福音伝道十年 教区機構改革への取り組み

一三年の長きにわたり、東京教区の聖職・信徒をご教導いただきまして有り難うございました。

さて、竹田主教様の下で私が関わらせていただいた作業の一つに教区機構改革がございます。この機構改革の発端は一九八八年のランベス会議における決議「福音伝道の一〇年」にありました。二一世紀を迎えるに当たり、信仰による救いの宣言と困難な状態におかれた人々の救いと社会変革を目指し、世界の聖公会でこの課題に取り組むことが求められたのでした。

記録を見ながら一九九〇年当時を思い起こしてみますと、主教様が教区会開会演説や宣教方策会議(常置委員と常設委員長の合同会議)で「福音伝道の一〇年」の取り組みについて度々奨励をなさっておられますが、教区内の取り組みはなかなか始まりませんでした。それは竹田主教就任直後の「しんせい」キャンペーンの熱が冷めかかって、なかなか成果が見えない現状に教区が一体となって運動を展開することの難しさを皆が感じていたためでありました。運動を展開するためには教区内の活動が教会に連なる信徒によく見える状況、聖職方が主教を中心に一致協力する体制を作ることが先決ではないかという意見が大勢となり、「福音伝道の一〇年」の目標設定に先駆けて機構改革に取り組むことになったのでした。

信徒が教区内で展開されている様々な宣教活動を知り参加できる体制を作るには、それを教区レベルで掌握して各教会へ紹介する機能を教区に備えることが必要です。また、教役者がそれに関心を持ち理解をして信徒の参加を勧めていただかなくては活動が広がりません。

これらを踏まえて、機構改革では(1)委員会活動のプロジェクト化、(2)グループ内教会の連携強化と教会グループ牧師協議会の設置、(3)新宣教委員会と専任の宣教主事の設置、が主たる柱となりました。

今にして思えば、ランベス会議の宿題を負っておられた主教様にはなかなか具体化できない教区の動きにさぞやきもきなさったことと推察いたしますが、じっと耳を傾け折に触れて適切なご指示をいただいたことに感謝しております。

山 田 益 男(総会代議員)

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