月報「コイノニア」
1999年12月号 No.196


目をさましていなさい

牧師 司祭 イザヤ 浦地洪一

気をつけて、目を覚ましていなさい。その時がいつなのか、あなたがたには分からないからである。(マルコ福音書13章33節)

 イエスさまの時代のユダヤの人たちは、預言者の教えに従って、メシヤすなわち救い主があらわれるのをひたすら待っていました。神さまは、このような苦しい生活から必ず救い出してくださる、一千年前にダビデという王が現れて、ユダヤの国に繁栄をもたらしたように、ローマ帝国の支配から解放し、ヘロデ王の圧政から逃れさせてくれるものだと信じていました。
 当時、神殿がそびえるエルサレムには、祭司長と祭司たち、そして、会堂には律法学者やファリサイ派といわれる熱心なユダヤ教の信徒たちがあふれるほどいました。王や長老たちや議員のような指導者たちも大勢いました。
 ところが、聖書のイエスの誕生物語によると、キリストが生まれたという超ビッグ・ニュースが、このようなエルサレムの宗教的指導者、政治的指導者には、知らされていなかったということに気がつきます。最初にマリアとヨセフに知らされ、エリサベト、東方の占星術の学者たち、そして、野宿して羊の番をしている羊飼いたちに「救い主が現れた」と報らされました。しかし 血統正しく、学問があり、地位があり、権力があるユダヤの指導者たちには、救い主誕生のニュースは隠されていました。では、なぜ、東方の占星術の学者たちと野宿している羊飼いたちにだけ、このニュースがもたらされたのでしょうか。
 この二組の人たちの共通点は、夜通し目を覚まして起きていた人たちだったということです。占星術の博士たちは、異邦人で、異教徒でした。ユダヤ人から見れば、罪人の中に数えられる人たちです。しかし、彼らは、人々が眠っている時間に屋上に上がって空を眺め、星の動きに目をこらしていました。そして、異常に光る星を見つけ、この星に導かれてベツレヘムにやって来ました。
 羊飼いたちは、羊が獣に襲われたり、盗まれたりしないように、夜通し羊の番をしていました。羊飼いという職業につく人たちは、貧しく、学問教養もなく、神の掟を知らないし守ることもできない、やはりユダヤ人からは軽蔑と差別を受けている人たちでした。しかし、彼らは、一晩中眠らずに目をこらして羊の番をしていました。そこに天使が現れ、天の大軍が現れ、メシアの誕生を告げられ、ベツレヘムに出かけていきました。
 誕生物語にこの二組の人たちが登場するということは、非常に象徴的な深い意味を持っています。
 キリスト誕生のニュースを受ける資格を持つための条件が示されています。地位や名誉やお金にこだわり、学問や教養に誇りを持ち、独りよがりの信仰、傲慢な自信に満ちた人には、キリスト誕生の本当の意味は隠されてしまいます。むしろ、自分の弱さを知り、力も能力もなく、誇るものを何一つ持たない、人々から蔑まれているような人が、招かれ、報らされ、選ばれていることがここで教えられています。
 そして、何よりも、「目を覚ましていなさい」ということです。心の目を覚ましていなさい。鈍くなっている心を揺り醒まし、イエスさまに心を集中させることが一番だいじな心の準備です。目を覚ましているということは、「初心忘るべからず」の初心に返ることです。今日、イエスさまがお生まれになったというニュースを初めて聞いた時のように、大きな感動と感謝に充たされることです。


礼拝堂建築ニュース

○礼拝堂の建築は着々と進んでいますが、当初は11月末に完成引き渡しの予定でしたが、いろいろな都合で工程が遅れ、12月17日引き渡しということになりました。今年のクリスマス総員礼拝は、12月19日(日)に予定しています。この日が、新礼拝堂での初めての礼拝になります。今から ご予定下さい。
○新礼拝堂納骨堂の生前予約を募っています。
○建築資金の資金繰りのために、資金借入のお願いをしています。

