第14号 2000年5月23日付


実行委員会がプログラムを準備中

全国青年大会

いよいよ今夏開催

主題講演は山谷(東京)の菊池牧師に

 今夏、8月25日(金)〜28日(月)、いよいよ全国青年大会が開催される。現在、実行委員会が準備を進めている。

 実行委員長は矢萩新一さん(京都・聖職候補生、聖公会神学院学生)、実行委員として相沢みぎわさん(横浜・川崎聖パウロ)、神崎直子さん(東京・立教学院諸聖徒)、横川裕子さん(北関東・川越基督)、小林祐二執事(横浜・川崎聖パウロ)、岸本望さん(大阪・芦屋聖マルコ、聖公会神学院学生)、橋本周二郎さん(東京・三光)、永江晴子さん(東京・三光)、松本誠さん(東京・三光)、松田真一さん(横浜・横浜聖アンデレ)が参加している。

 実行委員会は、「人、社会、世界」へとひらかれた、未来を切り開いていくために、互いのネットワークを強化することを軸に、今回の大会テーマを「ひらこう!私を、教会を〜今、わたしたちの生活(いき)ているところから」とした。

 実行委員長は、「私たち青年の多くは、『社会の中で位置付けられ活動している自分』と『教会の枝に連なる者としての自分』との間にたくさんの矛盾を抱えている。また日曜日に教会に行っても同世代が少なかったり、礼拝を始めとする教会のプログラムに魅力を感じることができなかったりして、ますます足が向かなくなっている、ということがありながら一方で教会になんとなくつながっていたいとも思っている。『教会の未来は青年の手にかかっている』と言われながらも、クリスチャンとしてどう生きていったらよいのか分からない。

 このような悩みを抱えながら、青年たちは現実の社会の中で生きている。また青年の中には、キリスト教をベースに色々なことにチャレンジして生きている人もいる。

 そのような中で、まず出会うことを始めたい。青年たちがこうした悩みを抱えていること、あるいは様々な活動をしていることなど、青年たちの多様な考え・活動を分かち合い、学びあうことができたらと思う。その中で、私たちが神様から何が求められているかを模索していくことができないかと考えている。

 青年たちが出会い、学びあう中で、互いに開かれていき、さらにその中で教会・社会を開くビジョンを探ることができればと期待している。

 その交わりの中に、私は、やはりイエス・キリストが常におられると思う。そして、イエスご自身がそうであったように、私たちに、自分たちの仲良しグループの壁を打ち崩してたえず弱くされた人々と共に生きるように、語っていることを忘れないようにしなければ、と思っている。そのために、私たちは、弱くされ小さくされた人々の現場へと開かれ、そこから派遣されていかなければと思う。

 今回の大会は、様々な悩みを抱える青年たちが、互いに学びあう中で、あらためて自分自身と教会をひらいていくために何ができるかを模索する第一歩となるような、希望を見出し、元気付けられるような大会にしたい」、と大会についての思いを語っている。

 こうした思いの中で実行委員会では、主題聖句を「門をたたきなさい。そうすれば開かれる」とし、主題講演者として日本キリスト教団山谷兄弟の家伝道所牧師で山谷まりや食堂を運営する菊池護牧師を招くことに決めた。その他、多彩な分科会、交流会、青年からの呼びかけ、アピールタイム、聖餐式など、様々なプログラムを検討中。

 なお、実行委員会の窓口は聖公会神学院内(tel/fax 03-3701-8104)。ホームページ、http://www.nskk.org/province/youth/2000/

(全国青年大会実行委員長/矢萩新一さんから)


全教区で青年プログラム開催

北関東教区でも青年の集い

 横川裕子さん(川越基督)、松浦志保さん(栃木聖公)、松浦信司祭(栃木聖公)らが呼びかけ人となり、北関東教区の青年の集いが3月25日に主教邸で行われた。約10名が参加。当日はゲームなどをして親睦を深めた他、青年大会への呼びかけなども行われた。北関東教区で青年の集いが開催されるのはきわめて久しぶりのことで、第一回目の集いであったが、いい雰囲気で打ち解けあい、語り合うことができた。宇野主教も参加された。(北関東・栃木聖公/松浦信司祭から)

北関東教区で青年の集いが開催されたことにより、昨年4月から今年3月にかけて、日本聖公会の全11教区で何らかの青年の集まりが行われたことになった。         (全国青年ネットワーク事務局)


