7月号 その2


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「主の道具の一つになろう」

ウイリアムス神学館神学生 パウロ 横山明光

 ついに一学期も終わりました。つまり、京都聖マリア教会での教会実習も終わってしまったのです。
 4月、北海道教区より、修行研修の一環としてウイリアムス神学館での一年間の研修に入り、主日は、京都聖マリア教会にて藤原健久司祭の下、研修をさせていただきました。
 大変短い期間でしたが、新しい経験や、色々な方々との交わり、そして、京都マリアならではの礼拝、等など私にとって、良い学びの機会を得ることができました。あまり素性もはっきりしない神学生で、皆さんには御心配もあったかと思います。
 わたしは、北海道教区報「北海の光」の4月号にも書かせていただきましたので、読んでおられる方もいらっしゃるかもしれませんが、入信から司祭に按手までの経過を少し書かせていただきましょう。
 1944年11月3日(昭和19年)私は北海道の北の端、稚内で生まれました。最後の戦中生まれなのです。父は警察官でした。1960年高校入学、この年は日米安全保障条約締結の年です。社会、大学はもちろん高校までも《安保賛成》《安保反対》に国を二分する大変な年です。私は、その当時、どちらかと言えば国粋主義を盲信する右翼少年でありました。あの年は、樺美智子さんが国会前のデモで亡くなりました。また、浅沼稲次郎さんを演壇で一六歳の山口少年が刺殺するという安保に絡む激動の年でもあったのです。そういう中で私は、「生と死、命」について魂の揺り動かしに遭い、教会に拾われたのです。1962年12月、旭川より少し南の深川にあります日本聖公会北海道教区深川聖三一教会で、小貫嗣夫先生によって洗礼を授けていただきました。深川は、農村の町です。信者の皆さんの多くは農業に関係されておりました。毎日曜日、静かにお祈りをする節くれだった農民の手、朴訥と真摯に信仰の話をなされる信者の方々、そして、生意気な私の話を聞いて下さるそのような方々、その様な中で、私の入信と酪農家を目指す進路が決定していきました。そして、酪農学園大学へ進んだのです。日本人の体格向上の鍵は牛乳を飲み、食べることなのだ。そして私はそれを供給する側に立たねばならないと決心したのです。酪農学園は、日本酪農の父と呼ばれている黒沢酉蔵氏が創立者で田中正造さんの弟子でもあり、キリスト教徒でもありました。キリスト教をバックボーンにおいて日本の農業発展に関わる人材を育てようと考えたそうです。その想いを具現化したのが初代の学長・樋浦誠という植物病理学者です。樋浦誠先生は熱心なキリスト教徒です。私はそこの四期生です。当然のことですが、私は彼の弟子なのです。そういうことで卒業後は農村の農業の先生を職業に選んだのです。
 公立学校の教師をしておりました。高校が主でしたが、視覚障害支援の学校でも勤めさせていただきました。どこでも、私の生きる指針の柱は、キリスト教・農業です。60歳の定年を迎えいざ退職という時、母校の酪農大学から後輩指導の話が出てきました。お礼奉公のつもりで、研究室をもつことになりました。環境生物生態学という研究室でした。有機農業・環境生態・循環・アジアの貧しい農民との連帯をテーマに若い後輩たちと学びました。
 一方教会の関係では若い時代に聖職へのお勧めはありましたものの私は何時も良い信徒・力強い信徒を目指すと生意気ばっかり言っていたものです。ところが、親友の特任執事町田巌さんの遺品(ストール)をいただいて、深川聖三一教会の宣教100年の年、1998年に聖職を志願することになったのです。
 60歳定年の年、執事として按手され、私の部屋は大学内の若き後輩や教職員のシェルターに、そして宣教の場所にしようといつもカラーをはめてすごしておりました。残される五年間は本気になって神様の道具の一つとしてしっかり働こうと大学を辞めることにしました。今年、2010年3月22日司祭として按手を受け、修行に入る許可を主教様から頂いたわけです。
 ウイリアムス神学館での授業はこの年になってからというもの正直大変です。しかし、ここでの共同生活・礼拝・授業・特別実習・教会実習特に今回の日曜学校キャンプなど本当に今まで行ってきたものと異なる観点や共同で考えることの出来たことということでも素晴らしいものを与えられました。道具も研かれなければその威力は発揮できません。今に研きのかかった良い道具になって見せるぞという意気込みを失うことなく残される日々を過ごしていきたいと思っています。
 本当に短い期間でしたが、京都聖マリア教会皆様からのご指導に感謝して次の修行教会京都復活教会へまいります。ありがとうございました。


各部のお知らせ

=婦人会=
7月25日(日)午後1時半〜教会ホール 7月例会一部:礼拝、二部:『ゆりこ&しおりのミニミニコンサート』。どなたでもお越し下さい。八月お仕事会/例会はお休み。

=日曜学校=
毎週日曜日午前9時半〜10時45分まで 日曜学校礼拝/分級。7月17日(土)〜18日(日)夏のキャンプ 於:北小松キャンプ場。25日(日)〜8月29日(日)夏休み。9月5日(日)二学期開始。

=ジュニアチャーチ=
8月1日(日)10時〜朝の礼拝。聖餐式後ミーティング。7月24日(土)〜25日(日)夏のキャンプ 於:芦生キャンプサイト。8月15日(日)は夏休み。

