月報「コイノニア」
2006年10月号 No.278


プロテスタントなカトリック

〜「天使にラブソングを」一九九二年、アメリカ映画)〜

司祭 ミカエル 藤原健久

院長「劇場やカジノじゃあるまいし。」
デロリス「劇場やカジノは面白いから人が集まる。教会は行ってもつまらない。それなら面白くすればいいのよ。…楽しければ町の人も来るのよ!」
神父「あんな楽しいミサは何年ぶりでしょう。次の日曜日が待ち遠しい。それに見ましたか。天使の歌声は、道行く人を呼び込んだのです。」

 大ヒットしたコメディ映画です。御覧になった方も多いはず。この映画の特徴は、何と言っても楽しい音楽です。ミュージカルではありませんが、全編に歌が満ちています。特に有名なのは、聖歌隊が伝統的な聖歌を、美しいハーモニーで歌った後、突然リズムが変わり、手拍子を打って、弾むように歌う場面でしょう。他にも、今まで聞いたことのない様な明るく楽しい賛美歌が歌われます。それらは、ロックやポップの歌詞を、少しだけ変えて、賛美歌にしたものなのです。(たとえば、「My Guy」を「My God」に変えるように。)この、一見全く異なる音楽が一つになるというのは、実は賛美歌の歴史でよくあったことなのです。今や、最も伝統的と言われるグレゴリオ聖歌も、元々は当時はやっていた流行歌にキリスト教の歌詞を付けたものだそうです。また、私たちの聖歌集の中にはクラッシック音楽の一節を借用し、賛美歌にしたものもあります。活き活きとしたエネルギーが賛美歌に注入されたかのようです。
 楽しい賛美歌は、礼拝だけでなく、周りのすべてを変えてゆきます。聖歌隊のメンバーは、殆どがお年寄りのシスターです。彼女たちは歌の楽しさに目覚めて活き活きしてゆきます。教会はいかにも下町の、治安の悪そうな場所に立っていますが、聖堂から流れる歌声に、不良風の青年たちが教会に引き寄せられるかのように入って行きます。礼拝出席者が増え、崩れかけていた教会の屋根の修理も完成します。それと同時に、シスターたちの地域への奉仕の熱意も高まり、修道院を開放し、地域と交流し託児所や無料炊き出し活動まで始めるようになるのです。シスターたちが奉仕を始める場面は感動的です。彼女たちはまず、教会のフェンスを取り除きます。今までは「怖い世の中から自分たちを守る」事に必死だったのが、自分から外の世界へ足を踏み出そうとします。奉仕の第一歩は、自分と社会とを隔てる壁を崩すことだったのです。楽しい歌は、様々な「壁」を打ち壊す働きをするのですね。
 この映画は、異文化交流という視点で見ても興味深いです。新しい賛美歌は、ゴスペルではありませんが、プロテスタントの黒人教会の雰囲気を感じさせます。それが最も保守的かつ伝統的なカトリック教会の祭壇の前で歌われるときに、おかしさだけでなく、新鮮さを感じさせるのです。練習の時に、新しいリーダーを迎えた聖歌隊のメンバーは、これから自分たちが変わってゆくであろう予感にワクワクしています。異文化交流は、物事を改革してゆきます。新たな伝統を作りだしてゆくのです。
 そう言えばミサの時に、神父が司会者のように、聖歌隊を紹介していました。また賛美歌の後には会衆から拍手がわき起こりました。これらは、カトリックよりもプロテスタントの礼拝に近いように思います。これは、プロテスタントの価値観が支配的なアメリカの状況を反映して、わざとそうしているのでしょうか。それとも、最近のカトリック教会はプロテスタントに近づいているのでしょうか。そう言えば私がかつて参列したミサでは、司祭の他に信徒の司会者がいて礼拝の進行を解説していました。そうすると、いまや聖公会の方が保守的な教会になっているのかも知れませんね。伝統は大切にし、誇りを持ちながらも、絶えず改革されてゆく必要が、教会にはあるのだと思います。

(この映画のDVDを貸し出します。借用書に必要事項を記入の上、牧師まで。)