九州教区で沖縄での経験を生かし

 3月18〜20日、長崎において、九州教区有志の集まりである「平和を考えるプログラム」実行委員会の主催による第1回平和を考えるプログラム「長崎に立つ」が開催された。

 今回のプログラムのきっかけは、昨年の「沖縄週間/沖縄教区プログラム」に、九州教区から3名の青年が参加したことだった。「日本」の捨石にされた沖縄戦の歴史、現在も続く米軍基地の押付けといった沖縄の現実にふれ、そしてその現実が実は日本の現実そのものに他ならないことをあらためて感じ、その体験を感想を書くだけで終わらせないため今回の企画を行った。私たちが生活する九州にも沖縄で見聞きした状況と同じ根を持つ問題はあるはずと考え、まず被爆地・長崎でのプログラムを行うことになった。

 日米青年平和と和解への旅での行程を生かし、長崎原爆資料館見学、証言、主日礼拝(5名の参加者による証し:私の平和)、岡まさはる記念長崎平和資料館見学、交流会、恵の丘老人ホーム(被爆者・戦争体験者)訪問・交流、といった内容で、参加者それぞれの心に様々な気づきや思いをもたらした。

 今後は、年一回程度のプログラム開催を目指しての活動となる見込み。(九州・宗像聖パウロ/柴本孝夫司祭から)


北海道教区で青年の集い

 4月6日、札幌の四教会を中心に呼びかけた北海道教区の青年の集いが札幌キリスト教会で開催され、約20名が参加。交流の時を持った。    (北海道・新札幌聖ニコラス/熊野威さんから)


愛岐、様々な課題を学ぶ

 中部教区愛岐(愛知・岐阜)伝道区青年クリスマス交流会が12月25日、名古屋学生青年センターで開催され、約15名が参加した。当日はまず、教会内外で手話通訳者として活躍されている徳山公子さん(名古屋聖マルコ)にお話しをうかがった。聴覚障害は一般的になかなか理解されにくい障害で、その社会的課題について、経験をもとに非常に分かりやすく、簡単な手話実技も織り交ぜながらお話ししてくださった。通訳を通して日本社会の差別性を実感してきたという徳山さんは、聴覚障害のことにかぎらずどんなことでもいいから社会的少数者にかかわる活動に参加し、社会を別の視点から見なおしてほしい、と青年たちに語った。お話しの後はキムチ鍋パーティー。

 4月15日、大斎節青年修養会が開催され、約15名が参加。西原廉太司祭(岡谷聖バルナバ)を招き、「セクシャルマイノリティと教会」というテーマでお話しをうかがった。西原司祭はまず、セクシャルマイノリティの方との実際の出会いの体験を話された。そしてセクシャルマイノリティとはどういうことか、またスタッフとして関わった98ランベス会議で、"同性愛は聖書から見て罪かどうか"を巡って大論争となり、残念な決議となったが、その背景には、正しい知識が行き届いていないこと、各国の歴史的違いがあること、等を話された。現在、米国聖公会では同性愛をめぐって大きな議論となっている。日本聖公会では、未だあまり課題として見られておらず、それだけに大きな壁がある。西原司祭は最後に聖書の言葉で結ばれた。ヨハネ9章で、目の不自由な人がイエスとの出会いを通じ「わたしがそうなのです」と告白している。それは自分をありのままでいいと認識し、受け入れることだ。セクシャルマイノリティの人たちが「わたしがそうなのです」と言えない社会を作っているのは多数者である私たちではないだろうか、と問いかけられた。その後、率直な質疑応答がなされ、キムチ鍋を囲みつつ話は続いた。 (中部・名古屋聖ステパノ/川村直子さんから)


日韓聖公会青年の交流

新たなステージへ

 過去5年間、日韓青年キャンプが行われてきたが、今年から新しい青年交換プログラムが始まる。これは管区の日韓協働委員会が主催し、両聖公会の青年たちが企画に中心的に加わって行われるもので、少人数で学びと交わりを深める機会を提供しようというもの。また、これまで過去の歴史的な課題を学んでいくことを軸にプログラムを行ってきたが、今後は現代の諸課題をどう乗り越えていくか、両国聖公会の青年たちが、ヴィジョンを打ち出していくことができるよう考えている。

日程:2000年8月16〜22日    場所:大韓民国(ソウル)

