月報「コイノニア」
1999年2月号 No.186


「わたしについて来なさい」

牧師 司祭 イザヤ 浦 地 洪 一

 イエスは、ガリラヤ湖のほとりを歩いておられたとき、二人の兄弟、ペトロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレが、湖で網を打っているのを御覧になった。彼らは漁師だった。イエスは、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われた。二人はすぐに網を捨てて従った。そこから進んで、別の二人の兄弟、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネが、父親のゼベダイと一緒に、舟の中で網の手入れをしているのを御覧になると、彼らをお呼びになった。この二人もすぐに、舟と父親とを残してイエスに従った。              (マタイ福音書4章18節―22節)

 わたしたちの周りに起こる人間関係について考えるとき、わたしたちは、相手のことをよく知っているから、その人を信じることができる。その人を信じるから、その人の言葉を聴き、その人のいうことに従うことができると思っています。初対面のとき、互いに名刺を交換し合い、名前や会社を紹介され、その人の背景や職業や地位を知って、相手が信用できる人かどうかをよく知って、信じられるかどうか自分自身の対応を判断します。
 しかし、他方では、わたしたちの人間関係はすべてそうではなく、人を愛したり、人と意気投合したりするのは、必ずしもその人の経歴や肩書を知らなくても、名前さえ知らなくても、そのような関係になることもあります。相手のことを知って、信じ、そして従うのか、まず聴いて従えば信じられるのか、どちらが先なのでしょうか。
 イエスと弟子たちの関係を見ると、ペトロやアンデレやヤコブやヨハネのイエスとの最初の出会いは、名刺を交換して、イエスの業績や肩書きを知って、イエスという人が信じるに値するかどうかよく調べて、そして従ったというものではなかったと聖書は伝えています。
 ペトロと兄弟アンデレ、ヤコブと兄弟ヨハネは、それぞれガリラヤ湖で魚をとっている漁師でした。そこを通りかかったイエスは、彼らが湖で網を打っているのをごらんになって、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われました。すると、まず、ペトロとアンデレは、すぐに立ち上がって、イエスに従いました。手にしていた網も舟も全部捨ててついていきました。他の所で漁をしていたゼベダイの子でヤコブとヨハネという兄弟にも同じように呼びかけると、この二人も舟も父親さえもそこに遺して、イエスに従いました。 ペトロもヨハネもアンデレもヨハネも、イエスのことをどれだけ知っていたとか、信じていたということは、聖書には一言も書いていません。網や舟を捨て、親をそこに置いて従うということは、生計や職業や家族関係さえ、すべてを捨てるということ意味します。ついていくに値いするかどうか、信用できる人物かどうかもわからず、今後の生活の保障もないのに、彼らは、「すぐに」立ち上がってついて行ったのでした。
 「わたしはあなたを信じます」と信仰の告白をしてからついて行ったのではありませんでした。
 イエスと弟子たちの関係は、まず、イエスの「わたしに従いなさい」という呼びかけがあって、これに応えてすべてを捨て、そして、すぐに「従う」という行為がありました。 さて、わたしたちとイエスとの関係はどうでしょうか。いつもその逆を考えていないでしょうか。
 もっと神さまやイエスさまのことを勉強して、良く知って、信じられたら従いましょうと考えているのではないでしょうか。まだ、よく分かっていないからとか、信仰が薄いからとか、そのうちにと、猶予期間を自分で設けて「イエスに従う」ことを先延ばしにしている姿はないでしょうか。信じることが先か、従うことが先か。聖書が示しているイエスさまとの関係は、まず「聴いて従いなさい」そうすると、信じることができるということです。今、求められていることは、「はい!」と言って立ち上がり、一歩でも二歩でも歩き始めることです。


1999年度
京都聖マリア教会
受聖餐者総会

日時 1999年2月14日(日) 礼拝後
場所 京都聖マリア教会
議題 1.1998年度教勢の報告について
   2.1998年度諸活動報告について
   3.1998年度教会会計決算の承認について
   4.1999年度教会活動の方針と行事計画について
   5.1999年度教会会計予算案の承認について
   6.その他