=幼稚園=
8月3日(火)〜4日(水)Pre-pre school/メリーちゃんサークル。3日(火)〜5日(木)夏季通園保育。5日(木)〜6日(金)緑組宿泊保育。7日(土)〜16日(月)教職員夏季完全休暇。17日(火)〜出勤。25日(水)〜26日(木)夏季園外保育。

=ハンドベル=
朝ベル:毎週水曜日10時半〜。夜ベル:毎週木曜日19時45分〜。

=ボーイスカウト24団=
<ビーバー隊>8月28日(土)「ビックビーバーお別れ会」(聖マリア教会)。
<カブ隊>7月30日(金)〜8月1日(日)夏季カブホリディ「目指せ!!キングオブカブ in 長命寺」(近江八幡長命寺)、8日(日)夏季カブホリディ反省会(聖マリア教会)、29日(日)くまスカウトお別れ会(指月林)。
<ボーイ隊>8月1日(日)〜9日(月)日本ジャンボリー(静岡県朝霧高原)、28日(土)班集会(聖マリア教会)。
<ベンチャー隊>7月30日(金)〜8月1日(日)カブホリディ奉仕(近江八幡長命寺)、7日(土)隊会議「キャンプの件」(聖マリア教会)、13日(金)〜15日(日)ボーイ夏季隊キャンプ奉仕(芦生)、21日(土)隊会議「キャンプの件」(聖マリア教会)、20日(金)〜22日(日)夏季隊キャンプ(場所未定)。


ニュースとお知らせ

=出産=
斉藤優子さん、6月12日、無事男の子をご出産。匠里(しょうり)ちゃん。

=逝去=
*津田甚三(じんぞう)さん(津田繁さんのお父様)、6月17日に逝去。18日に通夜、19日に葬儀が、セレマかもがわホールで行われた(仏式)。
*セシリア林克子さん(高槻聖マリア教会信徒、旧姓・鎌田さん)、7月1日、逝去。2日に通夜、3日に葬送式が、高槻聖マリア教会で行われた。

=納骨式=
アグネス森田敬子さんの納骨式の日程が、九月二三日(木・休)に変更になった。

=聖婚式=
7月24日(土)午後1時より、木下光貴さんとテレジア山本実瑞紀さんの聖婚式が行われました。約130名の参列者の祈りと、聖マリア教会聖歌隊の歌声、そして実瑞紀さんも日頃活動しておられるハンドベル・クワイヤーの美しい音色に祝福され、神様の御前で夫婦となられました。おめでとうございます。

=夏のキャンプ次々と=夏の恒例のキャンプが続々と続きます。
▽日曜学校キャンプが7月17日(土)〜18日(日)に復活学園北小松学舎にて行われました。小学校が夏休みに入る前のキャンプにもかかわらず35名(幼稚園児含む)の子どもが参加。大人も部分参加を含め40名、総勢75名が参加しました。今年のテーマは『めざせ!トム・ソーヤ』。トム・ソーヤのように冒険に挑戦しながら楽しくキャンプを進めました。
▽ジュニアチャーチキャンプが7月24日(土)〜25日(日)当教会の芦生キャンプサイトで行われました。キャンパーは四名と少ないながら、十数名のスタッフと共に中身の濃いキャンプができました。多忙な藤原司祭も土曜日の結婚式終了後駆けつけてくださり、夕の礼拝は聖餐式を行うことが出来、キャンプファイヤーはホーリーファイヤーとして大自然の中で想いの分かち合いができました。
▽この他、教区小学生、中学生、ジュニアユース、ボーイスカウト24団各隊、日本ジャンボリーなどたくさんのキャンプが続きます。報告は写真入りで8月号に。

=8月のレクイエム=
8月18日(水)11時から次の方々を記念して逝去者記念聖餐式を行います。他に記念したい方がおられましたらご連絡ください。教籍は問いません。
1日―ヤコブ広沢哲男(1981)、
6日―クララ山田絢子(1989)、
7日―サムエル津田慎介(1960,津田富子)、
9日―*荒木義次(2002大鹿加奈子叔父)、
10日―篠田統(1978)、*西谷涼子(1994末松玲子母)、
11日―*ハンナ木田允子(1988續木智子義姉)、
12日―林要三(1940)、速水和彦(1949)、ヘレン伊豫田絹子(1995)、*ハンナ西澤菊枝(2003、旧姓成尾)、
14日―ガマリエル渡辺常造(1999)、
15日―中堀孝志(2005)、
16日―上田延広(1976下田屋洋子弟)、21日―ヨハネ小川富(1954)、
22日―ルデア南祐実(1984)、古川清子(1987)、
23日―アウグスチヌス中村良夫(2006)、
24日―エリサベツ伊藤世志子(2007)、
25日―プリスカ浦地つね子(2001)、
26日―*續木彩子(2003續木智子義姉)、
28日―ステパノ中根冬雄(2000)、
30日―*牧村ます(1945大岡みゆき祖母)。

=「敬老の日・感謝の集い=
9月12日(日)に、本年度の「敬老の日・感謝の集い」を行います。礼拝の中で祝福のお祈りをし、礼拝後、昼食会と祝会を行います。高齢になってきましたシニア聖歌隊も結成され、礼拝でご奉仕頂く予定です。いつも元気で、教会運営に中心になってご奉仕下さっている「先輩」方を、多くの「後輩」達で祝い、感謝の思いをお伝えしたいと思います。今から予定に入れて、当日、どうぞ多数お集まり下さい。

=信徒の集い=
9月19日(日)〜20日(月・休)教区・信徒の集いが明治村で行われます。教会より、参加費の補助が、一人3000円支出されます。どうぞ、ご参加下さい。


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