月報「コイノニア」
2012年2月号 No.342


《聖書を飛び出したイエス様・その39》
   代弁者

CD『初音ミク・ベスト』から

司祭 ミカエル 藤原健久

「わたしがあなたを、だれのところへ遣わそうとも、行って、わたしが命じることをすべて語れ。彼らを恐れるな。わたしがあなたと共にいて、必ず救い出す」と主は言われた。              (エレミヤ一・七-八)

 2007年のデビュー以来、今までに三万曲以上の曲を歌ってきた16歳のアイドル、初音ミク。もちろん、普通の人間ではありません。彼女は「ボーカロイド」と呼ばれる、コンピューターのソフトです。曲と歌詞をパソコンに入力すると、人間の声で歌ってくれます。コンピューターの進歩で、それまでに様々な楽器を打ち込みで演奏できるようになっていました。ここに、最も難しかった、人間の「声」が加わることにより、多くの人々の創作意欲が激しくかき立てられたようです。多くの音楽家が、その殆どがアマチュアなのですが、自分の思いを歌にして、インターネットの動画サイトに投稿しています。
 加えて、アニメの声優さんの声を元にした可愛らしい歌声と、緑色の髪の毛に大きな瞳、シンセサイザーの計器が組み込まれたような衣装という近未来のアニメのようなイメージキャラクターが、人気を盛り立てています。
 パソコン一台で、気軽に作れるため、作る人の好みや才能に応じて、様々な歌が造り出されています。歌謡曲に負けないようなものもあれば、コミカルな歌、また中世のおとぎ話のような壮大な組曲もあれば、個人の想いを独白したようなものもあります。コンピューターならではの、人間にはできないような歌、たとえば極端に高い音とか、めちゃくちゃな早口とか、それらの奇異さを楽しむような歌もあれば、じっくりと聞かせ、心に染みいってくるような歌もあります。世の中に、これだけ多くの才能ある人々が居るのかと、驚かされます。
 彼女は言うなれば、作り手の「代弁者」です。パソコンに入力された曲と歌詞とを、そのまま忠実に歌います。作り手は、自分が伝えたい言葉や、自分が聞きたい言葉を、彼女にそのまま歌わせることができます。
 聖書にも、神様の「代弁者」がいます。それは、預言者です。聖書の預言者は、世間一般で言われる「予言者」とは違い、「預」という文字を使います。神様の言葉を「預かって」、代弁者として人々に語る人が、預言者です。ですので、語る内容は、未来のことを予見するものもありますが、多くは、神様の御心から離れた現状に対する批判や、悔い改めを勧めるものとなっています。
 「代弁者」と言うことに関しては、預言者もコンピューターも同じですが、両者には大きな違いがあります。預言者には、葛藤があるのです。神様のメッセージと自分の思いが違うとき、預言者は悩み、苦しみます。時には神様に反抗し、語ることを拒否します。神様の言葉を、人間としての葛藤も交えて人々に伝える者、それが預言者なのです。
 神様は、私たちに、御自分に従うようにと望んでおられます。けれどもそれは、ロボットのように、自らの意志なく、言われるがままに従う者ではありません。悩み、葛藤しながら歩むことを望んでおられるのです。機械にはできない「葛藤」を、神様は、人間へ賜物として与え、葛藤しながら愛の道を歩むように、私たちを導いておられるのです。


2012年度受聖餐者総会開催

 2月19日(日)、礼拝堂において受聖餐者総会が開催された。午後12時15分、実出席者49名、委任状59通、現在受聖餐者138名の過半数の出席を確認。議長藤原健久司祭が総会の開催を告げ、藤原司祭のお祈りと挨拶をもって始められた。はじめに資料の確認が行われたのち要項に沿って会が進められた。(資料は総会要項冊子『教会のあゆみ』、追加資料として会計の決算・予算の訂正資料及び日曜学校の会計報告)


