祝日
被献日
2055  とびらを開けよシオンの民
Templi sacratas pande, Sion, fores
Jean Baptiste de Santeuil (1630-1697)
EDMONTON (BEDFORD)
Harmonia Sacra, ca. 1760
(訳詩 今井烝治)
 2月2日「被献日」は、ルカによる福音書2章22-39節に記された、降誕から40日目の幼子イエスの「宮詣で」を祝う日です。
 み子に「主の救いを見た」老シメオンは、これこそ「すべての人を照らす光」だと賛美しました。
 この言及から7世紀頃より、光の象徴であるキャンドルを携えて行進する礼拝を献げて、その日を「キャンドルマス」と呼ぶようになりました。近年この伝統が回復され、この日をもって「光であるキリスト」の祝祭の期節は閉じ、受難・復活へ向かう期節の幕開けとなります。
 シメオンと女預言者アンナは、み子によって救いの門が開かれたことを知り、心躍らせます。母マリアは、この幼子にまつわるすべての出来事を思いめぐらしつつ祈ります。これらの人々の希望に、わたしたちの希望を重ね合わせ、高らかに神への賛美を歌いましょう。神に献げられたキリストの生涯は、人々に献げられた生涯でもあり、わたしたちも他者のために献げられているのです。
 作詩のバプティストゥ・ドゥ・サントゥイユは、パリ・聖ヴィクトール大聖堂のキャノンで、聖歌作家サントリウス・ヴィクトリヌスの名でも知られています。
 作曲者は、『古今』の同曲(315番)には、英国のオーガニスト、ウイリアム・ウィールの名が記載されています。『古今』では4分の4拍子によって収められていましたが、原曲はここに収められている通り、4分の3拍子でした。
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