月報「コイノニア」
2008年2月号 No.294


《シリーズ・色々な礼拝》
攻撃しないことこそ、最大の…
黙想と祈りの集い(毎月第二土曜、午後七時から)

司祭 ミカエル 藤原健久

イエスよ、あなたの光はわたしたちの内に輝いている
どうか、疑いと暗闇がわたしに語りかけることがないように
イエスよ、あなたの光はわたしたちの内に輝いている
どうか、わたしの心が
いつも、あなたの愛を迎え入れることができますように
                (アウグスティヌス)

 いわゆる「テゼ」の祈りです。
 テゼは、フランスにある小さな村の名前です。1940年、一人の青年、…後にブラザー・ロジェと呼ばれる…がその村でお祈りの生活を始めました。これがテゼ共同体の始まりです。この時期はご存じの通り、第二次世界大戦のまっただ中で、国と国とが分裂して敵対し、人々が傷つき、苦しんでいた時期です。ブラザー・ロジェは世界に和解と一致をもたらすために、まずキリスト者が一致できないだろうかと、考えました。キリストの体である教会が、いくつもの教派に分かれ対立しているのは、イエス様の御旨に反することです。教派の壁を乗り越え、共に一つとなってお祈りするとき、そのような共同体は世界に向けての、和解の「たとえ」となるでしょう。そのような思いと祈りは、大きく結実し、現在は百数十名のブラザーがテゼと世界の貧しい地域で祈りと証しの生活をし、本物の祈りを求めて世界中から集まる青年が、常時数千から一万人ほどテゼで一,二週間の祈りの生活を体験しています。
 ここでの祈りは、「様々な国から来た、多様な背景を持つ人々と、一つになってお祈りするにはどうしたらいいか」という課題が、常にあります。聖書のみ言葉を中心とした短い歌詞を、美しいメロディーにのせて、何度も繰り返して歌う、あの独特のスタイルは、この課題から来ています。また教会の霊的な伝統である「沈黙」も、非常に大切にされます。素朴なイコンをみつめ、ろうそくを灯すのは、神様が私たちの内に灯してくださった「内なる光」を黙想するのに適しています。
 私が初めてこのような祈りに出会ったのは、神学生の頃でした。信徒の方の家庭で、床の間にイコンを据え、ろうそくの炎に照らされて、静かにお祈りしました。私は「こんな礼拝があるのか」と衝撃を受けました。それ以来、祈りの集いに少しずつ参加しています。心の疲れたとき、魂が乾いているかのように感じられるときには、この静かな祈りに助けられました。クレア・デベナムさんがおられたとき、マリア教会での集いにも何度か参加しました。
 8月8日(土)には、私たちの教会で、テゼのブラザーをお招きして半日黙想会が行われます(午後2-8時)。この方は、ブラザー・ギランと言われます。毎年日本を訪問し、全国の祈りの集いを訪問し、参加者を力付けておられます。私は何度もお会いしていますが、とても素敵な方です。態度は温かく、お話は私の魂に深く染み通るものです。笑顔が素敵な方なのですが、何と表現したら良いのでしょうか…、いつも人を受け入れようとしておられるように感じられるのです。日頃私たちが人間関係に於いて持つような緊張や、その人となりを見定めようとするような態度、時には隙あらば攻撃しようとするような態度が、全くないのです。ブラザーの前に立つと、いつも私の中から何かがブラザーの方へ流れ出ているように感じて、少しだけいつもより素直になれそうな気がします。相手を攻撃するのではなく、できる限り相手を受け入れようとする態度が、最も良く神様の愛を私たちに伝えてくれるように思います。
 この集いには、できるだけ様々な教会の人々が集ってくれればと思います。他教派の人だけでなく、他宗教や、また特定の宗教を持たない方にも是非来ていただけたらと思います。共に交わりの時を過ごすことで、少しでも相互理解が深まればと思います。また子どもの参加も大歓迎です。以前の集いでは、吉村真綾さんが、大変美しい答唱詩編を歌ってくれました。イエス様が愛された子どもたちと共に、単純素朴なお祈りの時を過ごせるのは、大人にとって大変大きな恵みだと思います。


