸太町通から礼拝堂に入った前室です。すでにお送りした前売りチケットの精算がまだの方はここでお支払いください。また、チケットをお持ちでない方、追加で必要な方はこの受付で購入できます。
 チケットはおでん400円、うどん400円、喫茶セット300円が連なったもので、額面1100円を1000円で販売します。バラ売りも可能です。この三種以外の出し物については現金でお買い求めください。
 もう一つは園庭のサブ受付、こちらでは当日券を販売しています。おでん、うどんをもう一杯という方、園庭から入ってこられた方はこちらで購入してください。
 自転車は教会の前に止めず、整理誘導係りの指示にしたがってください。なお、当日は乗用車の来場はできませんので、ご注意ください。
 会場は園庭、幼稚園ホール、屋上、会館ホールの4つのコーナーに分かれています。礼拝堂入口、幼稚園南玄関で靴袋を渡しますので、靴は各自でお持ちください。


飲食コーナー


*おでん
 この季節は、やはり「おでん」なくして語れません。婦人会によるアツアツのおでんがバザーの熱気を盛り上げてくれます。持ち帰りもできますので、バザーで食して、ご自宅での夕食にもどうぞ。
*うどん
 すっかりマリア名物になった「きつねうどん」。谷口店主がこだわります。最後に汁をすする時、特性だしに溶け込むきつねの油と薬味のねぎ、七味の香が至福のひと時を。
*喫茶セット
 青年会とジュニアチャーチのおもてなしによるケーキと飲物のセット。昨年より好評の手作りケーキは絶品、この日のために心を込めて焼き上げたケーキをお選びください。恒例の生演奏、今年はブルースにフォークにゴスペルのゲストバンドも迎えています。もちろん飛び入り大歓迎!
*綿菓子
 子供たちに大人気の綿菓子。昨年初登場のマリア綿菓子オリジナル機が、綿菓子職人の手元でモーター音を轟かせます。お子さんだけでなく、大人も童心に返って砂糖の甘いにおいごとほおばってみてはいかが。
*生ビール・ジュース
 買い物をしてお食事をして、生ビールで一休み。今年もたくさん飲んでもらいます。ビール券差し入れも大歓迎。


物販コーナー

*寄贈品
 今年も幼稚園ホールを埋め尽くす寄贈品の数々。生活必需品からレア物まで、店員スタッフとかけ合いしながら、見て触って、じっくり探してください。
*干物
 毎度好評の干物コーナー。ジュニアOBの中央市場コウジ商店自慢の品々。スーパーの特売品とは一味違います。
*やきいも
 今年の目玉の一つである、やきいもコーナーは園庭にあります。ダッチオーブンでほんわか焼いた香ばしさをぜひ丸ごと味わってください。
*お総菜
 京都聖マリア教会婦人会が腕によりをかけて作ったお総菜。毎年、昼前には売り切れる人気コーナー。
*甘納豆
 ボーイスカウトの元団委員、遠藤さんの甘納豆。これもマリアのバザー名物です。
*雑貨
 世界のマーケットプレースを超極小にしたコーナー。思わぬ掘り出しモノが!
*手芸品
 ホームメイドのあったか品が揃っています。
*ホーリーコーナー
 教会バザーならではのホーリーコーナー。足を止めてご覧ください。クリスマスグッズや愛らしい小物たちがあなたを待っています。
*プリクラ
 今年もやります。撮影スポットも選びません。来場を記念して、下田屋司祭とのワンショットもOK!
*パン
 昨年に続き、パンの老舗「進々堂」社長のご好意により、パンコーナーを設けてくださいます。自慢の味をご賞味ください。
*びっくりコーナー?
 「何これ!」と思ったら、そこがびっくりコーナー。どこにあるか、何があるのか、誰がいるのか、マリアの好事家が何やら準備しています。

子供コーナー

 幼稚園屋上はボーイスカウトと日曜学校による子供コーナー。幼稚園屋上と、少し離れた場所にありますが、安心して遊べる、楽しみいっぱいのワンダーランドを作りたいとスタッフ一同張り切っています。ぜひ子供たちを連れていってください。


