「だから、あなたがたは気をつけていなさい。一切の事を前もって言っておく。」マルコによる福音書13:23
イエスさまが、十字架に架けられて死刑になる前に、弟子たちにあらかじめ言っておいたこれらの言葉を、後に弟子たちは思い出し、後世に残してくれています。私たちはこの世の中で生きていく間に、苦難を受けることがあります。しかも苦難を受ける時には、甘い言葉で依存的になるようにという誘惑もやってきます。しかし苦難を意味のあるものにわたしたちは変えていくことができることを、イエスさまはご自分の死を通して示されました。十字架に架けられたイエス様は、同時に十字架を自ら背負われていかれた方でもあるのです。苦難の中にあっても神様の愛、神様の恵み、神様の祝福に目を向け続けていくことを、十字架のイエスさまはわたしたちに教え続けてくれていることを思い出しながら、この箇所を読みたいと思います。
(司祭シモン・ペテロ上田憲明)