京都聖マリア教会 月報「コイノニア」
1997年1月号


み言葉に生きる
     聖書を読みましょう!

司祭 浦 地 洪 一

 「ところで、信じたことのない方を、どうして呼び求められよう。聞いたこと
のない方をどうして信じられよう。また宣べ伝える人がなければ、どうして
聞くことができよう。遣わされないで、どうして宣べ伝えることができよう。
‥‥‥ 実に、信仰は聞くことにより、しかも、キリストの言葉を聞くことに
よって始まるのです。」
        (ローマの信徒への手紙一〇ノ一四、一七)
 聖公会綱憲第一条
「旧約及び新約の聖書を受け、これを神の啓示にして救いを得る要道をこ
とごとく載せたるものと信じる」
これは、聖公会綱憲の第一の言葉で、次のようなことを表しています。
 第一に、聖書は、旧約聖書三十九巻、新約聖書二十七巻から成り、これ
に何を加えることも、これから何を削ることもできません。
 第二に、聖書は、神の啓示です。神御自身が私たちに示して下さったも
ので、神のみ言葉です。かつて、ある時代の、ある地域の人たちが信仰を
もって書き記したものですが、私たちはこれを霊感をもって書かれたものと
して受け、神の側から示されたものと信じます。
 第三に、聖書は、私たちの救いのために必要な道がすべて載せられたも
のであると信じます。聖書以外に救いはありません。聖書だけがほんとう
の救いを示していると、私たちは信じます。
教会と聖書
 この「綱憲」が掲げている聖書に対する姿勢は、カトリックもプロテスタント
も正統信仰を持つ教会の共通の信仰告白であり、変わりはありません。私
たちは、聖書にふれることによって神に出会い、主イエスを知ります。教会
は二千年の歴史と伝統を持っていますが、み言葉によってこの世界に存
在することが根拠づけられ、聖書によって正されなければなりません。聖
書は、キリスト教の正典であり、教会の働きとクリスチャン一人一人の信仰
生活のものさしです。
聖書を読んでいますか
かつて、クリスチャンでない人から、「クリスチャンは、毎日、熱心に聖書
を読んでいるのでしょうね、みんな聖書については、精通しているのでしょ
うね」と尋ねられて、返事に困ったことがあります。 クリスチャンに対して、
「あなたは、毎日聖書を読んでいますか。」と尋ねることは、まことに失礼な
質問ですが、実情はどうでしょうか。ただ、何となくクリスチャンである、何と
なく教会生活を送っているということから、本当のクリスチャンになるため
に、「み言葉に生きる」という事を真剣に考えてみたいと思います。
み言葉に生きる
 聖書を読むということは、聖書を読んでその内容について知っているとい
うだけではありません。み言葉に生きるということは、神が私たちに与えて
下さった特別の愛と恵みによって、私たちがほんとうに生きるものとされ、
感謝と喜びにあふれる実感をもって生きるということです。また、ある時に
は、私たちの社会の営みや、一人一人がかかえている問題や悩みに対し
て、聖書が立ち上がって向かい合って来ることもあります。聖書を読まずし
て、神の御心を知ることも、すべてをゆだねることもできません。
今こそみ言葉によって
     整えられる時
 私たちは、今、教会全体が挙げて「新しい礼拝堂」の建築のために努力
しています。どのような礼拝堂を建てようか、その資金は得られるのか。ほ
んとうにみんな一生懸命そのために祈り、募金に応じようと努力していま
す。しかし、一方で、新しい礼拝堂を満たす「私たちの群れ」の状態はどう
でしょうか。礼拝堂の建築は、私たちの信仰の証しです。み言葉に生きる
感謝と喜びの献げ物として献金がささげられ、礼拝堂が建てられなければ
なりません。
 今年は、礼拝堂の建築についていちばん大事な年を迎えることになると
思います。この時にこそ、京都聖マリア教会の全員が、み言葉によって力
づけられ、整えられ、押し出されていく年にしたいと思います。
 今年は、少しでも多く時間を取って、自分で聖書を開き、自分で聖書を読
むことに、みんなで努めましょう。


礼拝堂建築募金委員会
ありがとうございます
  献金申込額 一億円突破
  もっと言いたいありがとう   達成率五〇%

 一二月末締切りの礼拝堂建築献金申し込みでは、約半数余りの信徒の
方々から本当に一生懸命のお祈りと献金のお申し込みを頂きました。いか
に、皆様が神様の御心にかなう礼拝堂を与えられることを切望されている
ことかということが伝わってまいります。募金状況を報告させて頂きます。

 献金申込件数
 一〇七件(一二五名)
 金額 一億六七万八千円
 *目標額 二億円
(達成率五〇%)
 一九九七年一月一八日現在

 まだ、どうしようかなと色々お考えで、お申し込みを頂いていない信徒の
方々、できるだけ早くお申し込み頂ければ幸いです。これから外部の
方々、教友などへの募金をお願いすることになります。そのための今後の
見通しを立てる時期が迫っております。どうぞ、一人ひとりが信仰の証とし
てお捧げ下さいますよう、お願いいたします。また、既に申し込みをしたけ
れど、変更したいとおっしゃる方も、申込書を貰っていない、貰ったけれど
どこかへ行ってしまったとおっしゃる方も、ご遠慮なく募金委員又は、牧師
にお申し出下さい。どうぞよろしくお願いいたします。
 話は少し古くなりますが、覚えていて下さいますか。礼拝堂を建てるため
の募金を始めるにあたって、信徒の皆様に「今、答えを見つけなければな
らない、とても大切ないくつかの問い」を投げかけました。それには二〇数
名の方が時間をかけ、真剣に考えて頂いた答えを寄せて下さいました。そ
のお答えの中から伝わってくる心を、お気持ちを「献金のお願い」の中に記
載させて頂きました。
 そしてまた、お答えと共に、募金委員会一同宛てにご意見も頂きました。
信徒といっても、本当にさまざまな立場、考えがあります。礼拝堂を建てる
ために信徒一同が心をひとつにしなければならない、大切な時を与えられ
ました。この「問いかけ」からお答えを、そしてご意見を頂くということも、そ
のことの大切な作業であったと思っております。信徒それぞれが思ってい
ること、考えていることを伝え合いながら、心を一つにして、神様の御用に
応えられるような教会でありたいと思っております。委員会でもその努力を
重ねたいと思っております。
 どうぞ、今後ともご意見などを頂きたく思います。よろしくお願いいたしま
す。お答え、ご意見などを頂きました皆様には改めて御礼を申し上げま
す。ありがとうございました。


