月報「コイノニア」
2007年2月号 No.282


いつでもどこでも礼拝…苦しみの極みにも

〜「ロメロ」1990年、アメリカ映画〜

司祭 ミカエル 藤原健久

「イエスも雲の上で寝そべってはいない。地上で王国を築いておられる。見える兄弟姉妹を愛さないなら、見えない神を愛することはできません。」

「グランデ神父は死にました。もしかすると殺人者もこの言葉を聞いているでしょう。だから我々は彼らに言いたい。君らを愛している。だから心の中で悔い改めて欲しい。」

「苦しんできたあなた方こそ教会そのものであり、神の民なのです。そして今、ここでは、あなた方はイエスです。イエスは皆さんの中で、2000年前と同じように十字架に架かりました。ですから、イエスと同じ皆さんの痛みや苦しみは、エルサルバドルの解放と救済に貢献するでしょう。」

 実話です。南米、エルサルバドルのカトリック教会の大司教、オスカー・ロメロは、1980年3月24日、ミサの最中に暗殺されました。当時、南米の多くの国々では軍政が敷かれ、急激な経済発展を目指す政府が、農民や労働者の権利を抑圧していました。軍による誘拐、暗殺が日常的に行われ、少しでも人権のために働けば、どのような立場の者でも犠牲になっていました。それが聖職者であっても。ロメロ司教は、最初中立の立場を取っていたのですが、事態が深刻になるにつれて貧しく弱い者の側に立つようになり、彼らを守り彼らのために闘うように教会を指導してゆきます。その結果暗殺されたのです。
 これは決して過去の物語ではありません。現在、フィリピンも同様の事態に陥っており、昨年10月、フィリピン独立教会の元首座主教が自宅で暗殺されました。多くの牧師が暗殺され、犯人は殆ど捕まっていないのです。
 貧しい者のために闘うこと、それは決して「過激派」ではなく、「社会派」でもなく、「政治的」ですらありません。あくまで「福音に基づいた」戦いです。その現れが、礼拝のように思います。映画で何度もミサの場面がでてきます。印象的なのは礼拝堂以外の場所でのものです。公正な選挙を求める集会でミサを行います。軍に占拠された教会の外からプロセッションをします。最も印象的なのは、ロメロが路上で軍隊に辱められている場面です。「神父がいるぞ」と戯れにとらえられ、身体検査と称して法衣を破かれます。その時貧しい農民が走り寄り、ロメロの肌を晒さぬように抱きついて隠します。軍隊に引き離されても、今度は肩に薄汚れたタオルを掛けます。ロメロは農民を見つめ、目に希望の光を輝かせ、「ここでミサをしましょう」と言います。何もない路上で、ただ農民とロメロとの愛の交わりだけがある中で、ミサが行われたのです。ロメロにとっては抱きしめた農民が祭服、タオルがストールとなったのです。そして貧しい農民との交わりが、神様のみ言葉なのです。
 私たちの信仰が日常生活に基づいたものなら、信仰の現れである礼拝も、生活の様々な場で行われるべきものです。特に人間の貧しさ、苦しみ、悲しみに深く食い込んでゆくとき、礼拝はその本来の姿を明らかにし、最も輝き出すのでしょう。

(上映会は、3月11日、午後1時半、幼稚園ホールにて。無料。)


2007年度
受聖餐者総会開催

 2月18日(日)、主日礼拝終了後、礼拝堂において、受聖餐者総会が開催された。
 出席者55名、委任状57名計112名で現在受聖餐者157名の過半数(79名)を満たしており総会成立。議長藤原健久司祭、書記 野本武・辻法子、各部・各担当代表が信徒に顔が見えるように前に着席、井上進次神学生が陪席した。議長から12時18分開催が告げられ、お祈りで始まった。今年も昨年と同様、既に配布されている総会の要項冊子『教会のあゆみ』に全員が目を通しているということを前提に、議事が進められた。各部・担当代表者がみんなに顔が見えるように前に並んで着席していたので、信徒には誰がどのような担当、仕事をしているのかということが分かり良かったのではないかと思う。当日追加資料として、婦人会からリーストコイン・うどん・ミニバザーの会計報告、ボーイスカウトからは収支決算報告書が配布された。また要項に掲載されていないシニア、礼拝音楽委員会担当者から報告がなされた。

