月報「コイノニア」
2007年7月号 No.287


《シリーズ・色々な礼拝》
見つめてみよう
感謝聖別では祭壇を見る。【8―11月】

司祭 ミカエル 藤原健久

マグダラのマリアとヨセの母マリアとは、イエスの遺体を納めた場所を見つめていた。
    (マルコ15・47)

 4月から7月まで、聖餐式の中で「福音書の方を向いて聴く」ということをお勧めし、お願いしてきました。皆さん、良く実行してくださったと思います。ありがとうございました。実行してみて、如何でしたでしょうか。聖餐式の印象が変わるようなことがありましたか。この事がより豊かな聖餐式につながればと思います。
 さて、今までのことはこれからも実行して頂くこととし、加えて8月から、新たなことをお願いしたいと思います。それは「感謝聖別では祭壇を見る」です。祈祷書には、会衆の「立つ」や「座る」の指示は記されていますが、司祭の所作までは記されていません。パンやぶどう酒の前で十字を切ったり、持ち上げたり、お辞儀したり、司祭は様々な所作をしています。また手の形も幾種類かあります。所作は司祭によって、また教会によって違いますが、それらにはそれぞれの意味があり、伝統があります。それらを見つめることで、信仰の養いとなるのではないでしょうか。
 聖公会の伝統は「祈祷書」にあります。聖公会のように整備された祈祷書を一人一人の信徒が持っているのは、他の教派にはないと思います。ですから私たちは祈祷書を大切に用いなければなりません。けれども時に私たちは、祈祷書を「読む」ことに集中してしまう傾向があります。祈祷書を読む事もとても大切なことです。けれども「字を追う」ばかりで、その意味を味わったり、心を祈りの状態に持っていったりすることが疎かにならないとも限りません。また客観的に見たときに、どうしても一人一人がそれぞれで読んでいるような形になり、会衆が一体となって礼拝をお捧げしていることを表現することが少し難しくなります。聖餐式の他の部分では難しいかも知れませんが、感謝聖別の部分なら、会衆が唱える部分が少なく、それも歌う事が多いので、祈祷書から目を離すことが可能だと思います。みんなが祭壇を見つめることで、より聖餐式に集中できればと思います。しかも感謝聖別は聖餐式のクライマックスの一つですので、集中することの意味は大きいと思います。
 考えてみれば、昔は印刷された祈祷書などはなかったのですね。司祭のみが書き写された祈祷書を見ながら唱え、信徒は祭壇を見つめていたのでしょう。そして鈴の音が聖堂に響くとき、「あれがイエス様の体と血なんだなぁ」と思いながら一生懸命パンとぶどう酒を見つめていたのでしょう。
 「見る」という行為自体が、信仰の一つの姿であるように思います。イエス様の弟子たちは、イエス様を前にして口で信仰を告白し、行動で信仰を表現していました。けれども、主の最も激しい救いの御業…つまりは十字架と復活…を前にして、何も語れず、何もすることができなくなりました。彼らにできたのはただ「見る」という事だけでした。しかも呆然としながら為すすべもなく見つめていたのです。けれども神様は、彼らの「見る」ことをも信仰の行為として受け入れてくださり、イエス様のご復活を目撃させ、そこから新しい信仰の歩みをスタートさせてくださったのです。


子どもプロジェクト、始動!

 このたび教会では「子どもプロジェクト」を立ち上げる事になりました。
 少子化の中、全国の教会では子どもが少なくなり、日曜学校活動が休止している教会も少なくありません。幸いなことにマリア教会では、日曜学校には幼稚園の卒園生や地域の子ども達が参加し、聖餐式には信徒子弟が参加してくれています。教会に子どもがいると、教会が明るくなり活気づきます。また、イエス様は「子ども達を私の所に来させなさい。」「子どものように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない」と言われ、子ども達を抱き上げ、手を置いて祝福されました。(マルコ10:13-16)このプロジェクトでは、子ども達が教会で、活き活きと、より楽しく、より安全に過ごすことができるように、様々な活動を行いたいと考えています。

