京都聖マリア教会 月報「コイノニア」
1997年3月号


イースター(復活日)の
     いろいろな由来

司祭 浦地洪一

「キリストが復活しなかったのなら、わたしたちの宣教は無駄であるし、
あなたがたの信仰も無駄です。」
         (コリントの信徒への手紙十五の十四)


 聖パウロは、コリントの信徒への手紙十五章に主イエスの復活の事実を
力説しています。キリストの十字架と復活の事実こそが神の救いのみ業の
中心であり、キリスト教の教理の根幹であると言えます。
 世間では、クリスマスについては、キリスト教の祝祭日であるということは
良く知られていますが、イースター(復活日)の重要性についてはあまり知ら
れていません。かつてレオ一世は説教の中で、「『復活日』は、最大の祝祭
日である。『クリスマス』は、ただこの大祝祭日を迎えるための準備として、
私たちはこれを守るのである」と述べました。
 私たちが毎週の日曜日を「主日」とし、礼拝を守るのは、一週の初めの
日を主イエスのよみがえりの日として記念し祝うためです。初代教会にお
いては、主イエスの復活を記念し祝う信仰がいかに強いものであったかが
わかります。
 クリスマスが十二月二十五日と固定された祝日であるのに対して、イー
スターは毎年その日が変わる「移動祝日」で、三月二十一日以後の満月
の後の日曜日と定められています。
 「イースター(Easter)」という言葉の語源は、エオストル(Eostre)という異教
の女神の名から出たもので、秋の豊かな収穫を祈願して、この女神の祭
礼が毎年春の季節に行われていた習慣と「復活祭」が春に守られていたこ
とが結び合わされ、この名称が生まれたといわれます。
 「イースター・エッグ(卵)」の起源については、いろいろな由来が伝えられ
ていますが、死よりよみがえられた主イエスによって、人類が新しい創造
に与かったことを表すものとして、復活と生命のシンボルとして卵が用いら
れます。さらに、復活祭の前の四十日間、大斎節には、魚、肉、卵などを食
べない断食期間であることから、厳格にこのきまりを守った人々が、イース
ターの朝を待ちのぞみ、美しく彩られた卵が食卓に飾られ、イースターの
喜びとともにこれをいただいたといわれています。
 またある国では、教父母がきれいに飾った卵を用意しておいて、イース
ターが来ると、それを「洗礼の子」たちに贈る習慣が今も続いていると聞き
ます。
 初代教会では、大斎節中に厳しい洗礼の準備を行い、イースターに洗礼
が授けられました。そして、イースターには、信徒は必ず聖餐にあずかると
いうことが古来のならわしとなっています。


大成功!!
募金コンサートに5百人集う!

3月6日
京都市
北文化会館
新礼拝堂
建築募金のための
クラウス・オッカー
バリトン
リサイタル 

感謝!、感謝!、そして感謝!!!いやぁー、まいりました。ある程度の
手ごたえはありましたが、あんなに凄いことになるとは思いませんでした。
押し寄せるマスコミ取材、見る見る伸びるチケット販売、そして当日ホール
を埋め尽くした人、人、人。マリア教会がひとつになって本気でやればここ
までできるんですね。
 とにかく、まずはドイツ帰国前の超ご多忙の中演奏を引き受けてくださっ
たオッカー先生に感謝。また、短い準備期間にもめげずピアノを担当してく
れた 末松玲子さん、本当にご苦労さまでした。(信徒に世界レベルで通
用するピアニストがいる教会なんて、そうはありませんぞよ)そして、頑張っ
てチケットを売ってくれた皆さん、事前の準備や当日の運営に力を尽くして
くれた皆さん、自分を褒めてあげましょう。<結果報告は下記の通り>

<入場者数>
ホール収容定員405名に対し入場者数508名
<マスコミの反応>
NHKテレビ「ネットワーク近畿」(特集)
MBSテレビ「日曜夕刊」(ニュース)
KBS京都ラジオ(西谷玲子さんのトーク)
京都新聞(「ビデオ・我が心の礼拝堂」と
   「募金コンサート」を二回に分けて特集)
読売新聞(「募金コンサート」特集記事)
朝日新聞(告知記事、「募金コンサート」特集記事)
毎日新聞(「募金コンサート」特集記事)