納骨堂の生前予約について

新しい礼拝堂の建築も工事が進み、初めの予定からは少し遅れますが、まもなく竣工の予定となっています。神さまの大きな導きを感じ心から感謝いたします。また同時に日頃の皆様のお祈りとご協力のおかげとあわせて感謝いたします。
 かねてより、私たちは、新礼拝堂にも納骨堂を設置し、つねに世を去った方々を偲び、信仰の先輩を記念して祈り、主にある交わりを保ちたいと願ってきました。新しい礼拝堂では、世にある私たちが世を去った方々と共に聖卓を囲み、天上における交わりを聖餐式を通して見える形であらわそうと、新しい意味づけに基づいた納骨堂の設置を考えてきました。そして、新しい礼拝堂の竣工とともに、新しい納骨堂が完成しようとしています。
 新しい納骨堂が備えられました折りには、すでにお預かりしている遺骨をそこに移し、安置することは当然ですが、同時に、私たちが元気なうちから、この納骨堂に納骨されることを希望する者は、予約しておくことができるようにしたいという声がありました。
 また、間もなく新礼拝堂の納骨堂について、京都市から納骨堂経営の許可を受けなければなりませんが、その申請のために「納骨を希望する檀信徒の名簿」を添付しなければなりません。つきましては、出来るだけ多くの信徒の皆様に「納骨堂の生前予約」をしていただきたいと存じます。同封の別紙のように「京都聖マリア教会納骨堂規程(案)」および「同細則(案)」を定め、納骨堂の運営管理を行うことにしていますが、信徒の皆様にその趣旨をご理解いただき、下記の要項に基づいて申込の受付をいたしますので、お申し込みいただきますようご案内いたします。

京都聖マリア教会納骨堂予約申込要項
1.第1期申込口数 100口
2.第1期予約期間 1999年12月1日〜同年12月26日
3.申込資格 (1)京都聖マリア教会に関係のある教役者
(2)京都聖マリア教会の信徒および信徒であった方
(3)京都聖マリア教会信徒の家族
(4)京都聖マリア教会に縁故のある信徒
(5)京都聖マリア教会教会委員会において認めた方
4.納骨箱の種類 A型納骨箱  分骨1人分 納骨用(高さ15p×幅10.5p×奥行14p)
B型納骨箱  分骨2人分 納骨用(高さ15p×幅10.5p×奥行28p)
5.予約感謝献金 (1)A型納骨箱を予約するときは、1箱につき10万円を基準とします。
(2)B型納骨箱を予約するときは、1箱につき20万円を基準とします。
6.予約管理料 予約管理料は、納骨箱の種類にかかわらず1箱につき1年間2千円
(毎年1月末日までに教会会計委員までお支払い下さい。期間を定めて一括して納入することもできます。)

7.納骨箱の位置 教会委員会において「指定方法」を予め決めお知らせします。これに従って納骨箱の位置を定めます。
8.申込の方法 同封の申込書に必要な事項を記入し、予約感謝献金を添えてお申し込み下さい。
9.申込先 京都聖マリア教会牧師まで
10.予約の受理 納骨堂予約受理証をお渡しし、納骨箱の扉に真鍮の名札を付けます。
11.その他 「京都聖マリア教会納骨堂規程(案)」および「同細則(案)」をよくお読み下さい。

今年もバザー大成功

「バザーをふりかえって」

 恒例のバザーは、11月3日(水)に教会、聖マリア幼稚園、ボーイスカウト京都第24団の共催のもとに、たくさんの方々が相集い、楽しく開催されました。
 今年は、礼拝堂建築工事中のため、会場が二分され、園庭も狭くなっており、不安を抱えての出発でありました。何回か相談を重ねるうちに、色々とアイディアが出てきて、昨年度に増して華やかなバザーとなりました。しかしながら、今年のバザーが、かくも盛会裡に開催できましたのは、いつに、諸事多忙の中にありながら、事前の準備に尽くして下さった方々、当日の各コーナー・担当を黙々と奉仕して下さった方々、そしてバザーを思いやる皆々様の心がより合わさってのことと、なによりも嬉しく思っております。実行委員一同、深くふかく感謝申し上げます。
 当日は、好天の下に、園庭、室内ともに溢れんばかりの人で、模擬店や各コーナーとも大いに賑わいました。寄贈品につきましても、教会婦人会をはじめとして、各部の多大なご協力を得て、昨年にも優る寄贈をいただき、強い絆を感じさせられました。
 園庭では、伝統の「おでん」に加えて、新しく「カレーライス」が登場し、好評を博しました。ボーイスカウトのお世話で、二張りのテントを用意していただき、多くのコーナーと食堂が相俟って、将に「ふれあい広場」の感がいたしました。
 会館は、少々離れているので、始めはお客様の心配もありましたが、青年会一大企画の若さが充満した「ライブ喫茶」、設備増強の「石焼きいも」のおかげもあり、終日、千客万来でした。
 自転車置場の整理、幼稚園と会館の移動に目を配って下さった壮年会、ボーイ隊の皆様、冷え込みの中ありがとうございました。おかげさまで、事故もなく無事終る事ができました。
 その他、思い起こせば限りがありません。
 終りに、バザー収益のご報告を申し上げます。
 総額で、1076770円の収益を得ることができました。教会礼拝堂建築のために597410円を、ボーイスカウトに479360円を配分させていただきました。
 以上、バザー報告をさせていただきます。
 (バザー委員長 野本武)


