教会暦
顕現節
2031  昼よりさやかに
Quae stella sole pulchrior
Charle Coffin (1676-1749)
PUER NOBIS
Trier MS., 15c
adapt. Michael Praetorius (1571-1621)
(訳詩 関 澄子、訳詩協力 関 正勝)
 東方の博士(新共同訳聖書では「占星術の学者」)たちを、救い主のもとに導いた星の輝きを歌った、顕現日の聖歌です。その星の輝きは、今のわたしたちにも照り渡り、救い主との出会いへといざなうものです。最終節では、三位一体の神こそが、天地をあまねく照らす方であることを賛美しています。
 作詩は、17世紀フランスのラテン学者にしてパリ大学総長も務めたシャルル・コファンです。多くの聖歌を書いた彼の作品のいくつかは、『古今』にも収められています(1、53番)。これは顕現日の夕の礼拝のために書かれた、6節からなる詩でしたが、ここでは『H82』に倣って4節が省かれています。また、最終節を受けて「アーメン」で閉じています。
 曲は15世紀の写本にまでたどれる歴史的なもので、元来は Puer nobis nascitur というクリスマスのラテン語聖歌に付されていました。実に様々な形式で歌い継がれてきた旋律で、『古今』では32、171番に、それぞれ異なった形で収められています。ここでの旋律は『古今』171番と同じですが、ハーモニーは“Cowley Carol Book, 1902 ”から採りました。
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