月報「コイノニア」
2000年9月号 No.205


聖ミカエルと諸天使

司祭ヨハネ

信心の秘められた真理は確かに偉大です。すなわち、
 キリストは肉において現れ、
 “霊”において義とされ、
 天使たちに見られ、
 異邦人の間で宣べ伝えられ、
 世界中で信じられ、
 栄光のうちに上げられた。
  (テモテへの手紙一 第三章一六節)

(図の左側は大天使聖ミカエル、右側は大天使聖ガブリエル。共に中央のキリストに向かい、わたしたちのためにとりなしの祈りをしている姿。16世紀末ロシアイコン)

9月29日は「聖ミカエルおよび諸天使の日」です。
この日の特祷では次のように祈ります。(祈祷書252頁)
永遠にいます神よ、あなたはみ摂理によって、天使の務めと人の務めとを定められました。どうか天において常に主に仕える天使たちに命じて、地にあるわたしたちを守らせてください。主イエスキリストによってお願いいたします。アーメン
 「就寝前の祈り」にも天使が登場します(祈祷書96頁)。主よ、この所に臨み、敵の誘惑を退けてください。どうか天使を住まわせて、わたしたちを安らかにお守りくださいますように。・・・
 聖書はいろいろなしかたで天使について記しています。主イエスご自身も天使を現実に存在し働くものとして表現され、たとえば「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである。」(マタイ18・10)、「一人の罪人が悔い改めれば、神の天使たちの間に喜びがある」(ルカ15・10)と言われました。このように、天使たちは、いつも神の顔を仰ぎながら、地上の人間を守り助ける霊的存在です。
天使は、荒野で誘惑にあわれた主に仕え(マタイ4・11)、ゲツセマネで血の滴るような祈りをなさったときには天から現れてイエスを力づけました(ルカ22・43)。また、「人の子は、栄光に輝いて天使たちを皆従えて来るとき、その栄光の座につく」(マタイ25・31)、「人の子は天使たちを遣わし、つまずきとなるものすべてと不法を行う者どもを自分の国から集めさせ、燃え盛る炉の中に投げ込ませるのである」(同13・41)と主が言われたように、天使は終わりの日の裁きに至るまで御子イエスに従い、その救いの御業の遂行を助けます。
天使はわたしたちの礼拝においても重要な存在です。朝の礼拝では「賛美の歌」の中で次のように歌います。(祈祷書27頁)「永遠の父よ、造られたものは皆あなたをたたえる。み使いと天の力あるもの皆主に向かい、ケルビムとセラピムも絶え間なく賛美を歌う。聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の神なる主、主の栄光は天地に満つと」。聖餐式の中でも歌います。「ゆえにわたしたちは、み使いとみ使いの頭および天の全会衆とともに、主の尊いみ名をあがめ、常に主をたたえて歌います。聖なるかな、聖なるかな、・・・」。
 天使の原語アンゲロス(ギリシア語)は「使者」を意味し、ヘブル書はこれを、救いを受け継ぐべき人々に奉仕するために遣わされた「仕える霊」であるとします(1・14)。人間には普通知覚されない神秘的存在であるがゆえに、現代人はそれをおとぎ話の世界に封じ込めてしまいがちです。しかし、教会の信仰は天使がわたしたちの霊的生活に深く関わっていると教えます。冒頭の聖句にあるように、それは「信心の秘められた真理」の一つなのです。


マリアの夏〜キャンプ・行事報告特集

日曜学校キャンプ

○7月22日(土)23日(日)、復活学園北小松キャンプ場にて。
 参加者八十数名と例年に比べると少し少なめですが、でも元気一杯の楽しいキャンプをすることができました。一日目・・・。キャンプ場で開会礼拝で始まりました。お昼からは琵琶湖で思いっきり泳ぎました。水泳の時間の合間に「伝承ゲーム」なんてこともしました。子ども達の中には、お手玉・メンコ・ビー玉遊びなど初めての子どもがたくさんいます。初めて遊ぶ子どもも、やったことのある子どもも、幼稚園児のお母さんグループもみんな必死になった時間でした。楽しいキャンプファイヤー・花火の後、子ども達は興奮状態の中眠りについたようです。二日目・・・。朝から琵琶湖で泳ぎました。そして、キャンプ場の大掃除。昼食、閉会礼拝が終わるとバスはマリア教会を目指して走ります。短い一泊二日の間に、たくさんの出会いがあり、思いっきり遊びました。そんな出会いや遊んだことを通して今回のキャンプのテーマ『神さまがわかるでしょ・2000年』を少しでも感じてくれたらなぁと思います。たくさんのお手伝い・ご協力ありがとうございました。そして大きなケガや病気もなく無事に終わりましたことを感謝します。       (キャンプ長・浦地愛)