各部からのお知らせ

=婦人会=
10月24日(日)カード作り。ぜひ、どなたでもご参加下さい。10月31日(日)婦人会例会。バザー準備。

=日曜学校=
10月24日(日)秋の遠足『大文字山』。11月9日(火)8時より教師会。

=ジュニアチャーチ=
11月7日(日)・21日(日)10時より朝の礼拝(礼拝堂)。

=青年会=
10月24日(日)・11月14日(日)ギター講習会。
10月31日(日)昼食当番。

=幼稚園=
10月28日(木)園外保育、八瀬野外保育センターへ。
11月15日(月)幼児祝福式。
18日(木)感謝祭・敬老参観日・施設慰問。
22日(月)グループ会。

=ハンドベル=
朝の部毎週火曜日10時半〜、夜の部毎週木曜日19時半〜。

=ボーイスカウト24団=
<ビーバー隊>
10月3日(日)隊集会(デザートつくり)。
24日(日)隊集会(吉田山)4名の新入隊者を迎えました。
<カブ隊>
10月17日(日)入隊式(マリア)。24日(日)隊集会(比叡山)。
<ボーイ隊>
10月2日(土)入隊式(マリア)。
24日(日)隊ハイク(湖南アルプス)。
<ローバー隊>
10月2日(土)クルー会議。31日(日)京都ユース委員会手話劇(京都会館)。
<その他>
10月31日から11月3日、ウッドバッジ研修所にてBS課程に渋谷カブ隊副長が参加します。
12月23日(木・祝)、団行事(クリスマス祝会)


ニュースとお知らせ

=手術=
祝部治子さんは9月30日に手術を終え、順調に回復に向かっておられます。

=野外礼拝=
10月3日(日)、佐々木功さんのご紹介により京大上賀茂試験地をお借りして野外礼拝が行われました。大塚司祭による聖餐式で、20数名が参加しました。教会ではいつもの通り主日聖餐式が行われ、30数名が出席しました。

=隣地マンション工事開始=
地下室取りやめに伴う設計変更で着工が遅れていましたが10月から工事が始まりました。日曜日は休み、平日は幼稚園の登降園時間帯の出入りを避けることになっていますが、十分ご注意ください。

=洗礼志願式・婚約式=
17日(日)主要聖餐式の中で織田浩成さんの洗礼志願式を行いました。紹介者は南寛・津田繁・人与紀久子各兄姉。また礼拝後、織田浩成さんとマーガレット津田恵理子さんの婚約式を行いました。

=フロンタル奉献・聖別式=
ヴォーナド吉田篤史さん(1986・10・19日逝去)を記念し、吉田栄子さんが制作し献げられた緑のフロンタルの奉献・聖別式を17日(日)行いました。

=マリアミサと諸魂日逝去者記念礼拝=
31日(日)逝去者記念礼拝はマリアミサによって行います。礼拝後、大塚司祭司式で若王子墓地礼拝を行います。

=11月のレクイエム=
17日(水)11時から次の方々を記念して逝去者記念聖餐式を行います。他に記念したい方がおられましたらお知らせください。教籍は問いません。
5日―ユニケ戸川和子(2002)、
6日―山口信男(1989)、
8日―速水登代子(1921)、
9日―*菅原幸男(2002)、
10日―竹中千代(1945)、クリストファ・マッチ(1955)、クララ藤原静栄(1993)、
13日―ナオミ覚前崎(1960)、
15日―ミカエル鎌田福男(1998)、
17日―ヨハネ岩城三夫(1959)、司祭 W・B・パーソンズ(1967)、
19日―モニカ服部エン(1964)、
23日―中山健一(1968)、
24日―サラ井上志保美(1996)、ラケル速水冨貴(2001)、
26日―中根秋雄(1987)、
27日―バルナバ覚前睦夫(1996)、ルカ林恒男(1999)、
29日―ヨハネ前田長己(1984)

=クリスマス・ミニコンサート=
11月28日(日)に当教会ハンドベル・クワイアと聖歌隊によるクリスマス・ミニコンサートが一般公開で開催されます。両グループとも熱心に練習を重ねています。

=堅信式予定=
1月2日(日)高地敬主教様をお迎えして堅信式が行われます。堅信受領希望者は教会問答勉強会にご出席ください。


他の月の月報へ

インデックスページにもどる