月報「コイノニア」
1998年5月号


すると、二人の目が開け、‥‥‥

牧師 司祭 イザヤ 浦地洪一

 エルサレムで、ナザレのキリストがよみがえったという噂で大騒ぎになっている時、二人の弟子が、エルサレムからエマオへ向かって歩いていました。イエスの十字架や復活の出来事について話し合いながら歩いていると、一人の男性が現れて、一緒に歩き始めました。その男は、「今、何の話をしているのですか」と尋ねましたので、弟子の一人は答えました。「あなたは、エルサレムの方から来たのにあの話を知らないのですか」と言って、数日前にエルサレムで起こったことを詳しく話しました。ナザレのイエスのこと、ユダヤの役人に捕らえられて、裁判にかけられ、十字架につけられて死んだこと、お墓に葬ったのだが、三日目の朝早く婦人たちがお墓に行ってみると、お墓が空になっていて、天使が現れて「イエスは生きておられる」と告げたことなど、一部始終を語りました。すると、その同行していた男性は、旧約聖書に預言されているではありませんかと言い、救い主について、聖書全体から解き起こして、メシアについて説明してくれました。 夕方近く、一行はエマオに着き、弟子たちはそこに泊まろうとしましたが、その同行の男性は、さらに先に行こうとしました。弟子たちはこの人を無理に引き留め一緒に泊まっていくように頼みました。夕食の席に着いた時、この男性は、食卓の上のパンを取り、賛美の祈りを唱え、パンを裂き、これを弟子たちに渡しました。その時、二人の目が開け、その方は「イエス」なのだということがわかりました。と同時にその人の姿が二人には見えなくなりました。二人の弟子たちは、「あの方が、歩きながら聖書の説明をして下さったとき、わたしたちの心は燃えたではないか」と話し合いました。そして、二人はすぐにエルサレムにとって返すと、弟子たちは、復活した主が現れたと言って騒いでいました。二人も道で起こったこと、パンを裂いて下さったことについて、他の弟子たちに話しました。ルカによる福音書は、復活したキリストがこのように弟子たちに現れた出来事を伝えています。(24章13節〜35節)
 復活したキリストとの出会いの物語にはいくつかの共通点があります。
 第一に、復活のキリストが現れても、はじめは、弟子たちには、それが誰だかわかっていません。生前のイエスを良く知っているはずの弟子たちですが、見ただけではわからなかったようです。「しかし、二人の目は遮られていて、イエスだとはわからなかった」と記されています。
 第二に、復活のキリストは、「パンを取り、賛美の祈りを唱え、パンを裂いてお渡しになる」という行為を通して、「私だ、私だ」と一生懸命ご自分をわからせようとされます。この行為は、自分の鼻の頭を指さして、気づかせようとしておられる姿が見えるようです。
 第三に、このことによって主キリストと出会ったことを知った弟子たちは、大きな喜びに満たされます。そして、がらっと生き方が変わっていくのです。
 さて、私たちにとってどうでしょうか。キリストが十字架につけられ、復活されたという歴史的な出来事は、今から約二千年前に起こったことですが、その復活のキリストは、時間や空間を越えて、今も私たちに現れ続けておられるということです。私たちの目は遮られていて、その方を見分けることができません。最も身近な人に姿をとって、実は現れておられるかもしれません。私たちは、毎主日、聖餐式に与ります。このときこそ、キリストが「私だ、私だ」と言って、私たち一人一人の前に立ち、鼻の頭を指さしながら、「あなたと共にいるではないか」と叫んでおられる最も確かな瞬間ではないかと思います。


イースター
おめでとうございます。

 4月12日(日)、イースター。聖マリア教会のイースターは朝4時半から始まります。ジュニアチャーチの中高生、スタッフたち総勢30名はその四時半に教会に集まって一路大文字山に向かいます。まだ薄暗い中、散りかけの桜を楽しみながら登山。大文字山の大の字の上の部分で朝の礼拝を行います。九時からは日曜学校の礼拝。元気な小学生が礼拝を捧げます。本番のイースター礼拝は午前10時45分より。毎年のように聖歌隊も登場しました。今年の聖歌隊はクワイヤーミストレス吉村由理姉率いるフレッシュメンバーが多く、平均年齢もぐっと若くなりました(ただし女声のみ)。礼拝出席者は160名。幼稚園ホール満席状態で礼拝を捧げることができました。感謝!
 礼拝後には恒例の祝会。婦人会をはじめ、信徒の方々のすばらしい料理に舌鼓。南寛兄の名司会により、各セクションの活動報告、楽しいゲームをして過ごしました。
 このパワーを礼拝堂建築にも発揮し、新しい礼拝堂でお祝いするイースターを待ち望みます。