 大成功のコンサートを無事終えて、思うこと4つ。
ひとつは、新礼拝堂の建築は神様の仕事、人々の為の仕事なんだから、
マリア教会はもっと胸を張って自信を持ってことを進めようということ。コン
サートという形で世に示された私達の新礼拝堂建築への願いと祈りが多く
の人々の共感を呼び、あれだけのマスコミを動かし、あれだけの人々の足
をコンサート会場に向けたという事実に、私達は大いに強められ、自信を
持ってよいと思います。
二つ目は、伝えなければ伝わらない、もっともっと宣べ伝えようというこ
と。このコンサートは普段は自分の教会を話題にすることのない知人友人
に、教会の話をする絶好の機会でもありました。そういう人々に旧礼拝堂
の取り壊しや新礼拝堂建築の話をしてチケットを勧めた時の反応の意外
な暖かさを経験した人も多いのではないでしょうか。そう、私達の知らない
ところに神様の仕事への見えない協力者はきっとまだまだいるのです。
 三つ目は、コンサート会場でのマリアの人々の顔が、ピッカピカに輝いて
いたということ。受付係や会場係は募金委員会、建築委員会の人々を中
心にお願いしましたが、あの日ばかりはみんな仲良く心を一つにして、同じ
目標に向かって誇りを持って仕事ができたのです。ともすれば難行苦行に
なってしまう各委員会の仕事も、本来は喜びに満ちたものであるべきだし、
何とかそういうふうにしてゆけないものかと思うことしきり。
最後の一つは、やっぱり音楽の力はすごいということ。オッカー先生の心
のこもった歌声と、末松玲子さんの熱心な伴奏が、ホールに集った508人
の心をひとつにし、皆に新たな生きる力が与えられたというのは、決して大
袈裟な表現ではないでしょう。是非また第二第三の募金コンサートを企画
したいと思いますので、皆さんのご協力よろしくお願いいたします。最後に
もう一度、オッカー先生、末松玲子さん、すばらしい演奏本当にありがとう
ございました。        (続木 創)


イースターのお知らせ

イースター(復活日)礼拝
  日時 三月三十日(日)午前十時四十五分
  場所 京都聖マリア教会幼稚園ホール
  礼拝 聖餐式  司式・説教 浦地洪一司祭 
イースター祝会
  京都聖マリア教会恒例の「持ち寄り」パーティーをいたします。
  みんなで一品ずつ持ち寄って楽しくいただきましょう。
  都合で持って来れない方の分も少し多い目に。

(司会進行役・菅原さと子姉)