2006年度
バザー開催

 10月29日(日)午前11時より午後3時まで、京都聖マリア教会・ボーイスカウト京都24団・聖マリア幼稚園共催によるバザーが開催されます。昨年は開催せず二年ぶりのバザーとなります。今年はぜひさわやかな秋晴れのもとでバザーデーを迎えたいものです。
今年の新しい試みとして、主日礼拝に全員で一緒に出席してからのバザー開催となります。また、障害者福祉施設の「あおい苑」様に場所を提供しクッキーの販売も行います。どうぞお立ち寄り下さい。実行委員会メンバーも皆さん忙しいメンバーばかりではありますが、バザーを成功させたいという一心で、数回のミーティングにて企画を練り、短期に集中して準備を進めてきました。バザーは「収益活動」の一環ではありますが、皆が一同に集う「お祭り(イベント)」であり、また「地域の方々に聖マリア教会の存在」を存分にアピールする場でもあります。ぜひこの機会に教会、ボーイスカウト、幼稚園が一体となって、一つの目標に向けて協力しあっていきましょう。またご近所の皆さん、お友達にも声をかけていただき、一人でも多くの方に教会や幼稚園、ボーイスカウトを知ってもらいましょう。

受 付

 受付は二カ所あります。一つは教会の正面、丸太町通から礼拝堂に入った前室です。すでにお送りした前売りチケットの精算がまだの方はここでお支払いください。また、チケットをお持ちでない方、追加で必要な方はこの受付で購入できます。
 チケットはおでん400円、うどん400円、喫茶セット300円が連なったもので、額面1100円を1000円で販売します。バラ売りも可能です。この三種以外の出し物については現金でお買い求めください。
もう一つは園庭のサブ受付、こちらでは当日券を販売しています。おでん、うどんをもう一杯という方、園庭から入ってこられた方はこちらで購入してください。
自転車は教会の前に止めず、整理誘導係りの指示にしたがってください。なお、当日は乗用車の来場はできませんので、ご注意ください。
会場は園庭、幼稚園ホール、屋上、会館ホールの4つのコーナーに分かれています。礼拝堂入口、幼稚園南玄関で靴袋を渡しますので、靴は各自でお持ちください。

飲食コーナー


*おでん
 この季節は、やはり「おでん」なくして語れません。婦人会によるアツアツのおでんがバザーの熱気を盛り上げてくれます。持ち帰りもできますので、バザーで食して、ご自宅での夕食にもどうぞ。
*うどん
 すっかりマリア名物になった「きつねうどん」。谷口店主がこだわります。最後に汁をすする時、特性だしに溶け込むきつねの油と薬味のねぎ、七味の香が至福のひと時を。
*喫茶セット
 青年会とジュニアチャーチのおもてなしによるケーキと飲物のセット。好評の手作りケーキは絶品、この日のために心を込めて焼き上げたケーキをお選びください。恒例の生演奏もあり!もちろん飛び入り大歓迎!音楽好きの牧師さんも?!
*綿菓子
 子供たちに大人気の綿菓子。マリア綿菓子オリジナル機が、綿菓子職人の手元でモーター音を轟かせます。お子さんだけでなく、大人も童心に返って砂糖の甘いにおいごとほおばってみてはいかが。
*生ビール・ジュース
 買い物をしてお食事をして、生ビールで一休み。今年もたくさん飲んでもらいます。ビール券差し入れも大歓迎。

物販コーナー

*寄贈品
 今年も幼稚園ホールを埋め尽くす寄贈品の数々。生活必需品からレア物まで、店員スタッフとかけ合いしながら、見て触って、じっくり探してください。
*干物
 毎度好評の干物コーナー。ジュニアOBの中央市場コウジ商店自慢の品々。スーパーの特売品とは一味違います。
*やきいも
 毎回大人気・目玉の一つである、やきいもコーナーは園庭にあります。ダッチオーブンでほんわか焼いた香ばしさをぜひ丸ごと味わってください。
*お総菜
 京都聖マリア教会婦人会が腕によりをかけて作ったお総菜。毎年、昼前には売り切れる人気コーナー。
*クッキー
 あおい苑入所の方々が心を込めて作られたクッキー。一度ご賞味あれ。
*雑貨
 世界のマーケットプレースを超極小にしたコーナー。思わぬ掘り出しモノが!
*手芸品
 ホームメイドのあったか品が揃っています。
*ホーリーコーナー
 教会バザーならではのホーリーコーナー。足を止めてご覧ください。クリスマスグッズや愛らしい小物たちがあなたを待っています。
*プリクラ
  今年もやります。撮影スポットも選びません。来場を記念して、藤原司祭とのツーショットもOK!
*パン
 前回に続き、パンの老舗「進々堂」社長のご好意により、パンコーナーを設けてくださいます。自慢の味をご賞味ください。
*びっくりコーナー?
 「何これ!」と思ったら、そこがびっくりコーナー。どこにあるか、何があるのか、誰がいるのか、マリアの好事家が何やら準備しています。