1・子ども文庫(2階集会室)をご利用下さい

 本棚を整理し、子どもの本をまとめました。ご自由にお読みください。
(*集会室は様々な方が使用されます。互いに譲り合って読んでください。また団体で使用されることもあります。)
 また、本の寄贈も受け付けています。乳幼児から小学生に相応しい本をよろしくお願いします。
(*ただし寄贈して頂いた本はこちらの判断で、閲覧、ストック、また処分させて頂きます。)
 現在、貸し出しはしておりませんが、整備が進みましたら、貸し出し、読み聞かせ等の活動を行いたいと考えています。


2・聖餐式(大人の礼拝)参加サポート。

 日曜日、午前10時45分からの聖餐式(子どもたちにはよく「大人の礼拝」と説明しています)に、子どもや、小さなお子さんをお持ちの保護者の方が参加しやすいような活動を行います。第1回は、「絵本の読み聞かせ」。8月5日(日)午前10時45分から、二階集会室で、子どものための絵本の読み聞かせを行います。その間、保護者の方は、礼拝堂二階席で礼拝に参加できます。礼拝後半部で子ども達も礼拝に参加し、牧師からの祝福を受けた後、再び集会室に戻る予定です。ご奉仕下さるのは、当教会信徒、吉田栄子さんです。今後、偶数月第1日曜日に行う予定ですが、奉仕者が増えれば、回数を増やす予定です。
(*これは、いわゆる「託児」ではありません。お子さんの安全確保の責任は、あくまで保護者の方にあります。この活動は、礼拝参加のサポートのためのです。保護者の方は礼拝中も、心の中ではいつもお子さんの様子を気に掛けておいてください。)

 以上の活動は、いずれも参加費無料です。また信徒であるかどうかの条件は全くありません。お気軽にご参加下さい。
 一人でも多くの子ども達が、イエス様の元に集い、楽しく活き活きと過ごすことができるように、活動したいと思います。


 先日より、「子どもプロジェクト」を始めました。「信仰の継承」や「次世代育成」という課題を考えるとき、どうしても若い世代への働きかけを考えざるを得なくなります。また、そのような現実的な問題意識だけではなく、教会は歴史的にも本質的にも、子どもたちへの働きかけに大きな関心を払ってきました。イエス様は「貧しい人々は幸いである。神の国はあなたがたのものである」(ルカ六・二〇)と言われました。聖書の中では、子どもは一貫して、小さいもの、弱いものの代表として扱われています。子どもたちが、この社会の中でよりよく生活できるように奉仕するのは、教会の大切な使命です。数年前には教区を挙げて「子どもと一緒・キャンペーン」が展開されました。私たちの教会には、様々な取り組みがありますが、子どもへの取り組みは、特別に新しく始めるものではなく、絶えず、絶え間なく行う基本的な宣教活動と捉え、行いたいと思います。そのため「子どもプロジェクト」では、新たに委員会を組織し、委員長を立てて、ということをせず、牧師が責任者として全体を統括し、様々な活動に応じて奉仕してくださる方を募るという形を取りたいと思います。早速婦人会からは、子ども文庫のために尊い寄付を頂きました。子供用の絵本や本を買ったり、また書籍整理用のラベルやシールなどを揃えるために用いたいと思います。ありがとうございました。
 予定より早く、七月八日に、浦地愛さんを中心に数名の方のご奉仕によって、「聖餐式サポート」の第一回を行うことができました。始まったばかりですが、様々な活動を行おうと考えています。どうぞ皆様のご理解、ご協力をお願いします。
  司祭 ミカエル藤原健久


野外礼拝!ご予定ください。

11月11日(日)

