日本聖公会各教区報のなかから

☆毎月、広報主事宛に送っていただく各教区報等のなかから、ご紹介しております。

九州教区報
(2001年10月号)
中部教区報
(2001年10月1日発行)
北関東教区時報
(2001年10月28日発行)
















発展途上国の債務帳消しを求めて

        ─欧州縦断サイクリング─

九州教区報「はばたく」(第373号・2001年10月号)

昨年の夏、英国教会のロジャー・ハリントン司祭をリーダーとする一行が、ジュビリー2000サイクリングキャンペーンのため来日した。彼らは自転車でアメリカを横断し、日本では福岡から沖縄で行われるサミットに向かって走った。

その数か月前、僕は、「日本に来てサイクリングキャンペーンをする人たちがいる」と柴本司祭に聞き、興味を持った。聞いてみると「貧しい国々が莫大な債務のために苦しんでいる状況があり、それを帳消しにするためまた多くの人にその事実を知ってもらうためのサイクリングキャンペーンだ」ということだった。自転車なら僕もできる!そう思い参加した。

そして今年、イギリスからフランスを縦断してアルプスを越え、サミットの行われるイタリアのジェノバまで走るに到った。それまでには自分なりに色々と悩んだ。昨年ロジャーたちと別れる時に「ジェノバで会おう」と挨拶を交わし、今年彼から本当に誘いが来たのだ。僕は海外旅行をしたことが無く、英語もほとんど話せない。だけど大好きな自転車を活かし、債務で苦しむ人たちを一人でも多くの人に知らせることができれば、と思い参加を決意した。

旅の参加者にはもう1人日本人の学生がいて、言葉などは彼にずいぶん助けられた。なにしろ全23人の中で2人だけしか日本人がいなかったのだ。

サイクリングキャンペーン中の話は沢山あるが、少しだけ挙げて見ると・・・。船でフランスに渡る時、パスポートをロジャーの家に忘れていて、僕一人イギリスに残り、3日後に鉄道ユーロスターでパリに渡り皆と合流したこと。腹を壊してしまい2日間苦しんだこともあった。そんなときでも一応自転車で走ったが、これは自分との戦いであった(笑)。アルプスでは2千mの山頂から凍える雨の中、滑ったら落ちて死ぬような所を、体が寒さで動かず意識が半分ない状態で1時間以上下って行った。暖かいシャワーを浴びるまで震えが止まらなかった。

ジェノバには人口の約3倍の20万人以上が集まっていた様子。ここでは、教会でジュビリーのための特別な礼拝が行われ、僕も参加した。あとの日は皆でイタリアを楽しんで、それぞれ帰り、1か月の旅は終わった。

サイクリングキャンペーンは1日100キロぐらいを走り、出発から17日間かけてイギリス―イタリア間、約2千キロ(僕は1650キロ位)を走破。

今回の旅にあたり、暖かいメッセージやカンパなどのご支援をお送りくださり、ありがとうございました。   

(宗像聖パウロ教会 緒崎智一)








第20回部落解放セミナー報告

中部教区報「ともしび」(第343号・2001年10月1日発行)

今回のセミナーは、8月28日(火)〜30日(木)まで、埼玉県熊谷市で開催された。

北海道・東北・神戸の三教区を除く8教区から28名の参加があった。

1日目は、開会礼拝の後、部落解放同盟の小野寺さんから「埼玉県の現状と解放運動」についてお話を聞いた。同和地区の出身であることで人権侵害を受けたという人が37%、その内日常的に受けたという人が一番多く34%。因みに全国調査では結婚の際が一位とのこと。また、実際人権侵害を受けたとき泣き寝人りしたという人が47%で非常に高い数字であった。痛みを与えた人は、その重大さに気づかないままなのかもしれない。

2日目は、朝の祈り、三木メイさんの聖書研究の後、解放同盟池田さんから熊谷市の現状と取り組みについて聞き、「現地」視察研修を行なった。中古バイク輸出発祥の地ということで日本一の規模に発展してきているそうだ。キュウリやトマトなどの施設園芸は自然災害のためやめざるを得ない人も続出したそうだ。

最終日は、2名の発題を受けてグループ討議をした。

このセミナーは毎回部落解放同盟の方が協力してくださっていて本当に感謝の思いだ。

ただ残念なことは、参加者の固定化、不参加教区の固定化だ。現在も人間としての尊厳が損なわれている方がいるのに、多くの人と共有できないもどかしさを感じてしまう。

今回は特に会場が埼玉県ということを考えても、狭山事件について参加者がもっと分かち合うことができたらよかったのにという思いはある。報告を書きながら、来年は新しい参加者の出現を祈っている。今回中部教区からは、教区人権担当と私の2名が参加した。(名古屋聖ステパノ教会 マリア 高木栄子)











いよいよ本番

─教区財政の抜本的改革─

北関東教区時報(第219号・2001年10月28日発行)

教区財政を抜本的に改革するため、拡大財務委員会を組織して頂き、約2年に亘り論議を重ねてまいりました。

抜本的とは、小手先で単に制度をいじることではありません。それは、教区・教会の本来あるべき姿に立ち帰り、その活動を支えるための財政を考えることであります。時間がかかりますが、それでも毎年毎年、コンセンサスを得たことを一つ一つ予算として表現して行かねばなりません。本年も、その時期を迎え、去る7月22日に皆様の教会を代表した方々にご参集頂き、財務参考委員会が開催されました。来年度の予算編成について、財務部としての提案骨子は@「一般会計」はすべて教会納付金と寄付金で賄う。そのため収益事業、資金収入からの繰入れを全廃する。A教役者が本来の役割に専念できる態勢を作る。そのため幼稚園園長職の兼務者は順次チャプレン職へ移行する。それに伴う社会保険料の教区負担分を予算化する。B宣教態勢の改革を図るため収入・資金の有効活用を図る。その為の第一弾として「教役者俸給援助資金」を「宣教態勢強化資金」と改称すると共に、その充実と活用について論議を継続する。というものでありました。

@Aは 「一般会計」に関わることであり、これは主教を中心とする教区の日常的、恒常的な会計で、スリム化は図るものの、複雑なやり繰りは止める。シンプルで分かりやすいものにしながら必要なものはチャンと手当てし、それを教区に連なる教会・各機関で出来るだけ公平に負担しようとするものです。1、2の課題は残りましたが、透明性は高まり、全体を考える時のべースは出来上がったと思います。しかし諸問題はBに集約化されています。既にお分かりのことでありますが、このように教区へ応分の負担金を拠出すれば、所定の教役者への報酬が払えない教会がずっと以前からある。これを余裕のある教会・教役者と援助・補助の関係で助け合ってきました。が事態はなかなか好転しない。当日も「教区全体から見た教会配置の再検討を含めた抜本的な宣教態勢の見直しと再構築がなされなければ、教区財政の建て直しは困難ではないか」という指摘がありました。いよいよ本番を迎えました。これから教区会を機に、論議は拡がり深まると思います。どうぞ皆様から忌憚なきご意見を賜りますようお願い申し上げます。

(財務部長 岩木仁平 浦和諸聖徒教会)