月報「コイノニア」
2007年9月号 No.289


《シリーズ・色々な礼拝》
物 語 る

ボーイスカウトの礼拝

司祭 ミカエル 藤原健久

あなたの天を、あなたの指の業をわたしは仰ぎます。
月も、星も、あなたが配置なさったもの。
そのあなたが御心に留めてくださるとは
人間は何ものなのでしょう。     (詩編8・4-5)

昨年行われた日本ジャンボリー(石川県珠洲市)では
金沢聖ヨハネ教会 矢萩司祭の司式による
聖公会の野外礼拝も行われました。

 マリア教会ではボーイスカウトが活発に活動しています。自分たちの活動だけでなく、バザーや日曜学校キャンプでは一生懸命奉仕してくださいますし、スカウト活動から教会につながり、洗礼を受け、教会を支える信徒となった方もたくさんおられます。ボーイスカウト運動は、世界中にキャンプや子どもたちの自主的な活動を普及させ、青少年の健全育成に多大な貢献をしました。私たちが行うキャンプやリクリエーションはボーイスカウトが起源であると言っても過言ではないほど、日常生活に深く浸透しているのです。このボーイスカウトが、深い宗教性に支えられており、スカウト活動の中で礼拝があると聞けば、皆さん驚かれるでしょうか。
 創始者ベーデン・パウエル卿は、軍隊での斥候兵(スカウト)としての経験を、青少年育成に活かすべく、平和のスカウトとして20世紀始めにボーイスカウト運動を始めました。野山を駆けめぐり敵の陣地を偵察するのが斥候兵ですから、何日も自然の中でキャンプをしながら活動することになります。ベーデン・パウエルはスカウト教育について「自然を通じて創造主である神の存在を知らしめることであり、もし宗教的な教育がなされなければ失敗に終わるであろう」と書いています。ボーイスカウトの三条の「ちかい」の一つは「神と国とに誠を尽くしおきてを守ります」とあります。運動を始めた当時の英国も必ずしも宗教的な意識が高かったわけではありません。また時には宗教的に余り熱心でない地域で信仰を鼓舞する必要もあったでしょう。ベーデン・パウエルはかなり積極的に宗教を捉えていたと思われます。これは聖公会の司祭を父として生まれてきた生い立ちも影響を与えたのでしょう。
 マリアでは、毎週のようにスカウト各隊の集会が開かれます。時には様々なセレモニーが行われます。その中で、牧師が参列し、お祈りをお捧げすることもあります。ホールで行うときも礼拝堂で行うときもあります。進行はスカウトによって行われます。聖歌ではなくスカウト・ソングが用いられます。クリスマスにはクリスマス礼拝、祝会が行われます。昨年のバザーには大勢のスカウトと共に主日礼拝をお捧げしました。一人一人を祝福しながら、共に祈れる恵みに感動していました。キャンプの時には、「スカウツオウン」という独自の礼拝をします。スカウトが集まり、リーダーが訓話をします。今年の夏には私もお話させてもらいました。ベーデン・パウエルもスカウトたちにたくさんの話をしたことでしょう。彼の著書には、少年たちに分かりやすい、様々な物語が載せられています。自分の経験であったり、遠い国の勇敢な冒険者のお話であったり。経験豊かな彼の頭の中は、お話の宝庫だったのでしょう。大自然を前にして、キャンプファイヤーを囲みながら、尊敬する指導者から聞く様々な物語は、少年たちの心を豊かにしていったことでしょう。イエス様も人々に難しい話はされませんでした。たとえ話は正に物語です。神様の愛の豊かさは、言葉で伝えようとするときには、物語ってこそ伝わるものなのかも知れません。


10/28 バザー開催!

今年のバザーも主日礼拝後です!

2007年度バザー委員長
ヨセフ 前田 潤

11時スタート

 皆さん、こんにちは。暑かった夏が終わり過ごしやすい秋となりましたね。
 さてマリアの秋といえば何といってもバザーでしょう。今年も開催します。
 二回目の委員長でも心配だらけですが頑張ります!昨年のバザーで、日曜日にして良いと思った事がいくつもあったので今年も主日礼拝後にすることにしました。
 この大役を任せて頂いたからにはたくさんの方のご協力を頂きながら大成功に納めたいと思っていおります。新前の私ですが、皆さん心配ご無用です。なぜなら委員長には 頼りになる副委員長(南寛さんです)がついてるから。
 バザーまで約一ヶ月、着々と準備は進んでおります。バザーは参加して頂く皆さんのお力で支えられているのです。どうかたくさんの方にバザーを楽しんで頂きたいと思います。
 また当日の金券となるチケットを皆様に送付させていたただきました。(ご興味をお持ちいただけた方の中でまだチケットをお受け取りいただけてない方がいらっしゃいましたら、是非お声をおかけ下さい。)当日は楽しんでいただける事が重要ではありますが、その上で教会およびボーイスカウトを支えるための収益をあげる為により多くの方のチケットご購入をお願いする次第でございます。どうか宜しくお願いいたします。

 10月7日(日)からバザーの収益の大きな部分を占める寄贈品の受け付けを始めます。教会会館二階和室にお持ちください。運ぶことが難しい方はご連絡ください。引き取りにまいります。



敬老の集い開催!