朝からバスに乗り小浜聖ルカ教会の
礼拝に出席して、夕方に戻ります。


聖マリア幼稚園コーナー

 満開の桜花に見守られて始まった一学期も無事に、7月20日に学期を終え、夏休みを迎えました。子ども達のこの間の成長は目覚しく、特に年少の花組においては初めての集団生活の中で学ぶ事も多くあり、自分以外のお友達と関わりあう中で、嬉しい気持も悲しい気持も、一緒に過ごす事の楽しさも…共有しながら、毎日を過ごしてきました。また嬉しいことに、短期間ではありましたがご両親のご都合でアメリカから一時帰国されていたお友達とも出会うことができ、さらに六月からは小花ちゃん(満三歳児)のお友達も加わり、23名となり大変賑やかに過ごす事ができました。赤組においても、日々嬉々として遊ぶ中で、お友達の新たな一面を認め合いながら、一人一人が成長し合う姿が見受けられました。また、「一人でやり遂げる事」=生活習慣の自立が大きな目標である赤組さんにとっては、いろんな「できた!」がありました。幼稚園で毎日する「スキップ」を何度もお家で練習し、ホールで初めて成功した時の真剣な顔は、みんなからの賞賛の拍手を笑顔で受け止める余裕がないほど。でも「できた」の気持は、確実に子ども達の心に大きな成長の証を刻んだと思います。そして、年長・緑組。様々な場面で「幼稚園の大きい組」として、リーダーシップをとる事の難しさを日々、感じながら「してもらう」僕達から「何かをしてあげられる」私達へ…少しずつ成長してきました。「ご自分で一度考えてごらん」と言う担任(私)の言葉をすっかり暗記し、状況に応じて子ども達同士が「○○ちゃん、どうしたら良いか、考えてみたら?」と問いかけながら、援助する側も、してもらう側も、「どうしたい?」「どうしてほしい?」の気持を伝え合う大切さを学んできました。でも担任としてはちょっと複雑。私の言葉がけ…これで良かったかなと自分自身も子ども達に気付かされる毎日です。
さて、そんな幼稚園の毎日で子ども達が七月十九日の「夏のお楽しみ会」で、おうちの方々をお招きしてお歌や楽器の演奏(リズムバンド)を披露しました。今夏は、梅雨入りが遅くまた、大型台風の影響もあり、ほとんど園庭のプールに入ることもできなかった子供たちですが、その分??この発表会の練習を重ね、大きな拍手をお客様方から頂戴しました。本当に偉いもので、たった三ヶ月で泣いてお母さんから離れられなかった花組の子どもが、しっかり並んで、歌い演奏しています。どの子ども達も神様から頂いた賜物をしっかりと輝かせていました。そして、その後は幼稚園中でゲーム大会の始まりです!景品も一新し、お家の方も大変楽しんで頂けのでは…?と思っています。
そんな、子ども達も只今夏休み真最中!子ども達の休み中の健康と安全を願いながら、日焼けした子ども達との再会を楽しみにしています。
 最後に、幼稚園へのご理解・ご協力に感謝いたします。夏休み中もよろしくお願いします♪
(教諭 サラ 生谷朋子)


各部のお知らせ

=婦人会=
7月15日(日)13時半〜 一部 礼拝、二部 『月餅づくり』 八月婦人会例会は夏休み。

=日曜学校=
7月21日(土)〜22日(日)北小松キャンプ。小学生37名参加。
29日(日)〜8月26日(日)まで夏休み。8月20日(月)20時〜教師会。

=ジュニアチャーチ=
8月11日(土)〜13日(月)芦生キャンプ。

=青年会=
7月29日(日)昼食当番。ギター講習会八月夏休み。

=幼稚園=
7月19日(木)夏のお楽しみ会。20日(金)一学期終了。
31日(火)〜8月2日(木)夏季通園保育。2日(木)〜3日(金)緑組宿泊保育(幼稚園・教会にて)。
27日(月)夏季通園保育。28日(火)夏季園外保育(御所へ)。

