京都聖マリア教会 月報「コイノニア」
1997年11月号


礼拝堂建築募金趣意書完成

外部募金を開始−いよいよ本格的に対外アピール

 礼拝堂建築募金委員会は、外部向け趣意書を発行し、いよいよ本格的に対外的にも募金をアピールする事になりました。内部の募金がある程度めどがつき、建築についてもある程度のめどがついてからという事で、延び延びになっていた外部募金ですが、こののち、名簿のチェックと、同封書類が整い次第スタートすることになります。
 また、納骨堂(納骨スペース)については、小委員会を待ち、その規模・形態・仕様等について検討を重ねてきました。このたび、募金委員会全体でも、数回の勉強会を持ち、聖公会の教会としてはずかしくない大筋のアウトラインが見えましたので報告いたします。これを建築委員会にお渡しし、練っていただいて基本方針に加えていただきます。

 私たちの教会では、1955年(昭和30年)に初めて納骨堂が備えられました。その年の10月11日付けで京都府から「納骨堂の経営を許可する」という認可を受け、10月23日、納骨堂竣工式を行いました。(旧礼拝堂聖歌隊席の地下、12.14u、棚数300、工事費275000円)その後、残念ながら地下室に浸水が始まり、礼拝堂の一隅に仮納骨棚を設けてここに移しました。
最初の納骨堂竣工の時に「納骨堂について」と題して次のような文章が出されています。「主イエスは私共のために天に処を備え給いました。私共は既に恵により救はれ天に備えられたものであります。然し此の世に住み、此の世の教会に属する私共と致しまして、天上の処のみを仰ぎ望み、信ずるだけで何か心に物足りなさを感ずるのは当然のことであります。仏教の一つの根強さは、地上の処を充分に備えて来たからであると言っても過言ではないでしょう。
私共教会の納骨堂は、仏教のものとは少しその意味に於て異なることは明らかであります。主イエスによって備えられた天上の処の聖奠的な表現として―即ち見えざる天の処の地上に於ける見えるしるしとして―私共の信仰生活上最も大切なものであり、又聖徒の交わりの目に見ゆる一つの表現であります。教会の此の世の基礎は、此処にあらわされますし、又既に神様に召されたる私共の変わらざる愛も、此処にあらわされるのであります。」 ヨハネ福音書一四章一ー三節から「天上の処の聖奠的な表現」、「キリスト教信仰の外的表現」として納骨堂を位置づけています。キリスト教では、死者を神格化し、死者を拝んだり、死者を祈りの対象とすることはありません。わたしたちはあくまでも神様を拝み、神様に祈ります。
キリスト教でも死者のために祈ることをする教派もあれば、死者のための「とりなし」さえ否定する教派もあります。わたしたちが持つ日本聖公会祈祷書の葬送式文が示す基本的理解は、主イエスとの一致による永遠の生命、復活と復活を信じること、そして復活への希望という点にあります。 わたしたち日本人には、祖先崇拝の考え方があります。長い歴史の中では「家」が重んじられ、家族制度、地域社会の習慣が支配してきました。墓をつくり、お葬式や法事、お盆やお彼岸の習慣が今も守られています。しかし、一方ではそのような習慣や伝統も、核家族化、都市化、そして老齢化のため急激に変化しつつあるという現実があります。
教会の信仰をふまえ、日本人としての伝統的な考え方や習慣も取り入れつつ、新しい礼拝堂には「納骨堂」はいかにあるべきかを求めたいと思います。
 祈祷書400頁〜404頁の「逝去者記念の式」の冒頭のルブリックには、「信仰のうちに世を去った人を個別に記念し、主にある交わりを共にするときには、この式を用いる」と記されています。逝去者記念の目的は、第一に、世を去った人のことを心に思い起こし、しのぶことであり、第二に、主にある交わりを共にすることにあります。逝去者を思い出し、しのぶということは、宗教の如何にかかわらず、信仰がなくてもできる普通の人間の営みです。あえてキリスト教信徒としてその特徴を表すならば、「世を去った人々と主にある交わりを共にする」ということにあります。世を去った者、安らかな眠りに就いた僕らに祝福が与えられるよう、とりなしの祈りをすると共に、「主にある交わり」、「主にある聖徒の交わり」が強調されています。 そして、この「主にある交わり」を最も具体的に現すものとして「聖餐式」があります。祈祷書では、キリストの死と復活の記念である聖餐式を葬送式および記念式の中心に置いていることに注目したいと思います。感謝と賛美の祭りである聖餐式が行われている時、そこではつねに世を去った兄弟姉妹と「主にある交わり」を共にしているということです。
 死者を記念し主にある交わりを共にするということは、単に死者と遺族との個人的な出来事ではなく、信徒の交わりとして、つねに教会が行う営みであり、信仰的行為でなければなりません。
 以上のことから、具体的な納骨堂の姿について次のように考えます。
1・キリスト教の教理(聖書)、聖公会の理解(祈祷書)をふまえながら、日本人としての習慣や風俗をとりいれる。
2・「主にある交わり」が聖餐式において表されることを中心に考え、共に聖卓を取り囲む姿で目に見える形で表されることが望ましい。
3・すべて分骨用の小さい壺で収容することとし、500〜600柱の遺骨を安置する納骨棚を備える。
4・生存者の予約をも受け入れ、申込時および維持のための献金を奨励する。
5・とくに耐震、耐火には留意し、保管と管理に配慮した構造であることを望む。