子供コーナー

 幼稚園屋上と二階はボーイスカウト・幼稚園・ハンドベルクワイヤーメンバー有志による子供コーナー。常連となっているコイン落とし、コリントゲーム、魚釣り、バルーンアート、を始め、空き缶を使った手作り綿菓子機実演などいろいろな企画を練っています。安心して遊べる楽しいコーナーです。ぜひ子供たちを連れていってください。

バザー会場見取り図


各部のお知らせ

=婦人会=
10月22日(日)午後1時半〜10月婦人会例会 一部/礼拝 二部/バザー準備作業。

=日曜学校=
10月22日(日)礼拝お話 服部卓爾兄。29日(日)バザーの為、日曜学校休み。
11月5日(日)礼拝お話 新実康男兄。

=ジュニアチャーチ=
11月5日(日)・19日(日)午前10時〜朝の礼拝。午後一時〜ミーティング。

=青年会=
第2・4日曜日 ギター講習会(変更あり/お問い合わせは浦地愛まで!)

=幼稚園=
10月21日(土)大文字ファミリー登山。
25日(水)午前10時〜母の会主催 金管五重奏コンサート(礼拝堂にて)。
11月17日(金)感謝祭・敬老参観日。19日(日)現旧教職員マリア会。
20日(月)幼児祝福式・施設等慰問。

=ハンドベル=
朝ベル毎週火曜日10時半〜。夜ベル毎週木曜日19時45分〜。

=ボーイスカウト24団=
<ビーバー隊>11月12日(日)隊集会「スポーツフェスティバル」(錦林小) 飛び入り歓迎。
<カブ隊>11月11日(土)〜12日(日)特別隊集会「訓練キャンプ」(百井キャンプ場)、
19日(日)組集会(聖マリア教会)、26日(日)隊集会。
<ボーイ隊>11月11日(土)18日(土)合同班集会(聖マリア教会)、
11月25日(土)隊集会「ハイキング」
<ベンチャー隊>11月4日(土)・11日(土)・18日(土)隊会議「クリスマス」(聖マリア教会)。
各隊とも新入隊員募集中!


ニュースとお知らせ

=ジャガイモ完売=
10月14日に教会に到着した北海道直送ジャガイモ150箱は、皆さまの協力により完売いたしました。感謝!

=11月のレクイエム=
11月15日(水)11時から次の方々を記念して逝去者記念聖餐式を行います。他に記念したい方がおられましたらご連絡ください。教籍は問いません。
5日―ユニケ戸川和子(2002)、
6日―山口信男(1989)、
8日―速水登代子(1921)、
9日―*菅原幸男(2002)、
10日―竹中千代(1945)、クリストファ・マッチ(1955)、クララ藤原静栄(1993)、
13日―ナオミ覚前崎(1960)、
15日―ミカエル鎌田福男(1998)、
17日―ヨハネ岩城三夫(1959)、司祭 W・B・パーソンズ(1967)、
19日―モニカ服部エン(1964)、
23日―中山健一(1968)、
24日―サラ井上志保美(1996)、ラケル速水冨貴(2001)、
26日―中根秋雄(1987)、
27日―バルナバ覚前睦夫(1996)、ルカ林恒男(1999)、
29日−ヨハネ前田長己(1984)。。

=チャリティーコンサート開催=
11月5日(日)午後4時30分より、「ヴィオラの響き、ジークフリート・フュールリンガー氏と共に」を開催します。収益金は難病の子どもたちの夢をかなえる「メイクアウィッシュ」に寄付いたします。
入場料2500。

=ウィリアムス祭=
11月3日(金・休)、ウィリアムス祭が行われます。多数ご参加ください。詳細は井上神学生。

=窃盗事件相次ぐ=
近隣教会で窃盗事件が、最近またまた相次いで起こっています。まずは各自、貴重品の管理をお願いいたします。


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