礼拝諸式
入信の式
2068  今主の家に招かれ
Lord, we have come at your own invitation
Fred Pratt Green (1903-2000)
O QUANTA QUALIA
(REGNATOR ORBIS)
Antiphoner, 1681
(訳詩 加藤 望 、訳詩協力 仲渡道夫)
 主に招かれ、主の群れに連なり、主を堅く信じて仕え、多くの恵みの賜物に応答し、主の助けを得て、主に導かれて歩む、という信仰生活・教会生活の基本を力強く歌っています。それは何より、まず神がわたしたちに先立って招き、恵みを与えておられるという信仰告白に支えられているのです。
 それゆえ、これは特に、堅信式にふさわしいものとして書かれた聖歌です。けれども、聖餐式の参入聖歌としても、また、受けた恵みに応えていくという視点から、派遣の聖歌としてもふさわしいでしょう。堂々とした曲調のこの聖歌を、朗々と歌い上げましょう。
 この曲は、教会旋法第6旋法で、1681年にパリで出版された“Antiphoner”という歌集に初めて現れました。『古今』442番「新しきサレムには」で、すでに知られている曲です。17世紀フランスの単旋律聖歌であったものを、19世紀半ば、英国の聖職者で音楽家のトマス・ヘルモア( Thomas Helmore,1811-90) が現在のようなリズム・和声に直し、ピエール・アベラール( Peter Aberard ,1079-1142) の詩との組み合わせ(『古今』442番)によって、広く流布してきました。
 これに、20世紀の賛美歌作家フレッド・P・グリーン(2057参照)が、救いの確信を歌う、新たな詩をつけました。
 なお、礼拝の高揚感を引き上げたいときには、ト長調の『古今』442番の譜を用いるとよいでしょう。
▲聖歌の解説【索引】へ