礼拝堂建築委員会より

中間報告と「ご意見箱」設置のお知らせ

 礼拝堂建築委員会は、先日、信徒の皆さま宛に、「礼拝堂建築の基本方針についての中間報告」を、郵送させていただきました。八月に開かれた「礼拝堂建築について話し合う会」では、皆さんにこの原案を読んでいただき、その問題点などを話し合っていただきました。その内容のうち
1・日本聖公会法憲・法規及び祈祷書に従い、公祷、聖典及びその他の儀式を行うために聖なる空間を提供し、この地域にあって、「宣教の器」として用いられる礼拝堂であること。
2・聖マリア教会の伝統を重んじながら「地域社会に開かれた教会」「奉仕する教会」として、地域の人々に親しまれる教会となるにふさわしい礼拝堂であること。
3・訪れる全ての人にやさしく、あたたかさをもって迎え入れる環境と雰囲気をもった礼拝堂であること。
という、三項目は、全ての方の賛同を得、すでに確定しておりました。
 このたび、4番目の項目である、その具体的内容の各論について、現在の委員会の進行状況をお知らせしました。小項目として、礼拝堂・小礼拝堂・納骨堂・会議室・倉庫・構造規模・設備・工費工期・その他が挙げられ、その説明がされています。
 内容的には、納骨堂や倉庫の件など、まだ委員会で検討中のものもたくさんあり、まだまだ委員会で進めなければならないものもたくさんあるのですが、一度中間報告という形で皆さんに目を通していただき、たたき台として皆さんのご意見ご提案ご要望などをお伺いしたいと思っています。このたび礼拝堂通路に「ご意見箱」を設置しました。どんなことでも結構です、なにかご投書いただきましら委員会で気づかないことがフォローできるかもしれません。郵送でも結構です、よろしくお願いします。
 来る11月9日(日)礼拝後に再度話し合う会を予定しています。そこでの話し合いが効率的に行えますよう、あらかじめ「ご意見箱」をご利用いただければ幸いです。
 この「礼拝堂建築についての基本方針」をもっと煮詰めて、これを複数の設計者にお渡しして基本設計を依頼し、そこで出てきた図面から設計者を選んで、実施設計を依頼する事になります。ですから、一般の設計コンペのような「いいデザインであれば即採用」という形ではなく、設計段階でも、設計者を含めた話し合う会を持ちながら、少しでも皆さんのご意見を反映していけるかどうかなども、設計者選択の重要な要因にする予定です。今後とも礼拝堂建築に対する積極的ご参加をお待ちしております。よろしくお願いします。
 また、建築委員会独自でシュミレーション的に考えた図面を同封しました。この図面は委員会で基本設計をお願いする複数の設計者にはお見せするつもりはありません。今の内容ではこんな感じかな?程度のものです。実際に納骨スペースの話などが募金委員会から上がってきていますがこの図面とは、少し違う感じになりそうです。このあたりも楽しく気楽に考えて、「ご意見箱」にご意見をお待ちしています。