[議事1]2011年度教勢報告
4頁の訂正追加として、11月8日に木下櫻介ちゃん誕生及び誕生感謝が行われた事。
[議事2]2011年度活動報告
各部からの追加報告はなし。
その後次の質問を受けた。@教会会館将来計画について決まっている事の有無。A2002年の時点では、将来の教会建築の為の積み立てとしていたが、教会会館の為にも使うという理解で良いのか。に対し、@実際は何も進んでいない事。委員会では次の計画を考える事の確認をしている。積み立ては礼拝堂維持献金とともにオルガン積み立てに充てているが、剰余金の繰り出しが行われなかった為に、積み立ては出来なかった事。具体策は幼稚園の国の体制にも関わってくる為、動向を見極めての今後の検討課題としていく必要がある。A教会会館の為にも使うものとする。と議長からの返答を得た。また、教会の中には宣教にも多大に貢献している団体として幼稚園とボーイスカウトがある。その団体の方から一言との議長からの指示により、幼稚園からは菅原園長がボーイスカウトからは長谷川団員長が教会への謝辞とそれぞれの内容についての報告がなされ、信徒側からもその貢献に対し、拍手でもって感謝の意を表した。
[議事3]2011年度教会会計決算報告
南兄より、2011年度教会会計決算報告の説明が訂正資料に基いて行われ、剰余金が出なかった為に教会、オルガンの積み立て及び通常会計への繰り出しが出来なかった由の報告があった。
それに対し、報告の訂正で納得したが、利息が0というのはおかしいとの質問が有り、利息は有るので改めて報告する事が伝えられた。会計監査報告が吉村姉より適正に処理されている由の報告され、挙手多数により、会計報告は承認された。また、立替払いを科目から外す事も伝えられた。
[議事4] 2012年度教会課題と活動計画
議長から『要項』により、以下の項目について詳細な説明があった。
(当教会として)
@会計に剰余金が無いため、質素倹約を旨とする。A宣教活動の必要性
・宣教がそれぞれのパート・世代において行われている事に感謝。(幼稚園、日曜学校、子どもプロジェクト(5〜6人の奉仕)、婦人会、シニア=男子会の発足)
・自分たちの身の丈に合った宣教を精一杯行っていきたい。
A奉仕活動に感謝
・震災対策室長として奉仕している。 
・さまざまな部門での祈りと献金
・婦人会のお仕事会は奉仕活動を通し、交わりを深めている。
(教区として)
@伝道プロジェクト委員会のパンフレットを活用していく
A日曜学校の無い教会でも子ども達の存在を大切に考えている事を受け、子ども宣教セミナーが行われた。
B高地主教より:家庭、病床訪問の活動を重視する。(訪問セミナー、お祈りの冊子を作成、活用)
C信徒同士の訪問活動をより活発に行う。(伸びている教会は信徒の活動が活発である。)教会の活動は、礼拝出席者の活発化(健康に留意して多くの出席者を乞う)また、クリスチャンとしての一人一人の祈りと、互いに祈り合う事は教会の内実を保つ事に繋がり、それはとても大切な事である。との内容が伝えられた。
[議事5]議案
【議案一号】2012年度、経常会計予算承認の件について南兄より報告された。
大きな支出は無い予定、昨年の特別支出(オルガン購入、車検等)を省いた予算になっている。
また、@ペイオフの時の為に預金先を他銀行にもする必要が有るのではないか。Aバザーの収入も予算化するべきではないかとの意見が出され、@Aともに検討することになった。議案一号は 挙手多数をもって可決された。
【議案二号】故ハンナ速水佳子姉の献金を感謝をもって受領する件について、議長より経緯が説明され、用途の指定は無かった事で法規に従い、総会にかけて幅広い宣教活動の為に用いるとした。 
次の三通りに行うものとする。@速水佳子さん基金としてしばらく据え置く。A何らかの大きな緊急事態が起これば、その時に使う。多額の場合には、臨時総会、総会あるいは教会委員会にて決定(のち総会にて承認を得る。)B大きな事態が無ければ最終的には経常会計の剰余金として考え、必要になった時に積立金として礼拝堂維持・オルガン及び剰余金として三案分とする。
議案二号は 挙手多数をもって可決された。

[議事6]その他
特になく「主の祈り・祝祷」をもって13時15分閉会した。(書記/続木泰子・菅原さと子)