名司会の
南 寛兄


三月度教会委員会報告

 4月5日(日) 午後1時30分〜5時まで、4月の定例教会委員会が開催されました。以下の報告・協議がなされました。
@各グループ、委員会から報告
A3月の会計報告を承認
B浦地司祭の京都聖ステパノ教会の管理牧師の勤務状況について、毎月第3主日の英語聖餐式の後、聖ステパノ教会に出向することになった。聖マリア教会の第3主日の礼拝は、「朝の礼拝」とし、教会委員が交替で司式と教話を担当する。
C今年度のウイリアムス神学館の神学生の主日実習は、二名の神学生が、4月26日から勤務につく予定。
D野外礼拝について、5月24日か5月10日のいずれかを予定し(のちに24日に決定)、場所は、芦生キャンプ場を第一候補として検討する。実行委員長を佐々木亨委員に委嘱した。
Eランベス献金について、広く信徒一同に募金を依頼することにした。
F設計事務所の選定について、建築委員会より説明を聞き、今後の進め方について協議した。4設計事務所から提出された資料をイースター礼拝後に展示し、広く教会員の意見を聞くことにした。
G建築・募金両委員会の合併再構成について、さらに12日に臨時委員会を開いて協議することにした。

 4月12日(日) イースター祝会後〜5時30分まで、臨時教会委員会が教会委員会が開催されました。定例教会委員会にて決められなかった次の件について協議されました。礼拝堂建築実行委員会の発足
 礼拝堂の建築について、「建築委員会」と「募金委員会」が役割を果たしてきましたが、両委員会および教 会委員会では、両委員会の併合、再構成が提案され、教会委員会では3回にわたって協議しました。その結果、左記のように決めました。
@建築委員会および募金委員会を解散し、教会委員会の下に「礼拝堂建築実行委員会」を構成する。
A礼拝堂の建築について、今後は、募金活動、資金繰りと建築計画、広報活動など有機的な動きが必要とされ、実務型の委員会をめざす。
B建築実行委員会の委員の数を11名とし、内部で建築、募金、事業、会計、広報、書記を分担し、それぞれが必要に応じて「ワーキング・グループ」を構成する。
C委員を佐々木亨、菅原さと子、谷嘉明、辻法子、続木創、中野豊、新実康男、服部卓爾、南寛、宗像康雄、吉村伸に委嘱する。なお、委員長を谷嘉明、副委員長を辻法子にお願いする。(敬称略)
設計事務所選定のために  現在、建築委員会および教会委員会では、礼拝堂建築のための設計事務所選定の作業を行っています。一定の条件を付して推薦していただき、八社の設計事務所から申し出ていただきました。この中から4社を選び、教会からさらに質問書を送り、文章と資料で回答して頂きました。この中からさらに一社を選定し、設計を依頼しようとしています。四社から提出された資料を渡り廊下に展示しています。ご覧になってご意見をお聞かせください。アンケート用紙を準備しています。


各部からのおしらせ

=日曜学校=

5月10日(日)母の日プレゼントづくり。
5月31日(日)春の遠足。
スタッフ募集中。

=ジュニアチャーチ=

4月12日(日)大文字山上朝の礼拝。中学・高校生14名、大人16名、計30名が参加しました。
4月29日(水・祝)春の遠足。近江八幡の八王子保育園の園庭をお借りしてバーベキューをし、筍狩りをして楽しく過ごしました。

=青年会=

5月4日(月・休)5日(火・祝)に芦生キャンプを行います。参加ご希望の方は浦地愛・斉藤仁まで。
5月21日(木)5月お誕生会。

=幼稚園=

5月6日より一週間、家庭訪問及び個人懇談。
5月22日(金)内科検診。

=婦人会=

4月27日(月)午前10時30分から、小林格子さん宅(京都市左京区岡崎天王町)において、婦人会四月例会が行われました。第一部・聖書の勉強(ローマの信徒への手紙B)、第二部・婦人会報告、第三部・ホーム・パーティー。(当番・続木泰、三井順、山本、津田、小林、森真、河原林)

=ボーイスカウト=

4月19日(日)ビーバー隊隊行事にて甲賀忍者村へ行きました。
4月26日(日)大備品整理大会幼稚園園庭サイドの倉庫内の不要品を大々的に整理しました。
5月10日(日)団ラリー。花背の奥の「山村都市交流の森」へ。二四団のビーバー、カブ、ボーイ、ベンチャー各隊が一堂にバスを借り切って集まります。
5月17日(日)加茂川にてビーバーランド。
5月31日(日)宝が池にてカブラリー。


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