日本聖公会各教区報のなかから

            聖公会・カトリック合同祈祷会(大阪教区報より)

            日本聖公会婦人会常議員会(大阪教区報より)

            美しい会話(京都教区報「つのぶえ」より)








日本聖公会各教区報のなかから


★毎月、管区事務所・広報主事宛にお送りいただく各教区報等から、ご紹介しております

   聖公会・カトリック合同祈祷会
        
  大阪教区報・第348号


 『大阪教区報』 (348号・2000年7月23日発行)
「第3回聖公会・カトリック合同祈祷会」主教 オーガスチン 高野晃一 6月8日(木)午後6時頃、曇り空の下JR四ツ谷駅に降り、小渕前首相の葬儀後各国代表が迎賓館に集まる物々しい警備の中、上智大学・聖イグナチオ教会に向かいました。最近新築された近代的な円形の礼拝堂です。

 「第1回聖公会・カトリック合同祈祷会」は1983年5月に、始めて聖イグナチオ教会で開かれました。これは1982年ローマ教皇の歴史的なカンタベリー訪問を受けたものです。(略)

 今回は「第3回合同祈祷会」です。カトリックは15名の司教、聖公会は11名の主教が参加、約350名の会衆が一堂に集まりました。大阪の池長大司教、松浦補佐司教の顔も見えました。礼拝に先立ち、両教会の司教・主教の紹介がありました。

 今回は聖公会側の担当でしたので、聖餐式の前半、み言葉の部分を中心に進められました。使徒書はエフェソ1章3〜14節、福音書はヨハネ17章4〜22節が読まれ、新潟教区の佐藤敬一司教が、「最初エキュメニカルの会合に出席した時には、今日あることを想像もできなかった。」と説教されました。

 続いて「使徒信経」が唱えられ、代祷が献げられました。特に「わたしたちの目を開き、お互いを兄弟姉妹として受け入れることができますように。他の教会の内にあなたの霊の働きを見出し、一致に向かって共に働くことができますように励まし強めて下さい。」と祈りました。礼拝の頂点は、今回合意された共通の「主の祈り」です。共に祈れる喜びが心の底から湧いてきました。全司教・主教が一斉に唱えた祝祷で礼拝は終わりました。礼拝後は両教会の代表が集まり懇親会を持ちました。


   
日本聖公会婦人会常議員会開かれる
     
          大阪教区報・第348号

 『大阪教区報』(348号
・2000年7月23日発行)日本聖公会婦人会常議員会」 水谷小枝子(教区婦人会長)──日本聖公会第19(定期)総会後第2回常議員会が、6月7日〜8日にわたって、緑にすっぽり包まれた関西学院の千刈セミナーハウスで開催されました。聖公会・カトリック合同祈祷会と重なったため主教様方は出席していただけませんでしたが、11名の聖職の方々を含め、常議員、役員、傍聴者合わせて参加者87名が、熱心に耳を傾け、討議し、懇談しました。議事に先立っての開会礼拝で日聖婦チャプレンの木村幸夫司祭は、「信徒の6割以上、そして礼拝出席者の7割以上が婦人で、婦人のリーダーシップに大きな責任がかかっている」と話されました。信施金は、有珠山噴火被害救援のため北海道教区に献げられました。

 議事に入り、感謝箱献金より「東アフリカの子供を救う会」、「アフリカ南東地域洪水救援(大阪教区提出)」、「聖公会生野センター」にそれぞれ50万円ずつ支出することが可決されました。その後、役員会から出された被献日献金に関する議案に対し動議が出されましたが、時間切れのため翌日に審議を持ち越しました。夕食後は、会員が自由に発言できる懇談会が開かれ、各教区の被献日礼拝の守り方、被献日献金の用い方、また感謝箱献金は一人ひとりの感謝の気持ちが献げものとなること等が、熱い思いで語られました。

 翌日の朝は、東北教区チャプレン林国秀司祭のお説教で聖餐式を守り、朝食後再び審議に入りました。6教区の常議員が提出者となって出された修正案「聖公会神学院、ウィリアムス神学館の働きを覚えて70万円ずつ支出する」(50万円を70万円に修正)が多数決で可決されました。決算、予算案、来年6月6日〜7日第20(定期)総会が開催されることも承認され、場所は川口基督教会と決まりました。
最後に、木村司祭の心にしみ入る朗読と川口基督教会の高橋明子姉のオルガン演奏を聞きながら、黙想のひとときを持ち、恵みのうちに散会しました。         
(芦屋聖マルコ教会信徒)



 
美 し い 会 話
  京都教区報『つのぶえ』496号

 京都教区報『つのぶえ』496号(2000年7月20日発行)
「バルナバだより ─言葉でもなく、話でもなく…−」教区主教 バルナバ 武藤六治 6月29日〜30日、桜井の育成幼稚園の『御杖村一泊旅行』に連れていってもらいました。12人の園児たち(まさに二十四の瞳)と先生方、そしておかあさん達との一泊二日の小さな旅、何とも楽しかったです。

 奈良県の御杖村は桜井から車で約1時間、自然豊かな山あいの集落です。昔は林業が盛んで、住民も多く活気に充ちていたそうですが、何年か前から過疎化が進み、今では若い人はほとんど村に残っていないとか。子どもがいないため学校も閉鎖されました。明治の頃、学制が敷かれてすぐに建てられた由緒ある学校だった…と村の長老の一人がしんみりと話してくれました。

 でもこの閉鎖された学校の校舎が改造されて今は「三季館」という宿泊施設になっています。

 村の人達が食事その他の世話をしてくださる、素朴で親切な村営の施設です。育成幼稚園一行もここに泊まりました。食事もおいしかったし、寝室も快適でした。

 園児たちと自然の中を散策しました。蝶々を追いかけたりオタマジャクシを眺めたり、山百合の美しさにみとれたり山菜を採ったり…。きれいな流れの川辺で水遊びもしました。そして、自然との触れ合いのきわめつけは、夜の蛍(ほたる)見でした。無数の蛍が入り乱れて飛ぶ情景(これを蛍合戦というそうですが)は実に見事で、「二十四の瞳」は息をひそめて見つめていました。『天は神の栄光を語り、大空はみ手の業を告げる』(詩19の1)─園児たちの幼い心の中に神様のみ業のすばらしさが確かに刻みつけられました。

 帰途につく折、捨てるごみを袋につめて車に積んで持ち帰ろうとするおかあさん達。こちらで捨てますよとほほえむ村の人々。美しい会話でした。