洗礼式・堅信式(信徒按手式)について

洗礼式も堅信式も、現在の日本聖公会の祈祷書では「入信の式」に含まれている。その前文において次のように説明されている。
「わたしたちは、水と聖霊の洗礼によってキリストの死と復活にあずかり、祈りと按手により聖霊によって強められ、神の民として教会の交わりに迎え入れられる。」
つまり、洗礼式はわたしたちがクリスチャンになるという内的経験を示し、堅信式は、洗礼を受けた人を教会の交わりの中に迎え、本人は教会の一員となって責任を分担することを表明する式であり、これら二つの儀式は本来一つの「入信の式」の二つの部分である。洗礼式は神からの恵を表し、堅信式は責任を持った信徒としての任命を表すとも言える。従って、一般的には洗礼式は乳幼児でも受けるが、堅信式は自分で判断のできる年代になってから受けるものとされている。
「教会の交わり」といった場合の「教会」とは、一つの「地方教会(西大和聖ペテロ教会)」ではなく、「キリストの身体」の枝としての教会を意味し、聖公会ではその具体的な表れを「教区(日本聖公会京都教区)」に置く。つまり「教区教会制」である。従って、洗礼式は教会単位で司祭によって執行され得るが、堅信式をする権限は教区主教だけが持っている。その結果、洗礼式と堅信式とが別々に執行される場合が多い。(幼児洗礼の場合は、別の理由が加わるが、それについてはここで触れない。)
従って、日本聖公会以外の教会で洗礼を受けた信徒も、日本聖公会に加入する場合には堅信式を受けることになっている。いわば、堅信式は日本聖公会の信徒として公式に迎え入れる歓迎の式である。(堅信式を受けなければ陪餐できないということには神学的根拠はない。)

堅信式(信徒按手式)を受けると

堅信式は信徒按手式とも呼ばれ、教区主教より日本聖公会の自立した信徒としての責任を果たすべく「任命」される式である。堅信式を受けるとその人はその教会(つまり「教区」)の正式のメンバー(教会ではその人のことを「受聖餐者」と呼ぶ)になり、その地方的組織としての西大和聖ペテロ教会の一員として、教会の運営に参加する。具体的には、

(1)一定の年齢以上であれば(その年の12月1日現在で満16歳で選挙権、満20歳で被選挙権)教会委員および教区会代議員の選挙権および被選挙権を持つ。
(2)教会もこの社会に存在している以上、経済の問題は無視できない。教会の経済的問題にもその人の能力に応じて責任を分担する。教会では礼拝ごとに献げる「信施」の他に「月約献金」や誕生、洗礼、堅信、結婚等人生の節目節目で神の恵みを感謝し献金する習慣がある。また、病気が回復したときや少し長い旅行をしたときなどにも感謝の献金を献げる信徒もいる。これらをまとめて「感謝記念献金」という。教会の諸費用はこれらの献金によってまかなわれている。なお、教区の諸費用については、一人の受聖餐者に対して年額15,000円(2000年現在)の教区分担金を教区に納めることになっている。教会によっては教区分担金を諸献金とは別に集めていることもある。
日本聖公会全体(「管区」と呼ぶ)は11の教区に分かれているが、それぞれの教区は管区に対して管区分担金、京都教区の場合、おおよそ年額570万円ほど(受聖餐者一人あたり約2800円)を分担金として納めている。
(3)教会の運営に参加するという場合、教会委員の選挙権・被選挙権や献金の問題だけでなく、礼拝の執行および宣教という教会の中心的課題にも積極的に参与することが望まれる。(日本聖公会法規では、受聖餐者は教籍を置いている教会で年2回以上陪餐するように薦められている。法規第111条)