2008年度 受聖餐者総会開催

 2月17日(日)、礼拝堂において受聖餐者総会が開催されました。午後1時過ぎ、出席者43名、委任状78通、現在受聖餐者148名の過半数の出席を確認して、議長藤原健久司祭が総会の開催を告げました。聖歌443番を歌い、お祈りと藤原司祭の挨拶をもって始まった今年の総会。一週間前に配布された総会要項冊子『教会のあゆみ』に沿って進められました。2007年度の主な行事、2008年度の主な行事予定が確認され、【教籍異動】の報告、【各部活動報告】の補足・訂正後、挙手をもってそれぞれ承認されました。
 【2007年度教会会計報告】についての補足説明、意見が出された後、挙手をもって承認。【2008年度教会会計予算案】についても補足説明の後、挙手をもって承認された。また、今回の総会では、教会委員会から提出された議案として、教会委員の選挙について話し合いがもたれ、決定は教会委員会に一任することを可決した。残された僅かな時間で【後継者育成】について意見が出され、聖歌390番を歌い、主の祈り・祝祷をもって閉会した。


要項の訂正点および特記すべき事項は次の通りです。
▽要項5頁→『礼拝音楽担当』より 教会内外問わずプチ聖歌隊募集。シニアを中心にリードオルガンを使って聖歌を歌っていく。
▽要項13頁→『幼稚園」より 2008年度満三歳児園児数0人を1人に訂正。
▽要項21頁→『子どもプロジェクト』より 聖餐式サポートの募集。
▽要項23頁→教区献金は信徒数に合わせての減額。
▽要項24頁→日本基督教協議会宗教研究所についての補足説明。
▽要項29頁→指定献金は本会計を通さない。
▽要項30頁→幼稚園寄付金は司祭俸給。礼拝堂のために150万、パイプオルガンのために70万円を献金出来る予定。
議案「教会委員選挙について」出された意見は次の通り。
*世代交代が必要。
*三年に一度休める違う形の活性化計画。
*委員になることで教会について知らなかった面を判ることが出来る。たくさんの人に経験してもらうべき。
*昔は70歳になっても選ばれると委員にならざるを得なかった。主日聖餐式から足が遠のく事もあった。
*各年齢層、男性、女性が入る事が必要。70歳以上の声が聞いてもらえなくなる不安。
*教会は委員会という一つの組織のみで成り立っている。各部門を反映しての委員であるべき。
*若い世代ばかりが委員になることに危惧を覚えた。*選挙する際に顔と名前が結びつかない。
*委員会内で各部の声を反映させる事から実務まで全てをしなければならない。顧問制(票数には入れない)を別枠で考えてはどうか。*決められたからやらなければ・・・というプレッシャー。
針の穴「後継者育成」について出された意見は次の通り。
*各部門内での後継者育成が必要。*教会は強制されて来るべき所ではない。自ら関わりたいと思えるような活動にしたい。
*子ども達が来た時に居場所があるように、スタッフとして一緒に楽しんでくれる人が現れるように頑張っている。
*高齢者が増えている中、小さい子ども達を見ていると楽しい。気楽な「社会」=教会。
*出来る限り、出来る事で参加して行きたい。*メリーちゃんサークルにお顔を出していただければ・・・。教会学校へと繋がっていく可能性も。
(書記/菅原さと子・浦地愛)


ボーイスカウトも総会開催

 2月23日(土)午後6時30分より佐野屋にてボーイスカウト京都第24団総会が行われました。
 議長の長谷川団委員長の進行の元、南育成会長のお祈りに始まり、各隊の報告、新体制の紹介、会計報告、予算決議を経て滞りなく閉会しました。
 総会後は恒例のすき焼き懇親会。おいしいお肉をいただき、楽しい会話に花を咲かせました。


