京都聖マリア教会
月報「コイノニア」
1998年2月号


クリスチャンとは何ですか?
         ―神を礼拝をする人―

牧師 司祭 イザヤ 浦地洪一

 「クリスチャンとは何か」を定義するとすれば、何と答えるでしょうか。
 形の上では、教会で洗礼を受けた人のことをクリスチャンと言います。しかし、洗礼を受けても、神さまから離れ、教会から遠ざかっている人が大勢います。自分自身で、信仰を捨てたとか、生き方を変えたという人もたくさんいます。それでも、昔、洗礼を受けていればクリスチャンだということが出来るのでしょうか。
 世間一般では、クリスチャンとは、聖書を良く読み、お祈りをし、教会の礼拝に欠かさず熱心に通い、うそをついたり悪口を言わない、下品なことは言わない、お酒も飲まない、煙草も吸わない、まじめで勤勉で、すべての人を愛し、柔和で、やさしく‥‥‥と、品行方正、道徳のかたまりのような人になることだと思われているのではないでしょうか。「クリスチャンらしく」とか「クリスチャンのようだ」と言われる言葉の裏には、そのような期待があるような気がします。
 わたしたちの周りには、その期待に沿えるような生き方をしていると胸を張って応えられるような人はあまりいませんし、そのようになれると思っている人はいないのではないでしょうか。
 わたしは、クリスチャンとは、洗礼を受けている人であると共に、「神さまを礼拝する人」と定義したいと思います。クリスチャンでなくても、一人で聖書を熱心に読んでいる人もいますし、一人で神さまにお祈りをしている人もいます。礼拝とは、イエス・キリストを中心とする神さまを信じる者の群が、共同体として、神さまに賛美と感謝をささげるということです。わたしたちは、善い行いをしたり、良いことを言ったり、いつも正しいことばかりを思っている者ではありません。反対に神さまの前にいつも罪人であることを懺悔し、神さまと隣人に赦されることを願っています。自分自身の弱さや醜さを誰よりも嫌というほど知っている者として、神さまに憐れみを乞い、大きな大きな恵みを与えて下さる神さまに感謝と賛美をささげずにはいられないのです。
 毎主日の礼拝に出席したいと願っても、出席出来ない事情の人もたくさんいます。しかし、何をおいても主日礼拝を守ることに全力をつくし、礼拝を中心としたライフサイクルを持ちたいと思います。 わたしたちは、今、幼稚園のホールで主日の礼拝を守っていて、荘厳な気分で礼拝を守るのに必ずしも十分な条件が整っているとはいえません。しかし、初代教会のクリスチャンが、迫害を受けて地下に逃れ、命がけで密かに礼拝を守ったように、内から湧き出る緊張感をもって神さまを礼拝することに心を集中させたいと思います。礼拝が始まる十分前には、静かに黙想して、心の準備ができますよう、みんなで心がけましょう。
 心から神さまに礼拝をささげる人、そのために一生懸命努力する人、本当のクリスチャンになりたいと思います。


1998年度
京都聖マリア教会
受聖餐者総会開催

日時 1998年2月15日(日) 午後1時〜3時
場所 京都聖マリア教会
議題
1.1997年度教勢の報告について
2.1997年度諸活動報告について
3.1997年度教会会計決算の承認について
4.1998年度教会活動の方針と行事計画について
5.1998年度教会会計予算案の承認について
6.その他

 上記のように、わたしたちの教会の今年度の受聖餐者総会(信徒総会)を開催します。昨年の教会のあゆみをふりかえり、新しい年の活動について、一緒に考えましょう。万障繰り合わせてぜひご出席ください。
                     牧師 司祭 浦地洪一


新教会委員の
  抱負とひとこと

去る12月25日、1998年の教会委員・信徒代議員の選挙開票が行なわれました。牧師から任命された3名の開票委員による開票の結果、12名の教会委員が選出されました。
今年は、礼拝堂建築も、より具体化し、いよいよ未来に向けてのマリア教会の転換期でもあります。さて、この年に選ばれた新教会委員の胸中やいかに!

会計
ダビデ 佐々木 亨

 会計とサーバーズギルド担当になりました。会計の仕事では毎主日の献金の整理を主にさせていただきますが、ホールで皆様とおうどんをいただきながら会話を楽しむということができにくく、少し残念に思っております。サーバーズギルドのほうでは、二月からの礼拝のサーバー当番表を早速組ませていただきました。機械的に当てはめただけですので、メンバーの皆様のご都合に合わないこともあるかと思いますが、個人的に交代していただくということでご容赦くださいますようお顔いいたします。
 また、サーバーズギルドに限らず、他の祭壇奉仕会のほうでも高齢化やメンバー不足が進みつつあり、若者の奉仕者の参加を切に求めております。ぜひご参加下さるよう併せてお願いいたします。

