―主教会教書―
キリストにあって親愛なる兄弟姉妹に平和の挨拶を送ります。
去る5月26日〜28日開催された日本聖公会第51(定期)総会において、女性にも司祭への道を開くという議案が上提され、これが可決されました。
ここに至るまでには、10年以上にわたって公会の様々なレベルで、女性司祭に関する議論が、それぞれの信仰的良心にもとづいてなされてきました。そして、今回の決議がなされたとは言え、女性司祭について反対あるいは考えを決めかねている聖職・信徒はなお相当数あります。換言すれば、日本聖公会は女性司祭に関しても多様な考え方を内に抱えつつ、これからも歩みを続けることになるでしょう。
しかしながら、私たち主教団は、このことによって分裂が生ずるようなことがあってはならないと心から願っています。一致こそ主キリストのみ心なのです。
「 父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。」(ヨハネ17:21)
女性司祭に賛成の人たちも反対の人たちも、聖公会の信仰にもとづいているのであって、これまでと同様、日本聖公会の中で共に神の宣教に召されている、公会(キリストの体)の大切な部分なのです(ローマ12:5)。
今総会は、この問題での日本聖公会の分裂を避けるため、「女性司祭実現に伴うガイドライン」を可決しました。このガイドラインは、女性司祭の問題に対して賛成の者にも反対の者にも等しくそれぞれの信仰の良心を保証し、自己の信仰の良心に反した行動を強制されないことをうたっています。また、このガイドラインによってもなお問題が生じた時に対処するようにと、「女性司祭按手に伴う諸問題を取り扱う調整委員会」をも立てました。
しかし、女性司祭の誕生という日本聖公会始まって以来の、全く新しい事態の中で起こってくるであろう様々な問題を、この「ガイドライン」および「調整委員会」で完全に解決できるとは考えられません。意見の相違をこえて、なお一致を保つためには、最後は牧師と信徒との相互信頼関係が不可欠であり、ことに私たち主教団は、主教の牧会の職務の重要性を深く自覚しています。
「 一つのパンが裂かれ、皆がこれにともにあずかることは、主キリストとの 一致のしるしであるとともに、全公会の一致のしるしであり、また全人類の 主にある一致への希望である。」(祈祷書160ページ)
私たち主教団は、日本聖公会に属する全ての人々が共に聖奠(サクラメント)にあずかり、聖霊の導きを求めつつ主にある一致を目指して歩むことを心からお勧めします。