 上記のように、わたしたちの教会の今年度の受聖餐者総会(信徒総会)を開催します。昨年の教会のあゆみをふりかえり、新しい年の活動について、一緒に考えましょう。万障繰り合わせてぜひご出席ください。
                      牧師 司祭 浦地洪一
*当日出席できない方は、必ず委任状を提出してください。
よろしくお願いいたします。


一月教会委員会報告

1月10日礼拝後、二階集会室において、今年度最初の教会委員会が新旧合同で開催され、次のようなことが話し合われました。
@報告事項
A1999年度教会委員等
   役割分担について
( )は、教会委員以外の方で委嘱する方。(順不同、敬称略)
▽議長・牧師
▽書記・野本武、菅原さと子
▽会計・中野豊、佐々木亨、宗像康雄
▽渉外(信伝協)・野嶋久暉、服部卓爾
▽礼拝(宣教)・新実康男、続木創、立石昭三、宗像康雄
▽営繕(納骨堂)・服部卓爾、(田中泰之)
▽広報(マリアコイノニア、信徒名簿)・吉村伸、(南寛)
▽日曜学校推進・吉村伸、菅原さと子、(斉藤仁)
▽礼拝堂建築委員・委員長=谷嘉明、副委員長=(辻法子)、佐々木亨、菅原さと子、続木創、中野豊、新実康男、野嶋久輝、野本武、服部卓爾、宗像康雄、吉村伸、(南寛)
▽芦生キャンプ場・佐々木亨
▽各グループ連絡担当・婦人会=菅原さと子、
青年会=吉村伸、ジュニアチャーチ=吉村伸、
日曜学校=菅原さと子、G・F・S=菅原さと子、
幼稚園=菅原さと子、ボーイスカウト=佐々木亨


建築委員会報告

1月22日(金)午後七時から礼拝堂建築実行委員会が開催され次のようなことが協議されました。
○1月14、15両日行われたボーリング調査について、ヴォーリズ建築事務所から報告があり、建築予定地の地盤は比較的柔らかい粘土層と砂礫層からなっている。さらに構造の専門部門において検討され、杭打ちの形や深さ等について決定される。
○建築工事等の施工業者の選定について、左記のように一応の基準を確認した。
@礼拝堂、教会建築の実績があることが望ましい。
A健全経営で、契約が安全に実施されること。
B施工後のメンテナンスに即応してくれること。
C大手ゼネコンまたは小規模業者を避け、中堅または中堅の下ぐらいの業者がふさわしい。
○5〜6社の業者に見積書を提出してもらい、「見積合わせ」の方法で最終的に業者を選定したい。
○今後、各部屋の詳細について、検討協議していく。

ボーリングをしました

1月14日(木)15日(金・祝)、幼稚園の創立記念日の休日を利用してボーリングをしました。
 何ゲームしたって?いいえ礼拝堂予定地の地質調査[深度15メートル二本]です。
 調査は東建ジオテック(株)が実施。礼拝堂工事の最初の槌音が響きました。
 調査の結果、深さ九mまでは柔らかな粘土やシルト混じり砂などで、その下に地耐力が少し期待できる2m程の薄い砂礫層があり、以深はまた柔らかな層でした。
 この資料をもとに基礎杭の構造などが検討されています。


新たに
外部献金にご協力
 いただいた方々

(11月21日〜1月10日扱い分)

(敬称略)石原昌憲、淳子、大輔、ウオズミ・プロダクション、大岡創(田辺聖公会司祭)、大杉匡弘、紀美子、大鉢忠、金澤孝、安江、前橋聖マッテア教会、川村寿一、復活教会、北川星、星弥、星花(幼稚園)、鈴木文夫、聖光教会、巽一登、章郎、近澤隆子(幼稚園)、西緑郎、福岡教会、牧克之(幼稚園)、松本一郎、山崎優子、山本博、芳野絢子、六浦恒


おりおりの献金

(1月17〜1月31日)

逝去者記念
速水恵子、星野昭謙

誕生日感謝
大岡みゆき、佐々木功、佐々木富美子、続木泰子

特別感謝
津田恵理子(修学旅行)

節目節目(逝去記念日・誕生日・その他)に感謝献金を献げる事をおすすめいたします。感謝献金袋はメールボックスの横に用意しています。よろしくお願いいたします。


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