聖マリア幼稚園夏期保育・お泊まり保育

○8月17日(木)18日(金)夏期保育、18日(金)19日(土)お泊まり保育、マリア幼稚園にて。
 久々の幼稚園になんだか子供たちもドキドキ…。そして、なにより年長児にとっては夏休み前から待ちに待っていた、「お泊り保育」!!小さな背中に大きな荷物を背負って「いってきま〜す!」と手を振りながら、心は複雑。一方で、プログラムにあるプールや思い出の作品作り。更に夜には、キャンプファイヤー・肝だめしと、盛沢山の内容に子供たちの胸は弾みます。子供たちにすれば「夜の幼稚園」は初めてです。日が暮れるにしたがってお家が恋しくなってきます。でも「だいじょうぶやで、みんないっしょに寝るんやから。なかんでもいいで。」とお友達がそっと声を掛けてくれます。「友達」との心の繋がりは本人同士響き合うものがあるのです。キャンプファイヤーでは、園庭に木をくべて火を囲みました。次々に飛び出す、楽しいダンスや歌etc。さっき流れた涙もあ〜ら不思議!?ぴたりと止まりました。でも、そんな楽しい最中に2階の保育室の電気が消えました!!肝試しのファンファーレです。携帯電話で「お化けの国」に連絡を取り、順路を決めて、さぁスタート!4〜5人のグループに分かれて出発した子供たちは、泣きながら(中にはおんぶしてもらいながら)無事お化けにさらわれる事もなく、電気の消えた幼稚園の2階から真っ暗の礼拝堂を通り抜けて、会館まで辿り着きました。毎年、子供たちの泣き顔を思い浮かべながら「お化けカード」を置きに行く私、「どうしたら怖がるかなぁ」なんて考えながら…。その晩、一日の疲れと緊張とで、コテッと寝てしまった子供たち。その寝顔のなんと愛しい事。翌日も朝から元気にプールに入り、大きな怪我もなく無事一泊二日の保育を終える事が出来ました。子供たちの小さな背中に大きな荷物と一緒に、いっぱいの思い出が詰まっていてくれますように…。長い夏休みの間に、沢山の「初めて」を経験し、成長してくる子供たち。そんな子供たちを二学期もしっかり受け止めていきたいと思います。
              (教諭・生谷朋子)

ジュニアチャーチキャンプ

マタイによる福音書第1章1節から・・・アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリストの系図。アブラハムはイサクをもうけ、イサクはヤコブを、ヤコブはユダとその兄弟たちを、・・・(中略)・・・ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアからメシアと呼ばれるイエスがお生まれになった。・・・・この系図をハート形に並べてモニュメントを作りました。来年はこれに色を塗って完成する予定。

○7月22日(土)〜23日(日)、当教会芦生キャンプサイトにて。
 今年のジュニアのキャンプは何とキャンパー2名。ちょうどメンバーに中三、高三が多く、いわゆる「受験生」ということもありこのような状態になりました。でもキャンパーの二人は、中一の初参加にかかわらず、何でも積極的に取り組み、アットホームでいいキャンプができました。
 製作ではマタイによる福音書第一章の例の系図を河原の石を使ってモニュメントに仕上げ、キャンプ場に掲げました。聖書研究も例年に増して白熱したものになり、時間ぎりぎりまで討論しました。
 「来年こそ二泊して、もっとプログラムを充実させるぞ!」という新米キャンパーに引きずられっぱなしのスタッフたちでした。(リーダー・吉村伸)

24団ビーバー隊キャンプ

○7月22日(土)〜23日(日)、和知青少年の家にて。
 スカウトたちは初日の川遊びと夏祭り(屋台と盆踊り)、2日めの自然観察などさまざまなプログラムに挑戦しました。キャンプのたびに感じることですが、スカウト達の表情やしぐさを見ていると、出発前と帰ってきたときとでは成長のあとを感じます。キャンプ前はあどけなさが目立っていたのに、キャンプを終えた時には、あどけなさの中にも一つ上のお兄ちゃん、お姉ちゃんになったように見えます。そんなスカウトの姿を見ていると、私も勉強させてもらったような、また「隊長も頑張れ」と言ってくれているような気持ちになりました。          (隊長・長谷川和彦)

24団カブ隊キャンプ

○7月28日(月)〜30日(水)、グリーンパルるり渓にて。
 今年の夏は、好天のるり渓でカブ隊のキャンプを行うことができました。キャンプでは、二ヶ月前から取り組んだ野外料理の練習、デン(子供たちの組ごとの部屋)をいかに機能よく快適に過ごせるように工夫できるか、そして自らの力でキャンプをどれだけ楽しめるか、こんなことに挑戦しました。メインプログラムの料理コンテストでは、普段食べたことの無い料理を、工夫いっぱいにチームワーク良く作ることができ、隊長は涙ながらに鶏料理を食べさせてもらいました。
 それぞれのスカウトが自分の力で大いに楽しめたキャンプでした。         (隊長・寺島俊昭)


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