 議事は要項記載の順序とは前後したが、@2006年度教勢報告 A2006年度活動報告 B2006年度会計決算報告と監査報告 C2007年度教会会計予算(案) D2007年度教会活動の課題と計画<針の穴の時間>(案)についてと報告・審議がなされた。シニア担当へ、「シニアの正式な呼び名は?」という質問が谷嘉明さんからなされ、福原正和さんから「今は呼びかけの段階で、対話を重ねながら今後考えていく」という答えがなされた。他には質問もなく、いずれも挙手をもって了承・承認された。
 あっけないほど速く終了した昨年に比べ、多少の補足説明、依頼などが顔の見える担当者からなされ、約一時間のやり取りの末、主の祈り・祝祷をもって午後1時13分に2007年度の受聖餐者総会は閉会となった。
 次に各部・担当からの訂正・補足説明などを記す。
1.要項P2在籍信徒数について、教会献金・教区献金の実数により近づけるために事情を勘案しながら昨年より20名減らした(藤原健久司祭)。
2.要項P4営繕 礼拝堂建設後既に七年経過、会館老朽化、墓地の整備など、将来に備える必要があることをお覚え頂きたいとのお願い(服部卓爾さん)。
3.要項P5婦人会 当日配付資料(リーストコイン・うどん・ミニバザー会計報告)を確認の旨、及び常日頃の協力を感謝する旨の挨拶(野嶋敦代さん)。
4.ジュニア・チャーチからは信徒の大いなるサポート依頼(住吉恵美さん)。
5.要項P9下から七行目山本瑞貴を山本実瑞紀に、教姉を教師に訂正。礼拝でのお話をどなたかに依頼した時は快くお引き受け頂きたいなど協力の依頼がなされた(浦地愛さん)。
6.要項P12ボーイスカウト 当日配付資料(会計決算報告書)の確認(南寛さん)。
7.要項P14幼稚園 B園児数の表2006年度合計64人→55人、花組17人→14人(満3歳児1人を追加)赤組24人→18人、2008年度合計51人→54人、花組17人→19人(満3歳児1人追加)赤組16人→17人に訂正  
8.シニアから、<春の集い>を芦生キャンプ場で開催したいと考えている。又、三月一八日は<餅つき大会>を予定しているので、よろしくお願いしたい(福原正和さん)。
9.礼拝音楽委員会から@ハンドベル、聖歌隊などメンバーとしての参加の呼びかけ
A新聖歌集への切り替えについて当教会としてはイースターから切り替える予定ということが説明とともに報告された。
10.要項P23過年度(10年間)教会経常会計収支の推移の表の教会献金2005年度の金額1,308,686→1,353,253に訂正。
会計監査からは、
@教会学校諸費の内訳を明示すること
A特別会計の処理を年度内にできるように努力すること
B小口会計の合理的な処理方法を考えること
の三点について指導がなされた。
11.要項P28・29<針の穴>計画について、藤原司祭から提案理由の説明がなされた。これについて服部卓爾さんから「ハイ・チャーチということについて、折を見て順次教えて欲しい」という要望があり、「みんなと一緒に学びたい」との答えがあった。また、礼拝の在り方ということだけではなく教区主教が言われた<近隣教会との協働>も考えてのものがあってもいいと思うので、そういうことも考えてみたいという話もなされた。
 (書記/野本武・辻法子)


