月報「コイノニア」
1999年9月号 No.193


イエスさまならどうなさるか?
    ―その足跡に続く―

牧師 司祭 イザヤ 浦 地 洪 一

あなたがたが召されたのはこのためです。というのは、キリストもあなたがたのために苦しみを受け、その足跡に続くようにと、模範を残されたからです。  (ペテロの手紙一 2章21節)

 私が高校生の頃、覚えさせられた英語の慣用句に「If you were in my shoes」という言葉がありました。直訳すると、「もし、あなたが私の靴の中に居たなら」ということですが、慣用句としては、「あなたがわたしの立場だったら」という意味だそうです。高校生の頃は、あなたが、臭いがするような私の靴の中に居るはずがないと屁理屈を述べていましたが、おかげでこの英語の言葉だけは不思議に頭に残っています。
 私には、高校時代の友人の八人のグループがあります。何かにつけて、刺激的であり、尊敬していて、会っているときは裸でいることができます。この頃、めったに会わないのですが、何かがあったときには何をおいても駆けつけてくれる、駆けつけなければならないと思っている悪友たちであり、親友です。若い頃には、自分が何か行き詰まった時、辛抱できなくなったときには、その友人たちの顔を思い出し、「こんな時、あいつだったらこうするだろう」、「あいつだったらこう言うだろう」と想像してみると、行き詰まっていた行く手に道が見えたり、引き返したりする心の余裕ができ、負けていられないという気持ちになって、再び歩きだすことができるというようなことがよくありました。
 私たちは、小さい時から「絶対に」という言葉をよく使います。「絶対」という言葉を辞書で引くと、「他に並ぶもののないこと。他との比較・対立を絶していること。一切他から制限・拘束されないこと」とあります。一つしかない、他のものと比べられない、これしかないというときに、この言葉を使います。哲学の世界では、「絶対者」とは、神のことを言います。
 一方、「絶対」の反対語に「相対」という言葉があります。もう一度この「相対」という言葉を辞書で引いてみますと、「向きあっていること。向かいあうこと。相互に関係を有すること。対立すること。他に対して在るもの。他との関係において在るもの」とあります。二つ以上のものがあって、向き合っている。お互いに比較や対立という関係の中にあるということです。
 私たちが「絶対に」と言っているときには、自分で自分を客観的に見る目を見失ってしまい、自分を相対化することができなくなってしまいます。自分を絶対化し、神さまのようになってしまいます。
 「あの人が、私の立場に立っていたら、どうするだろうか」、「あの人なら、こんな場合何と言うだろうか」と考えることは、自分を絶対化しないで、相対化することに大いに役に立ちます。カンカンに腹を立てている自分、有頂天になって舞い上がっている自分、落ち込んでどうにもならない自分、悲しみのどん底に沈み込んでいる自分を、もう一人の自分が見つめている、そのもう一人の自分を確保することが、自分を相対化することだと思います。
 「キリストは私たちのために苦しみを受け、その足跡に続くようにと模範を残されました。」(第一ペテロ2−21)
 「イエスさま、今、あなたがわたしの立場に立っておられたらどうなさいますか」、「今、私の前に立っておられたら何と言われますか」。
 私たちは主イエスの足跡を踏み、足跡についていく生き方を選んだ者です。イエスさまならこうなさるにちがいない」という結論を持てば、勇気を持ってこれに続かなければなりません。
 「イエスさまならどうなさるか」を、いつも考えながら生きていきたいと思います。


ことしも 楽しく 過ごした

マリアの夏〜キャンプ報告大特集

日曜学校キャンプ

○7月31日(土)〜8月1日(日)、復活学園北小松キャンプ場にて小学生35人を中心に総勢93人で日曜学校のキャンプが行われました。
『丸太切り競争』など新しいことに挑戦して、楽しい時間を過ごしました!

ジュニアチャーチキャンプ

○7月24日(土)〜25日(日)、当教会芦生キャンプサイトにて。
今年は参加人数が少なめでしたが、アットホームないいキャンプになりました。聖書研究も真剣にし、ペットボトルロケット製作も楽しくできました。いつものようにドラム缶風呂は極楽でした。

24団ビーバー隊キャンプ

○7月31日(土)〜8月1日(日)、マキノ高原にて。
「夏をつかもうビーバーキャンプ」をテーマに、子供たちは魚つかみや、段ボールソリ滑り、紙飛行機飛ばしを楽しみました。

24団カブ隊キャンプ

○7月31日(土)〜8月1日(日)、マキノ高原にて。
スカウトは盗まれた隊長の家宝を探すため、牛乳パック筏を作ったり、犯人逮捕のためのさまざまな難関に挑戦しました。気分はもう「名探偵コナン」の楽しさでした。

24団ボーイ隊キャンプ

○8月12日(木)〜16日(月)、当教会芦生キャンプサイトにて。テーマは「トライアスロン99」。メインプログラムの八ヶ峰方面への一泊ハイクを初め、雨天が続き、晴れたのは初日と最終日のみのトライアスロンキャンプとなってしまいました。
○8月20日〜22日(長池演習場)。左京区のボーイ隊が一堂に集う京都キャンポリー比叡地区大会に参加。乗馬やマウンテンバイク、バームクーヘン作りなど、普段は体験しにくいプログラムに挑戦しました。でもキャンプファイヤは雨で途中中止になるなど、こちらも雨に泣かされました。

24団ベンチャー隊キャンプ

○7月24日〜25日(志賀町元気村)。左京区のベーチャー隊が一堂に集う地区ベンチャーに参加。フリークライミングやカヌーなど湖山のプログラムな挑戦。雨天が悔やまれる。
○7月26日〜30日(牟岐大島)。一年がかりで計画した無人島キャンプ。四国へ渡るフェリーが台風で坐礁し、雨の中を縄梯子とゴムボートで四国に上陸するという貴重な体験をする。終始雨と蚊に悩まされるが、それもまた自然の恵みと図太く楽しい一時を過ごす。再度の挑戦を誓う。 ベンチャー隊は春のキャンプ以来、地区ベンチャー、無人島キャンプ、奉仕参加のボーイ隊キャンプ・キャンポリーと全て雨に見舞われる。雨男をとおりこし「嵐を呼ぶ男」がいるらしい。南耕祐君他心当たりのスカウトは、日常の行いを悔い改めるように。


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