 費用は9万円程度。日韓協働委員会としては、青年が参加しやすいよう、参加費の援助を考えている。お問い合わせを。

参加人員:各国から10名ずつ

〜以下の4つの内容を複合してプログラムが組まれる予定〜

 「隣人プログラム」。分かち合いの家などに協力を得て、貧困層と中産層との関係の現状と韓国聖公会の取り組みを学び、これからお互いに何ができるか、何をすべきかを考える。「霊性プログラム」。韓国フランシスコ修道会などに協力を得て、沈黙を通して、参加者が自分自身と出会い、今世界の中で生きていることを省みる。「滞在プログラム」。韓国の光と影の両面を見る。快適に楽しく生活している人たちがいる一方で、野宿生活者や移住労働者の現状を知る。「宣言文作り」。交換プログラムの経験を通して、両国青年が宣言文を作成する。両国のヴィジョン、今後の活動に関する青年への呼びかけ、両聖公会への提言などが盛り込まれる予定。      (管区日韓協働委員会・宮嶋眞司祭から)


東北教区で、恒例の冬の集い開催

 12月29〜30日、東北教区青年有志の主催による青年の集いがジレットハウスにて開催された。約10名が参加。東北教区全体の中で、今後の青年の活動をどのように位置付けていくかなど様々な思いを出し合った。

 この集いは「青年活動の今後の進め方」などについての話し合いを中心に実施するため、これまでの参加者に強く参加を呼びかけたもの。


SCM現場研修、聖公会から2名が参加!

エキュメニカルな青年たちのトレーニングの場であるSCM(Student Chirstian Movement)現場研修が、3月11〜19日、大阪の生野と釜ヶ崎をフィールドに行われた。この現場研修は、聖公会や日本基督教団教育委員会、在日大韓教会、YMCA学生部などが加盟しているSCM協力委員会の主催で、毎年行われており、今回で22回目。最近は聖公会からの参加者がいなかったが、今年は、神戸教区青年交流会会長でもある中村香さん(神戸・神戸聖ミカエル)、ウィリアムズ神学館神学生の木村夕子さん(北海道・聖マーガレット)の2名が参加。二人とも研修先に釜ヶ崎を選択し、私たちの「豊かな」日本社会の構造を最底辺で支え、なおかつ社会から差別扱いを受けている日雇い労働者たちの生活状況を学んだ。         (北海道・聖マーガレット/木村夕子さんから)


大阪では定期的に開催

 大阪教区では、昨年9月より、毎月第1土曜日、大阪の聖パウロ教会で青年有志による青年の集いが行われている。11月には卓球大会、12月には任大彬執事のイスラエル研修の報告会を行った。1月9日は礼拝について話し合った。青年たちで礼拝を作ることができないか、たとえば青年たちが中心になって大斎節の礼拝を準備できたら、など、様々なアイデアが出された。2月5日には、河崎愛さん(芦屋聖マルコ)から全国青年大会への期待についての話しがあり、大会プログラムについて議論した。4月3日にも行い、5月6日にはたこ焼き・チジミを食べながら、青年大会の分科会をめぐって様々な話し合いがなされた。毎回10名前後の参加者で交流を続けている。次回は6月3日(土)午後4時より「サンバとアミーゴと聖書の分かち合い」が行われる予定。

 (大阪・聖パウロ/任大彬執事から)


京都教区で企画が次々と実行

 2月11〜12日、教区青年活動窓口が主催し、奈良基督教会にて、「よせあつめの会」が開催された。約30名が参加。これは、青年たちがやっていること、やってみたいことを寄せ集めることを目的としたもの。アイデアを出し合った結果、下のようなプロジェクトを立ち上げ、動き出すことになった。この他にもスポーツ大会などの計画も出されている。

(京都・橋本基督/藤原健久司祭から)

音楽会            

 2月に参加したメンバー6名がミーティングを開き、京都教区の青年たちが主催し、各教会の幅広い層の人たちを巻き込んだジャンルを問わない音楽会を企画しようと、京都教区の各教会にスタッフ募集のチラシを配布した。今後スタッフを集めつつ、具体的な計画を考えていく予定。

(京都・京都聖マリア/浦地愛さんから)

青年交流キャンプ           

 早速5月3〜5日、京都教区青年有志が主催し、サン大淀キャンプ場で行われた。プログラムは、グループアワー、親睦会、フリー、スタンツを盛り込んだキャンプファイヤーなど。

(京都・聖アグネス教会/西井智子さんから)