バザー開催

11月3日午前10時〜午後3時

 今年もバザーの季節がやってきました。昨年は礼拝堂建築募金委員会の収益事業班が中心になってバザーを開催。教会各部門はもちろんのこと、ボーイスカウト、幼稚園もこれに参加しましたが、今年は婦人会とボーイスカウトの共催となります。一昨年以前の体制に戻ったわけですが、既に単独でバザーを開催した幼稚園からは、収益の約三割に相当する十万円を献金する旨申し出を受けています。つまり恒常的な事業体制となり、今年の収益結果が今後の収益事業を占う試金石となります。一人でも多くの参加でバザーを成功させたいものです。
 しかし、バザーは働く人だけでは成功しません。お金を払ってくれる一番大切なお客さんが必要です。ご近所の皆さんやお友達にも声を掛け、一人でも多くのお客さんに来てもらってください。

それでは、バザー会場を紹介します。

受 付

 幼稚園園庭に入るとホールの前に受付があります。ここでチケットの精算をして下さい。皆さんにお配りしました前売券は一枚1000円、当日券は1100円です。チケットは、うどん、おでん、喫茶の食券のみで後は現金販売になります。
 自転車置き場は礼拝堂玄関前と渡り廊下の北側。きれいに並べてください。園庭から物販コーナーの幼稚園ホールに入る際に、ビニール袋を渡しますので、靴は各自で持って下さい。出口は会館ホール南口、一方通行ですので、入り口に靴を置いておくと出る時に履けなくなります。

物販コーナー

*寄贈品
 ゴホンといえば龍角散。バザーといえば寄贈品。ホール一杯に積まれた寄贈品はバザーの華、今年も掘り出し物のが一杯です。といいたいのですが今年はちょっと少なめ。今からでも遅くない、急いで教会に届けてください。
*扇子・帯締め
 扇子に西陣織の帯締め。季節を超越した京都ならでは組み合わせ。大人の女の必需品をこの機会に。
*スポーツシューズ・  靴下・肌着
 育ち盛りのお子さんをお持ちのあなたに、そして若々しいおシャレ感覚のあなたに。*陶器
 昨年圧倒的人気を誇った萬古焼。昨年のバザーの感動を今再び、マニア垂涎のメモリアルグッズです(ウソ!)
*野菜
 ボーイスカウト三輪団委員の奥様の実家(山科)から朝穫りの野菜を産直。毎年このコーナーの存在を確認することで、三輪の夫婦仲に安堵する関係者もいるとか。ボーイスカウト未亡人といわれながらも絶え続ける奥様に感謝。サツマ芋は幼稚園保護者の寄贈です。
*パン
 リーガロイヤルホテル特製のパンを御家庭に!明日の朝食はホテル気分。
*クッキー
 名菓「かぼちゃの馬車」のクッキーがマリア初登場。夜中の十二時を過ぎても魔法の味は変わりません。
*山菜
 芦生なめこ協同組合の本場の山菜が岡崎で買える。芦生に行く時間と費用を考えると、これはお買い得。
*お惣菜 
 婦人会の謹製のお惣菜。バザーで疲れた方、夕食にはお袋の味を。
*干物
 チリメンジャコ、あじの開き、みりん干しなど、中央市場で直接仕入れたお買い得品。
*甘納豆
 バザーの老舗、ボーイスカウト遠藤元団委員の甘納豆。これからは、甘納豆と熱いお茶が美味しい季節です。

飲食コーナー

*うどん   
 和の鉄人・寺島ビバー隊長指導によるうどんコーナー。今年も具は秘密らしい。
*おでん
 婦人会によるおでんも今年で二年目。会場で食べてもよし、持ち帰って夕食にするのもよし。
*喫茶
 お馴染みのケーキとコーヒー、紅茶コーナ。今年はジュニア、壮年会、GFSの老いも若きも、男も女も、組み合わせ順不同のマリア最強連合でサービスいたします。何のコッチャ!
*揚げソバ
 昨年、彗星のごとく登場した京都ワイズメンズクラブ御用達の揚げソバ。アンコールにお応えしての再登場。
*生ビール&フランクフルト
 例年、身内相手のあこぎな商売を続けるビールコーナー。でも誰も辞めろとはいわないビールコーナー。ビール券が余っているご家庭の方。是非カンパ下さい。当日でも0K。

ゲームコーナー

*スーパーボールすくい/輪投げ/風船釣り/工作
 商売抜きで、遊び方までご指導いたします。でも毎年子供より担当者が楽しんでいるとか。


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