クリスマスの礼拝・祝会と新年の礼拝ごあんない
☆クリスマス総員礼拝(聖餐式)
12月19日(日)
午前10時45分
新しい礼拝堂の使い初めを、主の御降誕を祝う感謝と賛美の祭りをもって始めます。こんなに嬉しいことはありません。京都聖マリア教会のメンバー全員が集まり、喜びの時を持ちましょう。
礼拝後、会館において、祝会をしますのでお友達を誘い合わせぜひご出席ください。
☆ボーイスカウト・クリスマス礼拝と祝会
12月23日(木)
午後1時
 
☆日曜学校クリスマス礼拝と祝会
12月24日(金)
午後1時30分から4時
 
☆クリスマス・イヴ礼拝(唱詠による夕の礼拝)
12月24日(金)
午後7時30分から

クリスマス・イヴのキャンドル・サービスをいたします。新しい礼拝堂で、ろうそくの灯を見つめながら、聖書のみ言葉に耳を傾け、賛美の声をあげ、主イエス・キリストのご降誕を想い、黙想のひとときを持ちましょう。
☆クリスマス深夜聖餐式
12月24日
午後11時30分から
クリスマス前夕のミッドナイト・聖餐式をささげます。
☆降誕日聖餐式
12月25日(土)
午前10時45分から
新しい礼拝堂で、降誕日当日の礼拝をささげましょう。
☆2000年元旦(主イエス命名の日)礼拝
1月1日(土)
午前11時から
主のご降誕2000年を記念する年の新年を迎えます。この年の初めを主の聖餐式で始めましょう。新年のご挨拶を交わしましょう。
☆降誕後第2主日礼拝
1月2日(日)
午前10時45分
2000年最初の主日礼拝です。
新年のためにお祈りをささげましょう。
☆礼拝堂竣工聖別式
1月10日(月・成人の日)
午前10時30分から
京都教区主教武藤六治師を迎え、新礼拝堂の竣工を祝い、聖別式が行われます。
新しい礼拝堂の完成を祝い、ともに感謝をささげましょう。ぜひご出席ください。

新たに外部献金にご協力
 いただいた方々

(9月20日〜11月20日扱い分)

(敬称略)荒川恵美子、生谷恵子、門脇千恵子、小林浩子、谷口寛、土岐信子、中芝永次、樋口純一、人見重美、平山久美子、福岡治子、藤田陽子・泰典、堀部忠三・久栄、松原公恵、松村治・佳子、安部一郎、上羽邦夫、佐藤雄三、西宮聖ペテロ教会、任理玲・愛理・粋理、服部旭・葵、水木雅己・・・・・・・・感謝!


感謝・記念献金

(10月31日〜11月30日)

誕生日感謝
佐々木栄、次田知史、次田和紗、佐々木統、久保田恵子、宗像康雄、菅原一樹、邨田志津子、野崎裕輝子

逝去者記念
中田利奈(井上志保美)、鎌田梅子(福男)、服部卓爾、速水恵子、速水佳子(諸聖徒日)

感謝献金
東清士・セツ(金婚)、大槻舞子(幼児祝福)、猪俣美紀(快気)、津田恵理子(大学合格)、金沢優真(受洗)、足立ふみ(優真受洗)、鎌田梅子(納骨堂)、服部卓爾(納骨堂)、聖マリア幼稚園おやつ同好会


ニュースとお知らせ

=逝去=
林恒男さんは、京大附属病院病室に入院中でしたが、11月27日早朝、病状が急変したため、浦地司祭より緊急洗礼を受けられました。教名・ルカ。同日午前3時45分、気管支肺炎のため、逝去されました。80歳。28日午後7時30分から自宅で通夜の祈り、29日(月)午前11時から聖アグネス教会において葬送式が、いずれも浦地司祭司式のもとに行われました。林さんは、聖マリア幼稚園の卒園生で、同志社大学経済学部教員として勤めておられました。