「まったり元気」計画推進プロジェクト    

 5月から出来る限り隔月で、最低1年間、京都教区の青年ネットワークニュースを発行する。このニュースで各プロジェクトの動きを中心にした情報を発信し、青年活動の窓口的な役割を担う。      (京都・橋本基督/藤原健久司祭から)

壁画作成チーム            

 京都聖ステパノ教会では、教会のブロック塀に昨年クリスマスに壁画を描いたが、今年もイースターに向けて壁画を描くことになっていた。今回は、京都教区の青年たちにも呼びかけてイースターの聖画を書くことになった。完成した壁画は、HP(http://members.aol.com/Stephen8309265/)で見ることができる。 (京都・聖ステパノ/小林聡執事から)

ゲームのよせあつめ           

 教会等のキャンプのレクリエーションなどで使えるようなゲームを寄せ集め、冊子にできたらと考え、構想を練っている。

(京都・聖アグネス教会/西井智子さんから)


中部教区の小さな冬の集い

 2月5〜6日にかけて、中部教区青少年プログラム委員会主催による「小さな冬の集い」と題した交流会が、小布施の新生礼拝堂を会場として開催された。

 25名の参加者があり「小さな」というより「にぎやかな」集いとなった。フリーチョイス(スキー・スノーボード、温泉など)、礼拝堂での黙想等など、ともに楽しみ、ともに食べ、ともに祈る事が出来たニ日間であった。

(中部教区ユースコーディネーター/宮島義人さんから)


CCA-YOUTHの出版物、聖公会の青年が翻訳・発行

 CCA(アジアキリスト教協議会)-YOUTHでは、「アジアの視点で聖書を読む」というセミナーを行っている。98年に台湾で行われたセミナーの報告書が青年ネットワーク事務局に送られ、現在事務局で翻訳・出版作業を進めている。村瀬義史さん(日本基督教団)、藤本実千代さん(京都・京都復活)、赤堀牧さん(横浜・山手)、川村直子さん(中部・名古屋聖ステパノ)、蛭子慶太さん(東京・聖バルナバ)、神崎直子さん(東京・立教学院諸聖徒)、市原信太郎さん(中部・聖公会神学院)らが翻訳作業を行っている。夏ごろに発行予定。               (ネットワーク事務局から)


NCC総会で青年たちが活躍

 日本キリスト教協議会(NCC)は3月13〜14日に第34回総会を行った。2日目の朝の礼拝がNCC青年委員会に委託され、同委員会は、13日夜から、NCCユースフォーラムを牛込聖バルナバ教会で行った。聖公会の青年たちも含め約30名の青年が集まり、数ヶ月かけて練られてきた礼拝のためのスタンツ・音楽・歌を練習。14日朝、NCC総会のプログラムとして「青年たちによる礼拝」が行われ、総会の礼拝の場をコーディネートした。このような試みはNCCでは初めて。

 なお、本総会では、今回より総会代議員における青年の比率をできるかぎり4分の1にすることとなった。また議長には鈴木伶子さん(YWCA)が選出され、NCC史上初の女性議長が誕生した。

(中部・岡谷聖バルナバ/西原廉太司祭から)


神戸教区の恒例ワークキャンプ

 5月4〜6日、鳥取聖ルカ教会において、神戸教区青年交流会のワークキャンプが行われ、約20名が参加した。内容は、会場となった聖ルカ教会のペンキ塗りや老朽化した小屋の解体などを行い、あわせて交流の機会をもった。

(神戸・神戸聖ミカエル/中村香さんから)


横浜教区でも恒例の冬の集い

 2月11〜13日、清里のブロークン・エッグ・インにおいて、「教区ゆーすみーてぃんぐin清里」が行われ約10名が参加した。プログラムは、全国青年大会についての懇談をはじめ、温泉やスキーや歓談など、自由なプログラムを通じて交流の機会を持つことができた。

(横浜・川崎聖パウロ/小林祐二執事から)


世界宗教者平和会議

 2月9〜14日、WCRP(世界宗教者平和会議)第6回日韓青年交流会が韓国で開かれ、日本聖公会から河崎真理が参加した。日本からは天台宗、真生会、立正佼成会、妙智会教壇、孝道教壇、弓矢八幡、松緑神道大和山、椿大神社、そして聖公会の13名、韓国から天道教、儒教、円仏教、仏教、韓国立正佼成会、プロテスタント、カトリックの26名の青年が参加した。プログラムは、様々な宗教団体本部の表敬訪問、ホームステイ、独立記念館見学、ボランティア活動への参加、料理大会、交流会など。異なる信仰を持ちつつも、信仰が平和を作り出す気持ちを強めることを、分かち合うことができた。また、独立記念館を見学する中で、平和を生み出すためには、抑圧された国の歴史に学ぶ必要があることをあらためて感じた。