聖マリア幼稚園コーナー

『一年の最後の行事を終えて』

 春を思わせる暖かな陽気の日があったかと思うと雪が舞い、辺り一面銀世界の日もある。空気は乾燥し、幼稚園でも体調を崩す子ども達や先生、保護者の方がおられます。季節の変わり目、健康には気をつけて日々過ごしたいものですね。
 さて、幼稚園では2月23日(土)に、「春の集い」が行われました。一年間の締めくくり、集大成の大きな行事です。約一ヶ月、この日のために、練習を重ねてきました。子ども達と相談しながら何の劇をしようか、それを通して子ども達に何を伝えていこうか、楽しく、また数々の台詞を通して言葉の習得も出来るように・・・と先生達は各々のクラスの、いえ、各々の子ども達に合わせるべく言葉選びをして行きます。「感謝祭」にも歌や劇等のご披露をします。が今回は、朝の挨拶・礼拝後に進める司会の大役を年長の緑組が担いました。どのような内容だったのかをちょっとご紹介しましょう。
 まずは、三学期に練習してきた歌を披露しました。冬の歌から春の歌へ、かわいい声素敵な声が響き、他のクラスの歌にも手拍子や小さな声で参加する子ども達。また保護者の方の歌をご用意し参加して頂きましたが、緑組の【ビリーブ】では声が聴こえない!あちこちですすり泣くお母様方。先生達ももらい泣きしてしまったのです。
 次は劇ごっこ。花組は「おむすびころりん」。ころころ転がるおむすびがとても可愛い劇ごっこでした。赤組は「こぶとりじいさん」こぶが付いたり離れたり、鬼は自分たちで考えたダンスを披露しました。そして、緑組は「ピーターパン」。一月に子ども達全員と緑組の保護者をご招待して、京都会館での観劇を劇ごっこにしたい!と子ども達からの提案で決定された劇、さすが緑組!という劇でした。
最後はリズムバンド。花組は「チキチキバンバン」という曲を賑やかに。そして、赤組・緑組は合同で「美しく青きドナウ」という三拍子の曲を優美に演奏しました。
 たくさんのお客様の前で、ドキドキ緊張しながらも、子ども達一人ひとりが、神様から頂いた力を存分に使い、大成功で幕を閉じました。心も体も大きく成長した子ども達を目の当たりにし、感極り、最初からずっと涙するお母様もちらほら…本当に大きくなりました。また、各々の想いを表現し乍らの作品展も行いました。ひな人形や絵等を幼稚園の二階に飾ってお見せしました。花組の可愛い鬼のお面、赤組の共同製作「どうぶつすごろく」。緑組の紙で作った等身大のお友達…どれもこれも個性が出てとても素敵な作品でした。「さくひんといっしょにしゃしんをとってもらったよ」「じょうずっていってくれはった」と後日とても嬉しそうに話してくれた子ども達。神様の見守りの下、春の集いを無事終える事が出来ました。教会のみなさまにも作品を見て頂く機会があれば・・・・また考えてみたいと思います。(赤組教諭 団聡子)



聖週とイースターのご案内

●16日(日)復活前主日(しゅろの主日)10時45分 しゅろの行列と聖餐式
●17日(月)復活前月曜日〜19日(水)復活前水曜日午前七時聖餐式/午後七時晩祷
●20日(木)聖木曜日(赤・白)午前7時 聖木曜日 朝の礼拝(聖餐式は夜)/午後7時 洗足式・聖餐制定記念聖餐式・聖木曜日の黙想
●21日(金)聖金曜日(受苦日)(赤)午前7時 聖金曜日朝の礼拝(保存聖体拝領)/正午 京都伝道区合同受苦日礼拝(主教座聖堂)/ 午後7時 聖金曜日夕の礼拝(十字架の主に対する崇敬と賛美)
●22日(土)聖土曜日(赤・白)午前7時 聖土曜日朝の礼拝・嘆願/午後7時 夕の礼拝/午後11時 イースター・ヴィジル(復活徹夜祭)
 1.序言
 2.復活のろうそくの祝福
 3.洗礼の約束の更新
 4.聖餐式

<復活日大礼拝>
●23日(日)復活日(白)午前4時30分 ジュニアチャーチ大文字山早天礼拝・午前7時 早朝聖餐式/午前8時英語聖餐式/午前10時45分 主要聖餐式/写真撮影/イースター祝会(祝会の食事は持ち寄り方式で行います)



各部のお知らせ

=婦人会=
2月24日(日)婦人会例会 一部 礼拝 二部諸報告 三部お餅つき。3月5日(水)10時〜マーマレード作り。七日(金)一三時半〜世界祈祷日礼拝、於 礼拝日本基督教団京都教会。三月婦人会例会は四月に合同で・・・。

