一般
宣教
2086  神の民よ聞けよ
Open your ears, O faithful people
Willard F. Jabusch (1930-)
TORAH SONG
Hasidic melody
arr. Richard Proulx (1937-)
(訳詩 澤 邦介)
 『H82』に収められていたヘブライ調の独特な節回しによるこの歌は、1990年頃、聖公会神学院の教会音楽講師を務めていた澤邦介(東京教区司祭)が試訳して紹介して以来、同神学院の礼拝などで盛んに歌われていました。民族音楽的でありながらも、馴染みやすいリズムと現代的な感覚によって編曲された伴奏譜が、新鮮な興奮を呼び起こしたものです。
 作詩のウィラード・ヤビシュは、カトリックのシカゴ大司教区の司祭で、神学校や大学で説教学を教え、著書もいくつか出版しており、また彼は聖フランシスのミュージカルのための原作・作詩をしています。
 またこの聖歌を編曲したリチャード・プルーは、現代米国の代表的な教会音楽家の一人で、カトリック・シカゴ大聖堂の音楽監督を長年務め、『H82』の音楽部門コンサルタントでもありました。
 おりかえしの旋律は、途中から二声部で歌うことで、歌う楽しみも盛り上がります。リズム楽器を伴って賛美してもいいものです。
 この聖歌を福音書朗読の前(昇階聖歌)として用いるのも、「神の民よ聞けよ 心、耳を開け」という詩の内容からすれば、たいへんふさわしいものです。
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