聖マリア幼稚園コーナー

 今年度のプレプレも3月13日をもって終了致します。2月現在で16組の親子が参加して下さっています。次年度の4月まで数組お待ち頂いている状況で、大変嬉しい事と感謝しております。
 親子で色々な活動を経験してきましたが、2月より、4月に入園する3歳の子供達を対象に、週一回ですが一人登園を実施しております。2月15日には7名の子供達がお母さんと離れて一時間半を過ごしましたが、どの子も、お母さんを思い出して寂しくなったり、泣き出す事もなく、子供達同士で仲良く楽しく過ごす事ができました。子供達は一人で過ごせた事が自信に繋がりました。そして入園に向けての子供達の心の準備のお手伝いが出来たと感じました。27日には花組さんと一緒に過ごして交流を深める予定です。また、お散歩は気候の良い春や秋に出かける事が多いのですが、今年度は暖冬という事もあって思いきって2月に動物園に出かけました。四月の様な暖かさで最高のお散歩日和!しかも人が少なく、ゆっくりと動物達と触れ合う事が出来ました。冬に外に出かけるのも新しい活動経験になりとても楽しかったようです。プレプレの活動の中で、欠く事が出来ないのは、お手伝い頂いている幼稚園の在園児のお母さん方のお力です。自分のお子さんとたった一歳しか違わない花組のお母さん方から緑組のお母さん方まで、ついこの間まで、我が子の2歳児時代を思い出し、幼い子供達の様子に目を細めながらお手伝いして下さっています。さすが子育て真っ最中!その日の活動の準備だけではなく、まだ言葉も充分話せないプレプレの子供達の気持ちを汲んで、子供達の目線になって、言葉がけや対応をして下さるのは、子育ての経験をお持ちだからこそです。又、核家族化で、抱えた不安にも気軽にアドバイスをして下さる事で、みんな同じ悩みを抱えていた事や悩まなくてもよい事に気がついたりと、プレプレのお母さん達にとって、子育て支援の場となり、安心し、参加して頂ける一つの要因だと思っています。お忙しい中、ご協力下さっているボランティアのお母様方に支えられて、この教室が在ります事に大変感謝いたしております。今年度も約半数がプレプレを巣立っていきます。最終日まで残り少ない活動回数となりました。巣立っていく子供達は入園に向けて、また2歳児のお友達は来年度のプレプレのお兄さんお姉さんとしての自覚が持てるように、最後まで精一杯子供達をバックアップして行きたいと思っています。主に感謝
(Pre-pre担当教諭 クララ 藤田尚子)


各部のお知らせ

=婦人会=
2月18日(日)信徒総会が終わって昼食後〜
一部 礼拝。二部 お茶のお点前。三部 教区婦人会の改革についての話し合い。
3月例会 3月25日(日)午後1時半〜。

=日曜学校=
2月25日(日)式文・聖歌集作成作業。27日(日)教師会。
3月11日(日)井上先生ありがとう!会。18日(日)六年生卒業お祝い会。25日(日)春休み。

=ジュニアチャーチ=
3月4日・18日(日)午前10時〜朝の礼拝。午後1時〜ミーティング。

=青年会=
2月25日(日)ギター講習会(予定)。3月11日(日)に『京都シネマリア』。

=幼稚園=
3月5日(月)お誕生日会(1月〜3月生まれ)。
6日(火)午後保育終了。8日(木)京都市内聖公会幼稚園学法連絡会。
9日(金)卒園式リハーサル。10日(土)幼稚園評議委員会及び理事会。13日(火)Pre-pre今年度修了。
14日(水)お別れ会(卒園生とその保護者)。16日(金)お別れ会(子ども達で)。
17日(土)第98回卒園式。20日(火)2006年度修了。4月2日(月)2007年度教師会。