 去る9月16日、今年も皆様のご協力を得て、『敬老感謝の集い』を開くことができました。当教会の75歳以上の方は45名いらっしゃり、その内18名がお元気にご出席くださいました。
 マリア教会では、高年の方々の経験と知恵がますます必要であります。これからもお元気でご活躍下さい。


当教会員のうち満七五歳以上でお祝いされた方は次の通りです。(敬称略)
塩見英子、野嶋喜代子、木村忠一、山本進、中堀妙子、上野久子、望月満子、古和菊子、鎌田梅子、浅井みよ、松本時子、尾崎泰子、山岡和子、椹木信子、木元民、速水佳子、片岡霊恵、東清士、佐々木功、東セツ、有田信子、宗像康雄、石田阿以子、大岡みゆき、西岡正之、伊庭和子、青木節子、古館典子、市井隆子、上阪京子、林悦子、宗像和子、安田文子、速水純子、山岡景一郎、續木智子、邨田志津子、中井康雄、佐々木富美子、久保田栄三、増井幸夫、藤木玲子、熊谷京子、速水恵子、増井登喜子


聖マリア幼稚園コーナー

第7回子育て支援講演会を終えて

 この講演会も第7回目を迎えた。子育て支援という必要性が問われ始めて7年になる。2007年9月12日(水)午前10時より、お礼拝堂にて開催した。講師には、南禅寺畔瓢亭14代当主の高橋英一氏をお迎えした。かつては父として、今は祖父として当園にご協力を頂いている。主題は「京の食文化に思う」副題は『世界の日本食ブーム』およそ四五名の様々な年齢層の方においで頂いた。私たちが神様から命を頂き、それを保つ為に、生かす為に一番大切な「食」をどのように考えれば良いのかと。巷で「食育」がささやかれ始め、当園でもなお一層真剣に考えねばならないと思っていた。昨年も保幼小中連携で、「食育」についての講演会があった。が今回は、京都で生活している私たちの、この地域社会で育まれてきた「本物の味」「歴史と文化」から伝えられてきている「食」。さらに世界へ広がりをみせている日本食が、なぜにブームを引き起こしているのか。高橋氏は、京都の宮中中心の公家文化による特殊な発展から生まれているものが多くあると言われる。呉服・京焼の器・漆・菓子・そして料理があると。その料理は宮中・寺院・茶道・町衆から生まれてきた。それを支えるはるばる北海道の海の幸、昆布や近隣の川魚や野菜を始め、様々な食材は季節感によって「おもてなしの心」へ通じると。その季節感は、その料理の旬の味は勿論、引き立たせる脇役として、目で見ていっそう料理が引き立てられる器・お菓子・花々により生かされている。世界中を見ても季節やお料理で、季節感を考えながら器選びをしているのは日本だけだと言われる。また、お箸の種類にも美意識の文化があると様々なお箸の種類を教えて下さった。(お箸の使い方を要体得)では各々のお料理の味を支えるものはと言えば「だし」。北海の昆布と水(軟水)の相性を基本に「だし」の大切さを説かれる。。さらに、味付けの甘さは砂糖・味醂 辛さは薄口・濃い口醤油・塩 酢味は酢と三種類以上の柑橘類の絞り汁を使うとまろやかになるらしい。う??ん。これだけだけでお料理が上手になった気分!さらには、やはり包丁が挙げられる。基本的には片刃だそうだが、日本人の料理人程多くの種類の包丁を使いこなす民族も無いらしい。近頃は、台所に包丁の無い家もあるらしいが・・・。
 この講演会を来聴されなかった方々に、ほんの少しかいつまんでその内容をお伝えしたいと思ったが、何よりも一度、本ものの味をご賞味頂きたい。京都、いえこの岡崎界隈にはあちこちの○○老舗がいっぱいある。今、ヘルシーな日本食が世界でもてはやされているが、本物はやはり、京都で味わって欲しい。そして、今回のこの講演会は、何よりも相手を気遣う「こころ」をお母さん方に知ってほしいと思った。家族の健康を預かるお母さん。手、心をかけ、小さい時から舌の感覚を育て、ある時にはスローフードが楽しめる心のゆとりを持って欲しいとも願う。
 先日の給食でほんの少しピリッ!とした豆胡椒を感じた子ども。素晴らしいと同時に食してみる事も伝えた。舌に限らず、幼い頃の五感。磨いて磨いて成長して欲しい。
 (園長 ルデア 菅原さと子)


ボーイスカウト24団団行事
合同上進式開催

 ボーイスカウトは全世界同じ活動をしており、その活動年度も世界で同じように9月にスタートします。
 我が京都第24団でも、9月から新しい活動が始まりました。9月16日(日)に錦林小学校をお借りして合同上進式をおこないました。ビーバースカウトは小学校二年生になるとカブスカウトに、カブスカウトは小学校五年生になるとボーイスカウトに、ボーイスカウトは中学三年生になるとベンチャースカウトに、ベンチャースカウトは、18歳から20歳の時期にローバースカウトに上進します。この上進式の前にスポーツ大会として「ディスクゴルフ大会」をして、見学者を含め、100余名がまだまだ真夏の太陽のもと楽しく過ごしました。
 24団は京都でも一・二を争う大きな団です。各隊とも新入隊員を募集しています。見学も随時おこなっています。お問い合わせは団委員組織拡張担当・吉村・家城まで。


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