日本聖公会各教区報のなかから

☆毎月、広報主事宛に送っていただく各教区報等のなかから、ご紹介しております。



東京教区時報・第781号

横浜教区報・第434号

京都教区報・つのぶえ・507号
















独りぼっちにはしません
東京教区時報・第781号
(2001年6月3日発行)

 4月に人事異動があり、下町グループの教会に赴任しました。下町Gには8教会・礼拝堂ありますが、どの教会も小さな群れで宣教に苦慮しています。牧師館がない、牧師を呼ぶことができない、何かやろうとしても元気がでないという声がしきりに聞こえます。礼拝出席も20名にも満たない、オルガンを弾いてくれる人もいない。しかしギターの伴奏だったり、自動演奏機を使いながら小さな群れながら、毎週力強く賛美しています。またそれぞれの教会はその地域になければならない存在として頑張っています。幼稚園や老人福祉施設などの働きも盛んです。下町G教会協議会では毎回、一つずつその教会の現状報告と 課題を分かち合うことにしました。隣の教会が互いに何が問題であるか、解決のための方策はないものか、より具体的に話し合い、祈り支えあっていこうと確認しました。今日は宣教の困難な時代です。先日の協議会のおりにある教会の苦悩の日々が報告されました。解決の道が見えないようにさえ感じられました。若い司祭が最後に言いました。「みんな独りぼっちにはしませんよ」。大変に嬉しく思いました。今、共に頑張ろうと励まし祈りあうことの必要性を痛感しています。こんな難しい時代だから自分の教会だけが、どうにか生き残るすべを考えようとしたら、すべてが倒れてしまうと思いますが。どう思いますか。
司祭 大畑喜道(神田キリスト教会牧師)








「海の主日」によせて
横浜教区報・第434号 
(2001年6月25日発行)


 「海の主日」は、1980年の日本聖公会第35(定期)総会で定められ、1999年の第51(定期)総会では、この主日の意向を次のように確認しています。@船員の福祉と安全のため、海員に仕える宣教団体のために代梼をささげる。A国内のMTS理解と協力を深め、チャプレンのために代祷をささげる。B7月第2主日の各教会礼拝において信施を奉献する。C期間は、2002年まで。
本年は7月8日にこの「海の主日」を迎えるにあたり、教区内にあるMTS(ミッションズ・トゥ・シーフェアラーズ)を訪問し、お話をうかがいました。

MTSとは
 MTSは、1856年に英国で船員への宣教団体として組織され、今日では過酷な労働環境にある船員たちに仕える働きを担っています。
シンボル・マークは「…この天使は、地上に住む人々、あらゆる国民、種族、言葉の違う民、民族に告げ知らせるために、永遠の福音を携え…」(黙示録14・6)を表し、「フライング・エンジェル」の名で親しまれています。このマークを掲げたクラブが世界中の主要港にあります(日本国内では苫小牧、横浜、神戸など)。

 MTS横浜は、横浜市・中区役所の向かいにあり、カトリックの宣教団体である「ステラ・マリス」と協働してクラブを営んでいます。

スタッフの働き
 船員たちは数カ月、長い場合1年間近くも家族と離れて暮らします。また、航海中は当然ながら船上の限られた仲間、場所で過ごさなくてはなりません。家族への思い、仲間とのトラブル、労働契約の問題など、彼らの抱える精神的負担も大きいものです。
スタッフたちは、日中は横浜港に着岸した船を訪問します。クラブを紹介し、連絡先を伝えて歓迎します。夕方から夜は、船員たちの連絡を受け、船とクラブ間をミニバスで送迎し、もてなします。

横浜のクラブ
 クラブがオープンしたのは1880年(開港は1858年)ですので、MTS横浜が港町横浜の歴史と共に歩んできたことがわかります。
フロアにはショットバーやスヌーカー等の娯楽施設のほか、国際電話やチャペルも設けられています。離れた家族と連絡を取りあったり、祈りのときをもったり、船員たちがリラックスできる空間です。

船員との信頼関係
 取材当日(6月1日)は午前中からスタッフに同行させていただき、3隻の船を訪問しました。コンテナを500個積載できる大きなものから、重機を数台運ぶ小さなものまで、またコンピュータ航行のできるものから、レーダーだけのものまで様々でした。そのうち1隻はちょうど入港するところで、着岸の活気にも触れることができました。

 船員は1隻あたり20名程度で、どの船の船員も港に着くのを楽しみにしています。MTSスタッフは船に乗り込むと、船員たちを包み込むように接しながら、しばし語り合います。その会話の中から、「体調を崩している者は?」「船員間のトラブルは?」など、船上の様子に気を配ります。また操舵室や船長室など、着岸しても船を離れることができない船員も欠かすことなく訪問します。スタッフと接する船員たちの瞳からは、MTSへの信頼をうかがうことができました。

船員の祈り
 日中の訪問を終えクラブに戻ると、チャペルにある1冊のノートが目に止まりました。
様々な言葉と宗教による船員たちの祈りが綴られています。「ステラ・マリス」 のレイモンド神父によると、その祈りの半分以上は航海の平安への感謝だそうです。海を越え、言葉を越えて人類を守られる主に感謝し、MTS横浜をあとにしました。クラブは船員のためのものですが、誰にでも開放されています。今回の取材では夜の様子をお伝えできませんでしたが、ぜひ一度お出かけください。

取材にあたり、横浜聖アンデレ教会の島田伝道師に同行いただきました。またレイモンド神父、MTSスタッフのポール・トルハーストさん、ジョン・バーグ司祭に次ぐ新チャプレンのキース・テイラーさん(信徒)のご協力に感謝いたします。
編集委員・司祭 小林祐二









マリアたちのサイン
京都教区報・つのぶえ・507号 (2001年6月20日発行)

 女性が教会を考える会・京都は、今年はメンバーが課題と感じている教会内外のさまざまな問題を毎月1つ取り上げて話し合いをしています。5月のテーマは「教育」。

 現在最も憂慮されるのは「つくる会」の教科書問題です。日本を天皇中心の「神の国」とみる皇国史観。侵略戦争と植民地支配の正当化。従軍慰安婦は記述せず南京大虐殺などの加害を否定。

 のみならず、国家主義を強調し基本的人権と生命の尊厳を軽視。与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」の詩は「家の存続を重く心に留めていた女性」だったから跡継ぎの心配をしたのであって反戦詩ではないという等々。

 まさに日本を戦争のできる国に仕立てあげるために作られた教科書が教育現場に持ち込まれる可能性が出て来たのです。

 俵義文さん(「徹底検証あぶない教科書」著者)が「ネオ・ファシズム運動」と名付けて警告しておられるような平和を脅かす運動は、憲法改悪も視野に含め巧妙に進められています。キリスト者として何をすべきか問われる大問題だと感じています。 (三木メイ)