月報「コイノニア」
2007年5月号 No.285


《シリーズ・色々な礼拝》
みなさん、おはようございます。

朝の礼拝〔毎朝、午前6時20分より、小礼拝堂にて〕

司祭 ミカエル 藤原健久

なぜなら火によっても解けなかったものが、太陽のわずかな光で暖められただけですぐに解けてしまったからである。これは、あなたに感謝するために、日が昇るより早く起き、光が差す前に礼拝すべきであることを、彼らに分からせるためであった。 (智恵の書16:27―28)

 一日の、一番最初に行われる礼拝、それが朝の礼拝です。毎朝6時20分より行っています。今はすっかり明るいですが、冬だとまだ真っ暗です。夜明け前の町は、とっても素敵な空気が流れています。礼拝堂前室の電気を点け、玄関の扉を開けると、冷たい、凛とした空気が頬に触れます。車はまだ余り走っていません。健康のためでしょう、何人もの人々が散歩をしています。姿を見かけるとお互いに「お早うございます」と声を掛けます。まだ人の少ない時間には、人は優しい気持ちになれるようです。
 教会では、元々は7時に朝の礼拝を守っていました。しかし約一年前より、その時間に早朝聖餐式を行うようになり、そのため時間を早めることにしました。また、お仕事に行かれる方々にとっては、七時でも遅い、という意見もお聞きし、少しでも参加しやすいように、出勤に差し支えのないほどに早くしてみました。けれどもやはりちょっと早すぎたのでしょうか、今まで参加してくださったのは、勤務の神学生を除くと数名です。信徒の方が数回、夜通し飲んで牧師に宗教論議をふっかけてきた青年が二・三回、自転車で夜通し旅をしてきた人が一回、参加してくださいました。殆どは牧師が一人で礼拝を守っています。祈祷書を唱え、聖書を朗読し、聖歌は歌わず、大変静かに礼拝しています。時間も10分から15分ほどの短い礼拝ですが、これが心の準備体操になっているのでしょうか、その日一日の私の身心を整える働きをしてくれているようです。
 恥ずかしながら、私はこちらで勤務するまで、ちゃんと朝の礼拝を守っていませんでした。けれどもこのように毎朝礼拝の時を持つと、とても気持ちの良いものです。どうも早朝という時間は、体のリズムにとって良さそうです。『生命の織物―先住民族の智恵―』(女子パウロ会)と言う本に、次のような文章が載せられていました。「北アメリカ先住民族の暮らしの中でどうしてもしなければならない務めは、たった一つしかない。それは祈りの務め―来る日ごとに、目に見えない、永遠の存在をはっきりと感じること―である。先住民族にとって日ごとの礼拝は、日ごとの食物以上に、なくてはならないものである。先住民族は夜明けと共に起床し、水際まで下りていく。そして、澄んだ、冷たい水をすくって顔にかける。あるいは全身を水に浸す。水浴がすむと、明るさをます暁の天を前に直立し、水平線に踊り昇る太陽を見つめ、無言の祈りを捧げる。すでに礼拝を始めている仲間、また、すこし遅れて始める仲間がいても、一緒に祈ることはない。それぞれの魂は単独で、朝の太陽に、新しい、やさしい大地に、そして偉大なる沈黙のお方に接しなければならないのだ。」すがすがしさが伝わってくる文章です。早朝の礼拝はこのような爽やかさを私たちに与えてくれます。私もその恩恵をこうむっているのですが、ただ、情けないのは、それが長続きしないこと。礼拝が終わり、太陽が頭上高く上がると、後はすごく眠たくなってしまい、事ある毎に居眠りしてしまいます。既に多くの方々に何度も情けない姿を目撃されています。祈りの心を持続する、そんなトレーニング法はないものでしょうか。



聖霊降臨日礼拝

――諸言語聖書朗読――
 5月27日は聖霊降臨日。復活日・降誕日と並ぶ三大祝日で、「主は昇天の後、公会に聖霊を降し、み力によってすべての国に福音を宣べ伝えさせられた」(聖餐準備6)教会の誕生日・宣教開始の日です。大プロセッションを行い、聖歌隊とハンドベルクワイアがご奉仕しました。
 また、使徒言行録の朗読に合わせて、英語<口語>(タムジンさん)、英語<文語>(上野久子さん)、スペイン語(山本進さん)フランス語(ダニエルさん)、ロシア語(越後幸恵さん)、インドネシア語(浦地愛さん)、中国語(ソーリーさん)、タイ語(江口翠さん)、韓国語(韓コンヒさん、シンドンホさん)、ドイツ語(江口詩織さん)、イタリア語(住吉恵美さん)、ギリシャ語(福原正和さん)の各言語で朗読されました。「一同は聖霊に満たされ、『霊』が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。(使徒言行録2・4)」を体験しようというもので、マリア名物になってきた感があります。来年の聖霊降臨日までにみなさんも他言語に挑戦なさっては!



三つの針の穴を考えてみましょう!の会開催

 2005年に主教様より提案された「針の穴計画」。皆さまもご承知のとおり、針の穴ほどの小さな事から始めていこうという「みみっちぃ実践」。京都聖マリア教会でも将来計画懇談会や、総会での話し合いを経て、次のテーマをかかげました。
全体テーマ
「主日礼拝を守りましょう」
@ 聖餐式前に準備の時を持ちましょう。
A 聖歌を心をこめて大きな声で歌いましょう。
B 旅行先の教会に行ってみましょう。
 このテーマを決めてから二年以上がたち、もう一度考え直してみようと五月二〇日の昼食後にほんの一時間くらいのお話の場を設けました。
 約30名四つのグループにわかれてフリートーキング形式で行われたこの話し合い、他の教会へ行った時のエピソードや、今のマリア教会で気づいたことなど、それぞれに盛り上がっていろいろな話が出来たようです。次回の開催はまだ決まっていませんが、何度かこのような機会をもって、より進化した針の穴計画が生み出せればと思っています。お話の内容については担当教会委員より後日まとめての報告がありますのでご期待ください。


エコライフのすすめ

マルタ 小林格子

地球温暖化の危機が叫ばれているのに、教会の電気やガス、水道の使用量が年々、少しずつ増えているのを、みなさんはご存知ですか?
「これではいけない!」・・・と週報にも「省エネを心がけましょう」というお知らせがのるようになりました。
「でも どうやって?」・・・そこで、すぐにできそうなことをいくつか提案してみたいと思います。
*掃除当番のお仕事の中に月一回、エアコンのフィルターの掃除(シーズンのみ)と冷蔵庫の整理を加える。
*使っていない照明器具をこまめに消す。
*元栓を抜くことができる電気器具は、使わないときは元栓を抜いておく。
*台所の給湯器の設定温度を下げて、すごい勢いで出したり、出しっぱなしにしないように気をつける。
*トイレの暖房便座はかならずふたを閉めて熱が逃げないようにする。
この他にも、シーズンオフにはエアコンの元栓を抜いたり、省エネタイプの電球に変えたりしようと思っています。また、去年と今年の光熱費のグラフなどを作って、比較してみたいとも考えています。この他にも、省エネの工夫があれば、ぜひ教えてください!
少しめんどうだけど、みんなでがんばって(まずは教会から)、地球に優しいエコな生活をしましょう〜!


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