ボーイスカウト京都第二四団も総会開催

 2月25日(土)午後6時30分より佐野屋にてボーイスカウト京都第二四団総会が行われました。
 各隊の活動報告、会計報告、予算決議を行いました。4月1日からの新体制について紹介があり、育成会長に藤原健久司祭、団委員長に南寛氏、副団委員長に長谷川・寺嶋・上仲各氏が就任、各隊隊長も一部変更の報告がありました。
 総会後は恒例のすき焼き懇親会。現役リーダー、父兄、OB達も一堂に会し、楽しい会話に花を咲かせました。

 いつも幼稚園のためにお祈り頂き、また色々な面で見守りご協力いただき、ありがとうございます。
 ついこの前までプレプレスクールにお母さんと一緒に来てた子が・・・、ついこの間まで花組さんやったのに・・・子ども達を見ていて、そんな事をよく思う時期になってきました。卒園式まで残り一ヶ月を切りました。『春のつどい』を今週末(2月25日)に控え、子ども達は劇ごっこやリズムバンドの練習に、(ミニ展覧会での)製作に一生懸命の今日この頃です!
 さて、聖マリア幼稚園には年間を通して、たくさんの[お客様/お友だち]が来られます。信徒総会でも報告がありましたが、『一時入園』として本当に短い間(国内外問わず京都に帰省中等の間)だけのお友だちをお受けしています。現在も花組・緑組に姉妹でドイツから(二年前にも一度来て下さいました。)。他にもフランスから、アメリカから、西宮から等・・・。そんな遠くから来られるお友だちも、いっしょにお祈りをし、いっしょに遊んで、ご飯を食べて・・・マリアでは普通の、でも自分達の本当の幼稚園とは全然違う『幼稚園』を経験されて帰られます。また、園を見学する為に小さいお友だちとそのお父さん・お母さんが来られる事もあります。初対面の子ども達同士でも園長先生の「ちょっと、○○ちゃん!この人、今日初めてやし、いっしょに行ったぁげて。」(※どうぞ菅原先生をご想像下さい。)の一言で、戸惑う事なく普通に手を繋いで、お部屋まで連れて行ってあげられるのです。(大人のように恥ずかしさ諸々がなくて、子ども達の何とも言えない良い感じです・・・。)
 そして、もちろん子どもだけではなく、大人のお客様もたくさん来られます。チャレンジ体験や実習の巡回指導で来られる中学・短大の先生方、保育の勉強や研究のために来られる方、卒園後に園を訪れて下さる方など・・・年間を通して何名ぐらいのお客様が『幼稚園』に来られているでしょう?でも子ども達はいつも動じることなく、(気を散らされる事もなく?)普通に、そして元気いっぱいに対応しています。もちろん外国の方には「グッバ〜イ!」と笑顔付き。これまた何とも言えない可愛らしさです。
他園を知らないので、比べる事は出来ませんが、聖マリア幼稚園の人見知りをしない、人なつっこい子ども達を見てはニコニコしてしまいます。緑組の子ども達はあと一ヶ月もせずにこの聖マリア幼稚園を卒園して行きます。そして、四月にはまた新しいお友だちが沢山いる小学校へ入学です。その時にも《マリアっ子》の力を発揮して、沢山のお友だちをつくってほしいなぁ、と思います。そして、四月から緑組(年長)・赤組(年中)になる子どもたちは、もっと小さい新入園児のお友だちを迎える事になります。きっと手を繋いで小さいお友だちのお手伝いを喜んでしてくれる事かと思います。そして、新入園児の子ども達はそんな小さな小さな事が当たり前として受け入れ、また《マリアっ子》になって行くんでしょうね。どうぞ、教会で《マリアっ子》を見かけたら、声を掛けてみて下さい!
事務 マーガレット 浦地愛


ボーイスカウト京都第二四団も総会開催

 2月25日(土)午後6時30分より佐野屋にてボーイスカウト京都第二四団総会が行われました。
 各隊の活動報告、会計報告、予算決議を行いました。4月1日からの新体制について紹介があり、育成会長に藤原健久司祭、団委員長に南寛氏、副団委員長に長谷川・寺嶋・上仲各氏が就任、各隊隊長も一部変更の報告がありました。
 総会後は恒例のすき焼き懇親会。現役リーダー、父兄、OB達も一堂に会し、楽しい会話に花を咲かせました。


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