投稿

「悩める新米母」
(コイノニア先号 吉村由理様記)
を読んで

ハンナ 大槻明子

 五才児と八ヶ月の乳飲子がおります。始めから終わりまで落ち着いて礼
拝に出席できない吉村ママのジレンマ、よく分かります。“育児疲れ”な
んて幸せ疲れと言われそうですが、核家族の若い母親にノイローゼが増
え、幼児虐待という事件も起きているのが、現実です。助けてくれる親も遠
く、頼りの夫も帰宅は遅く、一日子供と向き合う母親の悩み、幼稚園のお
母様から伺うこともよくあります。まだ、神様のことを知らずに悩む人たちです。
 水曜聖研のおかげで、「日曜日に教会、行ってみようかな」という方も増
えています。でも、公の場で子供たちは常に白眼視。その方達にとって教
会は初めての場所、「子連れで大丈夫?」とよくきかれます。私はそういう
方達に、「大丈夫、みんな優しい人だから。」という言葉だけでなく、具体的
な設備を示して、「マリア教会は子連れママに、こんな優しい配慮もある
よ。」と言ってあげたいのです。
 公共の子連れママに対する配慮も、随分変わってきました。事実、私も
ゆったりしたオムツ替えスペースが用意されているので、各階にトイレの
ない阪急よりは高島屋へ、コンサートなら、京都会館よりは母子ルームの
ある北野のエンゼルハウスへ、タクシーなら子連れを乗車拒否しない宣言
をしたMKと決めています。いずれも、私が最初の子を産んだ八年前には
なかった設備・システムで、社会の要求が産みだしたものと思います。さ
て、この流れに鑑み、新しいマリア教会はどんな配慮を、教会へ救いを求
めてやってきた子連れママに示しますか?
 吉村パパの「子供は親と一緒に座らせ、ちゃんと礼拝に出席させるべき」
は正論ですが、座らない子供、その年齢に達していない子を連れて、やっ
と出てきた礼拝を中断される母親の側の気持ちをどうお考えなのでしょ
う。どんな名盤でも針がポンポン飛ぶレコードなんて聴かないでしょう。大
切な礼拝も子供がウロウロする度に中断されていたら、足も遠のきます。
 “井戸端会議”というのも、よく意味が分かりません。旧礼拝堂で三才
の子を連れ、チルドレンズ・コーナーにいた私も、礼拝中、神様以外と対話
した覚えはありません。そういう空気があるとしたら、そのこと自体の問題
であって、そのために親子室を作らないと決めるのは短絡的だと思いま
す。親子室があれば、教会に気易い人が現にいるのですから。 建築要項
二・(三)C項「〜会衆全体が幼児の礼拝への参加に対する理解と協力が
あれば、克服できる問題であると考える」という文章自体、子連れママに
対する理解が感じられません。精神論で克服すべき問題ではないと思い
ます。具体的な設備、あるいはシステムの実現を求めて、この項の再考を
強く求めます。
 最後に。総会で申し上げるべきこと、今頃投稿するのも、子供がはしかに
なり、委任状にたよることになりました。どうぞ、教会へ行きたくても行けな
い人のことも心にとめ、お祈りください。

=コイノニア編集部より=このようにみなさんの投稿が投稿を呼ぶような紙面を
大切にしていきたいと思います。是非ご寄稿ください。南・吉村迄。


各部からの
報告とおしらせ

=日曜学校=
  三月二三日(日)九時半より六年生卒業お祝い会。
  三月二九日(土)午後より、イースター準備の卵染め等をします。
  一般の方もぜひお手伝いください。
  四月一三日(日)入学式。
=ジュニアチャーチ=
  三月三〇日(日)、恒例のイースター早朝大文字山上朝の礼拝。
  午前四時三〇分に教会会館前集合。雨天中止。
  三月二三日(日)礼拝後、教会会館二階において卒業・入学パーティー。
=青年会=
  二月二二日(土)・二三日(日)の芦生雪中キャンプは、
  大雪のため中止になりました。
  五月四日(日)五日(月・祝)に芦生キャンプサイトにおいて
  「ほっこりキャンプ」を予定しています。
  プログラムも何もない、本当にほっこりしにいくキャンプです。
  まだ芦生に行ったことのない方、ぜひ一度ご参加ください。
  斉藤仁・浦地愛まで。
=婦人会=
  三月二三日(日)午後一時三〇分より、教会会館二階に於いて三月例会。
  浦地先生のお話の後、イースター、京都教区婦人会大会の連絡、
  そして「大斉節をふりかえって」をテーマに考え、語り合います。
  (当番=尾崎素子、青木節子、市井隆子、佐藤紀子、林美千代、
  山口嵯智子、山本智子)
=幼稚園=
  三月一九日(水)午前十時より修了式・卒園式。
  四月八日(火)始園式。
  四月一〇日(木)入園式。
=ボーイスカウト=
  三月二九日(土)三〇日(日)、百井青少年自然村山の家にて、
  ビーバー隊キャンプ。
  四月四日(金)から六日(日)まで、百井青少年自然村ロッジにて、
  カブ隊キャンプ。
  同日程で、ボーイ隊は、百井青少年自然村キャンプ場にてキャンプ。


3月号次ページへ