総務・SS推進
幼稚園連絡
ルデア 菅原さと子

 1998年度の教会委員会のメンバーの一人として、総務、SS強化推進委員、そして幼稚園の報告をさせて頂くべく役割を担当する事になりました。総務は南兄の片腕にもならないでしょうが、出来る限りのお手伝いをさせて頂ける様に努力したいと思っています。また、SS(当教会では日曜学校小学生部を言う)強化推進委員ということで、新しく発足したこの役割を推進委員の方々とSSの先生たちと共に協力して、教会信徒の子供達や当幼稚園を卒園した園児を教会に招きいれる為には、どのようにすればよいのか、また、子供達の為にご奉仕下さるスタッフを如何にお願いし、社会情勢も考慮して、この子供達への宣教を広め、守り、続け、JRチャーチへと送ることが出来るのか、考えねばならないと思います。これは、SSに関わる者たちが考えれば良いと言うのではなく、教会全体のレベルで、マリア教会の将来を担う子供達として、信徒ひとりひとりが、考えていただかなくてはならない事だと思っています。どうぞ、皆様のご協力を宜しくお願いいたします。
 そして、昨年信徒としての仲間入りを許された若い幼稚園の先生たちにも、まず幼稚園の先生としての責務をこなした上で、この教会に繋がるものとして、いつでもいつまでも子供たちに接する事が出来るような機会が与えられ、受け入れてもらえるようにと願っています。

礼拝(宣教) 
ヨシュア 立石昭三

 力ニは己の甲羅に似せて穴を掘る、と申します。人には人夫々の能力があってそれ以上の事を期待しても、されても出来るものは出来る、出来ないものはできないという事かと思います。ところがマリア教会には色々な方がおられ色々な面にリーダーシッブを発揮され常々尊敬しています。学者として正論を吐かれるM先生、趣味が高じてクワイア…を指導されているNさん、Tさん、お仕事と今年の教会の方針が一致して専門家としての知識を発揮して下さるHさん、Tさん。会議を円滑にチェアーされる先天的能力のあるN夫人、T夫人達には敬服いたします。さて私自身は何だろうかと考えて見ますと体力、知力、行動力とれを取っても人様を引っ張ることは出来そうもない。父はよく存在するだけでよいい人もあっていいよ、と云ってましたが新しく教会へ来られた方があれば積極的に話しかけると云うお役目くらいかな。

礼拝堂建築募金委員長 
ヨシュア 谷 嘉明

 時の移ろいの早さには全く驚かされます。今年で旧礼拝堂が取り壊されてまる二年を迎えようとしています。一年目はまず教会内の募金を開始いたしました。本当に礼拝堂が欲しいという信徒の皆さんの熱意が結集され、多額の献金(或いは予約)が寄せられました。誠にありがとうございました。今年は教会外部の募金に精力を集中しなければなしません。どうか皆様よろしくご協力をお願いいたします。
 今年は礼拝堂の姿が次第にはっきりしてきます。これまで何回も開かれた話し合う会でのテーマも絞り込まれてきます。そこで大切なことは、もし仮に自分の考えに合わないことになっても、決して失望しないことです。もともと私たちは礼拝堂だけを失ってしまったのですから。便利さとか、この際出来ればあれもこれも欲しいというのは、余りに人間サイドの身勝手であって、今こそ、神様が喜ばれる礼拝堂を求めて、深く考え、祈るべきであると考えます。

会計
デボラ 辻 法子

 とにかく今は教会委員というより、建築募金委員会会計という大役のことしか頭にない状態。世の中は金融機関などの倒産騒ぎで、金融三法で2001年3月までは預金全額保護と守られていても、人々の気持ちは不安いっぱいの時代。皆さまから献げられた献金を、いかに有効に遣うかと同時に、いかに皆さまに安心していただける状況を作っていくかということに日夜心を砕く毎日。なにはともあれ、御心にかなう礼拝堂が建ち上るまでひたすら数字とにらめっこを続ける覚悟でおります。個人的なことなどさまざま用務多忙の折り、事務的なことなどできるだけ簡略化を心がけておりますので、どうぞ、ご協力のほどお願い申しあげます。

会計
パウロ 中野 豊

 えらい事になりました。会計を担当することになりましたが、本職ではありませんので、よろしくお願いいたします。
 今年はこの教会にとって大事な一年になります。世代交代をしないと本当は教会のためにもよくないのですが……

礼拝堂建築委員長
礼拝(宣教) 
マルコ 新実康男

 今年はいよいよ礼拝堂建築の具体化に向けて、設計者の選定、細部にわたる検討等、建築委員会の責務が大きく、教会員全員のご協力をお願いいたします。また、引き続き礼拝担当ですが、約五年後を目標に聖歌集の全面改訂の作業がなされています。その準備の一つが増補版の使用ですが、まだ完全に私たちのものになったとは言えません。突然の口語の祈祷書があらわれて驚いたときのような事がないように、新しい聖歌に慣れ親しんでおきたいと考えています。

渉外(信伝協)
ピリポ 野嶋久暉

 今年は、渉外(信徒伝道協議会)と建築委員を担当することになりました。よろしくお願いします。
 現在の教会活動を維持するために、三つの働きがあると思います。一つ目は、信徒それぞれが当たっている当番です(掃除、オルガン、サーバー、アッシャー、聖書朗読、うどん等)。二つ目は役割です(婦人会、日曜学校、ジュニアチャーチ、教会委員ほか各委員等)。そして、三つ目は献金(維持献金、教区分担金、感謝献金、協力献金、主日等)であります。この三つは本来、自主的な奉仕活動であるべきはずですのに、私にとっては「当番が廻ってきたから」「牧師に頼まれたから」等と、受け身になりがちです。皆さんはいかがでしょうか?
 今年こそ、少なくとも与えられた当番、役割を消化するぞと決意しているところです。 礼拝堂建築について、今年はいよいよ設計に入ります。建築費の制限がありますが、防災面あるいは高齢者、障害者に優しい建物になるように意見を述べていきたいと考えております。


2月号次ページへ