(東京・池袋/河崎真理さんから)


三光教会ひつじクラブの企画いろいろ

 三光教会の青年グループ「ひつじクラブ」では、昨年12月4日、教会対抗ボーリング大会を高田馬場で行い、東京周辺の青年が25名ほど参加。夜はバルナバ教会で鍋パーティーをし、にぎやかな交流の時を持った。

 3月18日〜20日、伊豆黙想の家で交流会を開催。参加者は東京・横浜・中部・京都の青年、カトリックの青年も含め15名ほど。周辺を観光し、温泉に行き、バーベキューをした。主日は伊豆聖マリヤ教会に参加させていただき、教会の方と交流することができた。(東京・三光/松本誠さんから)


アジアエキュメニカル学生青年大会

 1月21日から28日まで、タイのチェンマイで、7年ぶりにアジア学生青年エキュメニカル大会が行われた。この大会は、アジアキリスト教協議会青年セクション(CCA-Youth)、YMCAアジア同盟、世界学生キリスト教連盟アジア太平洋部やカトリックの学生組織・青年組織など、アジア 地域の5団体が主催したもので、約100名が参加。

 テーマは「見直そう、考えよう、新しくしよう:持続可能な共同体の構築」というもので、そのなかでのキーワードは「グローバリゼーション」。アジアのキリスト者の青年たちは、今回のテーマである「グローバリゼーション」(自由経済の世界化)を、富んでいる国や企業が自由競争によって貧しい人々を経済的に支配していく過程で、新しい形態による植民地支配として認識しており、各国の労働運動などとも連携しながら、批判を強めている。大会においても「グローバリゼーション」は非常に否定的な意味合いが強く、アジアの青年たちは全体的に、アメリカや日本による経済的文化的支配に危機感を抱いていた。

 上記に関する協議の他、多様なスタイルを用いた礼拝、文化交流など様々なプログラムが組まれ、交わりのときを持ち、このような協議や交流が、今後、アジアレベルにおいてますます重要であることを分かち合った。

(東京・三光/横山美樹さんから)


沖縄サミットへの日本の対応について

WCC青年担当者から全世界の青年たちに要請

 3月24日、WCC(世界教会協議会)の青年担当主事から全世界の青年関係者に向け、メッセージが配布された。これは、ジュビリー2000債務帳消しキャンペーンに関するもので、今年7月に行われる沖縄サミットの中心議題の中に国際債務問題を取り上げない方針を日本政府が明らかにしたことについて、G8各国政府から日本政府に国際債務問題を取り上げるよう、働きかけてほしいと世界中の青年たちに要請するものであった。

 国際債務によって、貧しい債務国が国家予算の大部分を債務返済につぎ込まなければならないため、国家財政を圧迫し、教育や医療の予算が削られて大きな問題になっている。国際債務の帳消しは、借金が返せなくなった貧しい国を救ってあげるという慈善の印象があるが、そういうことではない。債務は、貧しい者をさらに貧しくし、富める者をさらに富ます、金持ちに有利な自由経済体制における、搾取と支配の道具である。北が南を支配するために半ば意図的に借金をさせ、返せなくなるとIMF(国際通貨基金)が債務国のSAP(構造調整策)を行って、その支配を強固なものにしている。ジュビリーサウス(ジュビリー2000に参加している中の「南」の組織のネットワーク)では「誰が誰に借りがあるのか」(Who owes whom ?)をスローガンにしており、債権国側に搾取に対する損害賠償を迫っているほどである。

 さて、ジュビリー2000の運動は、昨年のケルンサミットに大きな影響を与え、その後各国が次々と債務帳消しを決めている。しかし、ジュビリーの目標には遠く及んでおらず、沖縄サミットへの期待がかかっている。サミットのホスト国として重大な責任を持つ日本(残念ながら今のところ非常に消極的)の態度が、今世紀が生み出した貧困という不正義を21世紀に残すか残さないかを大きく左右する。  (青年ネットワーク事務局・相原太郎)