=ハンドベル=
朝ベル〜毎週火曜日10時半〜。8月14は休み。
夜ベル毎週木曜日19時30分〜。8月2日・16日は休み。

=ボーイスカウト二四団=
<ビーバー隊>
8月5日(日)「夏キャンプの思い出」(聖マリア教会)
<カブ隊>
8月5日(日)「カブホリディの反省と発表」(聖マリア教会)、
15日(水)「くまスカウトボーイ隊キャンプ見学」(芦生キャンプ場)、
26日(日)「くまスカウトお別れ会」(大原学舎)。
<ボーイ隊>
8月14日(火)〜16日(木)「夏季キャンプ」(芦生キャンプ場)。
<ベンチャー隊>
8月14日(火)〜16日(木)「ボーイ隊夏季キャンプ奉仕」(芦生キャンプ場)。
<第二一回世界ジャンボリー(英国)派遣>
7月22日〜8月12日:二之部弥生、吉村飛実、米山愛、津田知


ニュースとお知らせ

=逝去=
▽ヨハネ稲生泰夫さん、7月1日に逝去されました。バプテスト病院ホスピスでお別れのお祈りをして頂いた後、無宗教でお葬式を済ませられたとのことです。▽出口神学生のお祖母様、大上敏子さんが逝去されました。七月二日に通夜を、三日に葬送式をナザレン教会にて家族葬で行いました。
▽河原林晴美さんのお父様、酒井栄三さんが逝去されました。7月18日に通夜が、19日に告別式が、北ブライトホールで行われました。
▽アーサー山本文雄さん(福岡聖パウロ教会信徒)、7月23日に白血病のため逝去されました。同教会で通夜告別式が行われました。享年七六歳。元当教会信徒で大倉敏子さんのお兄さまです。戦後長く教会の西隣に住んでおられ、教会委員やサーバー当を長く奉仕されていました。故人の魂の平安と、ご家族の慰めを祈りましょう。
=退院=
鎌田洋子さんは甲状腺の手術のため入院しておられましたが、7月24日に無事退院されました。

=8月のレクイエム=
8月15日(水)11時から次の方々を記念して逝去者記念聖餐式を行います。他に記念したい方がおられましたらご連絡ください。教籍は問いません。
1日―ヤコブ広沢哲男(1981)、
6日―クララ山田絢子(1989)、
7日―サムエル津田慎介(1960,津田富子)、
9日―*荒木義次(2002、大鹿加奈子叔父)、
10日―篠田統(1978)、*西谷涼子(1994、末松玲子母)、
11日―*木田允子(1988、續木智子義姉)、
12日―林要三(1940)、速水和彦(1949)、ヘレン伊豫田絹子(1995)、*ハンナ西澤菊枝(2003、旧姓成尾)、
14日―ガマリエル渡辺常造(1999)、
15日―中堀孝志(2005)、
21日―ヨハネ小川富(1954)、
22日―ルデア南祐実(1984)、古川清子(1987)
23日―アウグスチヌス中村良夫(2006)、
25日―プリスカ浦地つね子(2001)、
26日―*續木彩子(2003、續木智子義姉)、
28日―ステパノ中根冬雄(2000)、
30日―*牧村ます(1945、大岡みゆき祖母)。

=夏休み・お掃除のお誘い=
夏休みで時間に余裕のできた方…学生さん、社会人の方々…「いつもは忙しくてできないけれど、夏休みなら」と思われる方、教会のお掃除に参加されませんか。飛び入り大歓迎です。毎週土曜日午後2時から約一時間、お掃除の後は楽しいお茶とお菓子の時間があります。この時間以外でも結構です。よろしくお願いします。(教会委員会・お掃除活性化委員会より)

=洗礼・堅信式=
来る9月2日に、高地主教様をお迎えして、洗礼・堅信式を予定しています。希望者は司祭まで。

=省エネ=
省エネを心がけましょう。電気、空調等のスイッチ切り等励みましょう。


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