=ハンドベル=
朝ベル〜毎週火曜日10時半〜。夜ベル毎週木曜日19時45分〜。

=ボーイスカウト24団=
<ビーバー隊>
3月4日(日)隊集会・春キャンプ準備(聖マリア教会)、
24日(土)〜25日(日)春季キャンプ「オールウェイズ・三丁目のビーバー」(葛川少年自然の家)。
<カブ隊>
3月11日(日)、18日(日)組集会・春キャンプ導入(聖マリア教会)、
25日(日)キャンプ荷物点検(聖マリア教会)、
30日(金)〜4月1日(日)春季キャンプ「ET」(希望が丘)。
<ボーイ隊>
3月3日(土)、10日(土)、17日(土)、24日(土)合同班集会「白い迷宮」(聖マリア教会)、
30日(金)〜4月1日(日)春季キャンプ「白い迷宮」(芦生キャンプ場)。
<ベンチャー隊>
10日(土)、17日(土)隊会議(聖マリア教会)、
24日(土)〜25日(日)ビーバー隊春季キャンプ奉仕、
30日(金)〜4月1日(日)カブ隊・ボーイ隊春季キャンプ奉仕。
<団>
3月3日(土)合同団会議(聖マリア教会)。
●各隊とも新入隊員を募集中。


ニュースとお知らせ

=ご結婚おめでとうございます=
▽1月30日(火)当教会において、トマス斉藤仁さん、溝畑優子さんの聖婚式が行われました。
▽2月11日(日)当教会において、ヨハネ野本俊さん、関戸真知子さんの聖婚式が行われました。
▽2月17日(土)ルツ佐々木景子さんが長島忠敬さんとご結婚なさいました。おめでとうございます。

=住所変更=
長島(旧・佐々木)景子さんの新住所は教会におたずね下さい。名簿を訂正してください。

=マーマレード作り=
婦人会恒例のマーマレード作りを、2月20日(火)に行い、おいしいマーマレードが出来上がりました。

=信徒名簿配布=
総会の要項に同封して2007年度版信徒名簿を配布いたしました。昨今の事情から取り扱いには細心の注意をお願いします。

=3月のレクイエム=
3月21日(水)11時から次の方々を記念して逝去者記念聖餐式を行います。他に記念したい方がおられましたらご連絡ください。教籍は問いません。
1日―プリスキラ藤田久子(1987)、*菅原敏子(1990菅原さと子義妹)、
6日―プリスキラ速水えい(1963)、
7日―ドルカス星野冨美(2001)
9日―ルツ三井みさ子(2002)、
10日―グレゴリー尾崎良嗣(1985)、
14日―エリサベツ田中善子(1992)、ペテロ伊豫田勉(1996)、
15日―津田敏子(1956)、
16日―ミカエル源高根(1997大岡みゆき弟)、牧口啓司(2003浦地恭子甥)、アンナ白神芳(2005)、
17日―ルデア福原律子(1962)、
18日―林正(1952)、徳田竜三郎(1961)、
19日―マリア中根緋佐子(1996)、
25日―古館三徳(2002)、
26日―ミリアム河本昌子、
27日―エリザベツ松田ミチヨ(1985)、
31日―スコラティスカ岩城道子(1995)、*尾崎良胤(1919尾崎良嗣父)

=新聖歌研修会=
2月9日(金)〜10日(土)、教区で「新聖歌研修会」があり、当教会から六名の方々が参加されました。

=オカリナコンサート=
2月25日(日)午後3時よりオカリナコンサート「オカリナで奏でるアヴェマリア」が行われました。礼拝堂に素敵な音色が響きわたりました。

=主教巡回日=
3月4日(日)ステパノ高地敬主教をお迎えして堅信式を予定しています。

=手作りパン聖餐式=
次回の手作りパンの聖餐式は3月11日(日)の予定です。

=芦屋聖マルコ教会日曜学校来訪=
2月25日(日)大阪教区・芦屋聖マルコ教会(井上神学生の出身教会)日曜学校のメンバーが、日曜学校礼拝と聖餐式に参加されました。共に楽しい交わりの時を持ちました。

=叙任式=
2月25日(日)夜、ボースカウト・ローバー隊の叙任式が礼拝堂で行われました。

=世界祈祷日=
3月2日(金)午後1時半より、在日大韓基督教京都南部教会礼拝堂にて行われます。

=「愛の園新館」引っ越しボランティアキャンプ=
3月27日(火)〜29日(木)に行われます。申し込みは竹林司祭(06・6302・7945)まで。


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