日々の礼拝
夕の礼拝
2011  わが魂の光
Sun of my soul, Thou saviour dear
John Keble (1792-1866)
HURSELEY (GROSSER GOTT)
Katholisches Gesangbuch, 1774
 『古今』187番の改訂訳です。
 神の守り導きを頼り、祈りながらも、闇路にさまよう人が、朝の目覚めに神の愛をより深く感じる心を歌っています。19世紀の英国の聖歌作家ジョン・キーブルによって書かれた詩です(作者については、2006を参照)。
 キ−ブルの深い信仰と気品を感じさせるこの聖歌は、彼の宗教詩集“Christian Year ”の中の一編であり、当初は聖歌として作られたものではないのですが、その典雅さから広く愛唱されてきました。
 1、3、4節は『古今』のままです。2節では原詩の中にある単語 “dew” を生かして、「眠りの露」としました。また6節では、“the ocean of thy love(汝の愛の大洋)”に着目して、「あふるる愛もて」という言葉に変えています。
 この旋律の原形は1774〜80年の間にオーストリアのウイーンで出版された、“Allgemeines Katholisches Gesangbuch ”に収められていますが、後に英国にも伝えられ、1855年にH・S・アイアンズとH・ラヒーが共同編集した聖歌集において、この秀歌が美しいイーブンソング(夕の礼拝)用の聖歌として用いられて以来、現在まで長く愛唱されています。  特定20(A年)の使徒書に呼応した内容の歌でもあります。
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