=転会・入籍=
▽林悦子さんの教籍が日本基督教団富士見町教会から送付され、11月29日付、入籍の手続きをいたしました。
林さんの住所は、教会へお問い合わせください。
▽山本眞美子さんの教籍が、11月29日付で、横浜教区林間聖バルナバ教会から送付されました。おかえりなさい。なお、住所は、教会へお問い合わせください。どうぞよろしく。

=受洗おめでとうございます=
11月28日、次の二人の方々が、浦地司祭司式のもと洗礼を受けられました。
◇金澤優真ちゃん 教名・モーセ 教父母・斉藤仁さん、岩城征文さん、中村圭さん。
◇岩崎浩一さん 教名・マティア 教父母・続木創さん、村田洋子さん。おめでとうございます。

=堅信式=
12月12日、京都教区主教武藤主教をお迎えして堅信式が行われます。岩崎浩一さん、林悦子さんが信徒按手式を受けられる予定です。お祈りください。

=幼児祝福式=
11月14日、聖餐式に引き続いて、幼児祝福式が行われました。牧師から就学前の子どもたち一人一人の頭に手を置いてもらい、祝福をうけました。

=クリスマス礼拝準備=
12月18日(土)午前10時から、新礼拝堂への荷物の搬入、掃除等の作業を行います。ご都合のつく方はご協力ください。

=2000年度教会委員・教区会信徒代議員の選挙=
来年度の教会委員および教区会信徒代議員選挙の選挙をいたします。投票用紙を送付していますので、ご記入の上、12月25日(土)午後1時までに教会の投票箱にお入れください。牧師宛に郵送結構です。必ず投票しましょう。

=クリスマス感謝献金をささげましょう!=
クリスマス感謝献金に献金袋を送付しています。主のご降誕を祝し感謝の献金をささげましょう。

=臨時教会委員会行わる=
去る11月12日(金)および19日(金)、礼拝堂建築委員会に引き続いて、臨時の教会委員会が開催されました。とくに十九日には、武藤京都教区主教が出席されました。

=京都教区第91(定期)教区会=
11月22日(月)午後6時から9時、23日(火)午前7時30分から午後5時まで、京都教区センターにおいて、京都教区第91(定期)教区会が開催されました。当教会からは、聖職議員として浦地司祭が、信徒代議員として、谷嘉明さん、新実康男さん、服部卓爾さんが出席されました。各部局、委員会の報告が行われ、八つの議案が協議されました。常置委員の選挙の結果、古賀久幸司祭(奈良)、(長)原田文雄司祭(聖光)、浦地洪一司祭(京都聖マリア)、服部卓爾氏(京都聖マリア)、菊地泰次氏(下鴨)、尾松澄代氏(大津聖マリア)が、また総会代議員には 原田司祭、古賀司祭、上田敬弘氏(京都復活)、尾松氏が選任されました。

=聖歌隊の練習=
11月28日から毎主日の礼拝後に聖歌隊の練習が始まりました。クリスマス礼拝を目指し、さらに今年は、1月10日(成人の日)に行われる「礼拝堂竣工聖別式」を目指して聖歌の練習を行います。聖歌隊のメンバーおよび新しく聖歌隊に加わろうと思われる方はご予定下さい。新実まで。


各部からのおしらせ

=日曜学校=
12月24日(金)午後1時30分から4時まで、礼拝堂およびホールにてクリスマスパーティーおよび礼拝。参加希望者は浦地愛まで。参加費五百円。締切12月19日。
12月6日(月)午後7時半より11月度SS教師会。委員、スタッフの方ご予定ください。

=ジュニアチャーチ=
12月5日(日)午前10時より朝の礼拝。
12月19日(日)は総員礼拝準備のため朝の礼拝は休み。
12月21日(火)午後7時より教会会館二階にてクリスマスパーティー。午後6時より準備を始めます。

=幼稚園=
12月2日(木)3日(金)6日(月)親子クリスマスパーティー。
12月10日(金)午後保育終了。
12月18日(土)休園。
12月21日(水)午後5時よりクリスマス礼拝・ページェント。二学期終了。

=青年会=
1月30日(日)午後2時から幼稚園ホールにおいて青年会主催の音楽会をいたします。どなたでも出演していただけます。斉藤仁まで。

=婦人会=
11月21日(日)午後1時30分から、幼稚園ホールにおいて、婦人会11月例会を行いました。第一部・礼拝 第二部・「報告」。

=幼稚園母の会=
12月7日(火)手芸部牛乳パッククリスマスツリー制作。
毎週金曜日12時半から、クリスマスページェントコーラス練習。

=ボーイスカウト=
12月23日(木)午後1時30分よりクリスマス礼拝・祝会。


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