=日曜学校=
3月2日(日)お誕生日会。10日(月)午後八時〜教師会
22日(土)10時〜イースターエッグ作り。23日(日)分級なし。30日、4月6日春休み。

=ジュニアチャーチ=
3月2日(日)・16日(日)午前10時〜朝の礼拝。午後1時〜ミーティング。

=青年会=
3月9日(日)夜『送別会』。30日(日)昼食当番。

=幼稚園=
2月27日(水)メリーちゃんサークル。3月3日(月)お誕生日会。
5日(水)お別れ遠足(比叡山ふれあいの杜)。10日(月)こひつじの会茶話会。
12日(水)卒園式リハーサル。13日(木)pre-pre school今年度修了。
17日(月)・18日(火)お別れ会。20日(祝・木)卒園式/修了式。
22日(土)2時〜理事会・評議員会。26日(水)メリーちゃんサークル。

=ハンドベル=
朝ベル毎週水曜日10時半〜。夜ベル毎週木曜日19時45分〜。

=ボーイスカウト24団=
<ビーバー隊>3月2日(日)隊集会「エンジニア・ビーバー」(聖マリア教会)、16日(日)春季デイキャンプ「ザ・サバイバー」(百井キャンプ場)。
<カブ隊>3月9日(日)組集会「地図を見る」(聖マリア教会)、16日(日)隊ハイク「オリエンテーリング」(アクトパル宇治)、23日(日)組集会「春季キャンプ準備」(聖マリア教会)、29日(土)〜30日(日)春のカブホリディ「探検家入門」(アクトパル宇治)。
<ボーイ隊>3月1日(土)・8日(土)・15日(土)・22日(土)合同班集会「夜の冒険」(聖マリア教会)、28日(金)〜30日(日)春季キャンプ「夜の冒険」(芦生)。
<ベンチャー隊> 3月1日(土)・15日(土)隊会議「キャンプ」(聖マリア教会)、16日(日)ビーバーキャンプ奉仕(百井キャンプ場)、29日(土)〜30日(日)カブホリディ奉仕(アクトパル宇治)、28日(金)〜30日(日)ボーイキャンプ奉仕(芦生)。
<団>3月1日(金)合同団会議(聖マリア教会)。


ニュースとお知らせ

=住所変更=
狩野朋子さんが転居されています。教会へお問い合わせください。

=3月のレクイエム=
3月19日(水)11時から次の方々を記念して逝去者記念聖餐式を行います。他に記念したい方がおられましたらご連絡ください。教籍は問いません。
5日―プリスキラ藤田久子(1987)、*菅原敏子(1990菅原さと子義妹)、
6日―プリスキラ速水えい(1963)、
7日―ドルカス星野冨美(2001)、
9日―ルツ三井みさ子(2002)、
10日―グレゴリー尾崎良嗣(1985)、
14日―エリサベツ田中善子(1992)、ペテロ伊豫田勉(1996)、
15日―津田敏子(1956)、
16日―ミカエル源高根(1997大岡みゆき弟)、牧口啓司(2003浦地恭子甥)、アンナ白神芳(2005)、
17日―ルデア福原律子(1962)、
18日―林正(1952)、徳田竜三郎(1961)、
19日―マリア中根緋佐子(1996)、
25日―古館三徳(2002)、
26日―ミリアム河本昌子、
27日―エリザベツ松田ミチヨ(1985)、
31日―スコラティスカ岩城道子(1995)、*尾崎良胤(1919尾崎良嗣父)

=宣教事始め=
「宣教事始めー初期米国聖公会宣教師書簡集」残部、たくさんあります。ウィリアムス主教やミス・エディの生の声に出会えます。一部1800円。司祭まで。

=大斎集会=
2月6日(水・大斎始日)より輪番教会にて。詳しくはチラシ参照。

=世界祈祷日=
3月7日(金)午後1時半〜3時、日本基督教団・京都教会(富小路二条下る)にて。テーマ「天上の知恵-新たな理解」。

=半日黙想会=
3月8日(土)テゼ共同体(フランス)からブラザーをお迎えして、リトリート(半日黙想会)を行います。午後2時〜8時。当教会にて。参加費無料。

=AED講習会=
前室にAEDが付きました。3月25日(火)午前9時半から12時半、幼稚園にてAEDを用いた蘇生術の講習会を行います。参加される方は菅原さんまで。


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