聖餐式聖書日課関係
旧約聖書
アブラハムとモーセの召命
2101  アブラハムを召された神
The God of Abraham Praise
Jewish liturgy, Medieval
/ Thomas Olivers (1725-1799)
LEONI
Heblew melody
(訳詩 高木真佐子)
 旧約聖書が描く「神の救いのみわざ」をダイレクトに取り上げた聖歌です。創世記15章に示された「神の約束」とも関連して、全体が「アブラハムの信仰」から受け継がれるわたしたちの信仰の在りかたを、豊かな聖書的イメージを伴って表現しています。
 詩は、トマス・オリヴァースが、ユダヤ教礼拝式文の中から、キリスト教との繋がりをモチーフにまとめたものです。彼は、メソジスト教会の創始者の一人、ジョージ・ホウィットフィールド (George Whitefield, 1714-1770 )の感化を受けてメソジスト運動に加わり、巡回説教者となった人物です(曲については、2081「ほめたたえよ生ける神を」を参照)。
 「日の老いたる者」[ダニエル7:9] や、「わたしはある」[出エジプト3:13] といった神を示す言葉、また「鷲の翼に載せてわたしのもとに連れて来た」[出エジプト19:4]、「乳と蜜の流れる土地」[出エジプト3:8] といった、旧約聖書の象徴的な言葉が、この歌にちりばめられています。
 C年の大斎節第2主日、大斎節第3主日、特定14のそれぞれの旧約聖書に対応して、「ともに在り続ける神」「新しい契約」を指し示します。
 各節の言葉に気をつけ、息継ぎを工夫してください。また、伴奏の際には、曲の出だしと終止部に示されているようにオクターブ下の音を加えることにより、一層の力強さを表したいものです。
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