聖路加国際大学 聖ルカ礼拝堂

今週のメッセージ詳細

今週のメッセージ

TOP > 今週のメッセージ詳細

2020年7月12日(2020/07/10)

「あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、神の子とする霊を受けたのです。この霊によってわたしたちは、『アッバ、父よ』と呼ぶのです。」(ローマ8:15)
イエス・キリストの福音は、ある意味で養子縁組の物語である。人間は堕落したこの世の罪深さと不従順と密接に絡み付いているため、霊的に主なる神から遠く離れている。神の家から見れば無関係者となっている。神の恵みに殆ど気づかず、み心に無関心である。それにも拘わらず、神は慈愛のお方だから、ご自分の豊かな命をわたしたちと分かち合い、ご自分の家に迎え入れたかった。無関係者を家に属させるには、養子にするしかない。まさにこれは神のご計画だった。神は独りのみ子に2つのミッションを持たせてこの世に派遣なさった。まず、神から人間を遮断する罪の横暴な力を打ち砕くこと。キリストはその従順な生涯と十字架上の愛の犠牲によってこれを成し遂げられた。2つ目のミッションは、ご自分を中心に新しい家族を整えること。復活したキリストは、ご自分に信頼を掛けるすべての人に聖霊を送り宿らせることによってこれを成し遂げられた。聖霊降臨の日からはじまり2千年にわたって「あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中」(黙示録7:9)から老若男女の養子を神は迎え入れて来られた。信仰によってキリストと結ばれている人はだれでも、キリストと共に、天の父の息子や娘になっている。神の家族の一員である。今は、地上でも天上でもキリストとその家族との交わりを楽しめる。また、来たるべき栄光にあずかるという約束も与えられている。そこで、キリストがわたしたちを身内に、そして共同の相続人にしてくださった喜びにいつまでも感謝したくなるであろう。(司祭 ケビン・シーバー)

今週のメッセージ一覧へ