沖縄教区で青年向けの企画

 5月7日、三原聖ペテロ聖パウロ教会において、谷主教を囲む青年のための集まりが開かれた。これは、谷主教自身の発案によるもので、当日は子どもたちなども含めて約10名が参加した。

 当日は、「過越しの祭」をテーマに、聖書を読み、出エジプトの状況をイメージし、実際にパンやぶどう酒、ぶどうジュースを用意し、それをみんなで分かち合った。

(沖縄・小禄聖マタイ/高良孝太郎執事から)


中部のこれから

 中部教区では青少年プログラム委員会を中心に教区をあげて、様々な角度から青年活動へのサポートが行われている。2000年は「教区青年交流会」開催、全国青年大会へのコミット、各伝道区日曜学校活動への協力等が計画。また2001年には「中部教区サテライト青年会(中部教区を離れて生活されている中部教区出身の青年のグループ)」、教区大礼拝とリンクした教区青年大会等が検討されている。様々なアクションが青年の、ひいては教区内の教会の活性化につながっていく事が期待されている。(中部教区ユースコーディネーター/宮島義人さんから)


藤沢から再度沖縄へ

 藤沢聖マルコ教会青年会では、横浜教区の青年たちによびかえて、昨年沖縄巡りを行ったが、今年も再度沖縄巡りを行うことになった。

 日程は8月下旬でエイサー祭りをはさんで3泊から4泊の予定。今年のメインプログラムは沖縄本島全体を上げて行われるエイサーを軸に、沖縄の文化に触れることを目標にしている。内容は、エイサー祭り見学、琉球ガラス村見学、愛楽園訪問、小禄の教会の方と交流、首里城見学、海水浴など。

(横浜・藤沢聖マルコ/渡部明央さんから)


神戸へのボランティア続く

 3月12〜17日、九州教区の柴本孝夫司祭の呼びかけで、本町公園(神戸市兵庫区)への震災被災地ボランティアが行われ、約10名が参加した。内容は、避難所として使用してきた公園内整備、プレハブ小屋の撤去、被災者訪問(仮設住宅、復興住宅状況見学)など。震災から5年が経ち、この本町公園が最後の避難所となっていたが、九州教区の青年たちによる撤去作業などを終え、4月22日、ついに最後の避難所が消えることになった。住民の一人で兵庫県被災者連絡会会長の河村宗次郎さんらは、兵庫県や神戸市に被災者救援対策を求めていたが、一定の成果が出たため、ついに公園を立ち退くことになった。避難所は、市内に約600箇所設けられ、ピーク時には、約23万7千人が生活していた。

 柴本司祭たちは、今後、居宅訪問や生活再建など訴えを応援していくなどのボランティアを継続させていく予定。

 (九州・宗像/柴本孝夫司祭から)


テゼのスタイルで

 4月15日神戸聖ヨハネ教会にて、神戸伝道区青年会大斎節集会が開かれ、約20名が参加した。今回は、テゼ共同体のスタイルを用いた黙想と祈りの集いを行った。その後交流会を開催。

(神戸・神戸聖ミカエル/中村香さんから)


沖縄へ、フィリピンへ

○○フィリピンスタディツアー○○

8月18日(金)〜29日(火)、19万5千円

内容:メトロマニラ(フィリピンの歴史・文化、都市スラム、観光)、パンパンガ(日本の開発援助の影響を受ける住民との交流)、ミンダナオ島(多国籍企業に支配されたバナナ農園、有機農業の村を見学、交流)、セブ島(開発援助による環境破壊・住民の立ち退きの状況を見学)。

○○沖縄スタディツアー○○

8月4日(金)〜8日(火)、12万円

内容:専門ガイドによる南部戦跡・中北部基地めぐり、沖縄の歴史・文化の学び、ヤンバル・エコツアー(さんごの海で海水浴、かまど火おこし、とうふ作り…)など。

問 名古屋学生青年センター(052-781-0165)


竹田主教招き

 7月1日(土)午後3時から、牛込聖公会聖バルナバ教会において、東京教区の青年有志主催で、竹田東京教区主教を招く青年の集いが行われる。主教から青年たちへの期待を聞き、分かち合いの時をもつ。これは、青年大会に向け、大会前に一度東京教区の青年たちで集まりを、と大会実行委員会に参加している教区内のメンバーが中心に呼びかけたもの。(東京・三光/橋本周二郎さんから)