お知らせ

1997年度
受聖餐者総会

1997年2月16日(日)
午後1時より
京都聖マリア幼稚園
   ホールにて

受聖餐者の方は必ず
出席してください。
万一欠席の方も
当日までに
必ず委任状を
提出してください。


新教会委員の
 抱負・いいわけ・ナキゴト

去る十二月二五日、一九九七年の教会委員・信徒代議員の選挙開票が
行なわれました。当教会では従来から教会委員を十二名選出していまし
たが、今回の開票結果では、下位三名が同数ため十三名になってしまい
ました。一月一二日の新旧合同委員会で協議の結果、規約では教会委員
を十二名と明確に定めているのではないため、本年は教会委員会を十三
名で構成することになりました。今年は、礼拝堂建築に向けてマリア教会
の歴史に残る年になります。この年に選ばれた名誉(?)ある新教会委員
の震える胸の内は如何に!

会計 
  ダビデ 佐々木 亨

礼拝堂建築募金委員と会計、両方ともお金に関する仕事を仰せつかりま
した。自分自身お金には縁のない身ですが、一生懸命、勘定させていただ
きます。
皆様、よろしくご協力のほどお願いいたします。

書記(庶務)・幼稚園 
  ルデア 菅原さと子

「教会委員の一人として」
一九九七年度のこの一年。そして、今一番大切であろうこの時期に、教
会委員の一人として、私の微力な働きがどこかでお役に立つのであれば、
やはりさせて頂ける事を感謝したいと思っています。
 この一年は、
1)毎月の委員会の記録をリーダーの南兄の都合に合わせてお手伝いを
させていただく事になりました。
2)卒業した子供達をいつまでも、この教会に連なる者となっていてもらえ
る様にSS(日曜学校)の窓口として陰ながらのお手伝いをさせて頂きます。
そして、
3)神様から授かった大切な子供たちと接する毎日を、又、活気在るそれら
の生命の成長を日々の保育を通し、或いは、様々な行事を追って「幼稚園
の今」を教会員の方々にご紹介したいと思っています。
 お礼拝堂がなくなった今、無心に週末の準備に力を貸してくれている子
供たちに感謝すると共に、私達も「礼拝堂の存在」を身にしみて感謝してい
るところです。そして、無くなった事により、教会員の方々が、「幼稚園の存
在」を今まで以上に意識し、ご協力くださっている事は、幼稚園を預かる者
の一人として本当に嬉しい事と感謝しています。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

宣教 
   ヨシュア 立石昭三

「再び教会委員に選ばれて」
昨年は、手術に続くMRSAの感染で四ヶ月も臥床し、殆ど委員としての
働きは半分も出来ませんでした。引き続き選ばれたということは、「今年は
百パーセント働きなさい」という神の御心でしょうか。
 御老人、病にかかられている方も出て来るでしょう。その方々と共に悩
み、建築のことにも次世代に悔いを残さないものになるよう努力するつもり
です。

礼拝堂建築募金委員長 
   ヨシュア 谷 嘉明

 一年間のお休みのあと、再び教会委員の末席をけがすことになりまし
た。昨年は礼拝堂建築募金委員会に指名され、私としては全力投球して
参りました。そして新しい礼拝堂の建築を、私達の信仰の問題として捉
え、皆さまに熱いアピールをしてきました。それに呼応して多くの信徒から
血の滲むような献金と献金予約が寄せられております。このことが私達募
金委員一同の大きな励ましとなって力づけられ、活動の原動力ともなって
おります。大いなる目標には未だ遠い道のりがありますが、私達には主イ
エスがそばにいてくださり、はかり知れない勇気と慰めを与えてくださって
いる事をいつも心に思いながら、みんなが心をひとつにして、大きい夢と希
望を実現しようではありませんか。

会計・婦人会 
  デボラ 辻 法子

 「さあ、どうしましょう」と言うのが本音と言いましょうか…。教会委員に選
ばれたことは、今の私には神様から与えられた試練の数々の中のひとつ
(ちょっと大層ですが)。私たちのマリア教会自体が今、とても大切な時期
を迎えております。それだけにお引け受けする気持ちも大変なものがあり
ます。
 委員の役割として、年齢・立場から婦人会のお世話をさせて頂くというこ
とになりました。それから、会計の津田繁さんのお手伝いをします。また、
昨年からお引き受けしている建築募金委員会の会計という大切な仕事が
あります。いずれもこうできれば、ああできればと思うことは一杯あります。
また、皆様からこうして貰えればとか、いろいろなお話は耳に入ってきま
す。皆がそれぞれの立場にとっていいようにできれば、いうことはないので
す。しかし、それは無理であっても、それに近付けることもできない自分の
立場に苛立ちを覚えます。
 年齢、立場から社会的にも、家庭的にも今が一番働かねばならない時な
のでしょう。どれも全うできない不全感にとらわれながら、泥縄式になんと
か過ごしているのが現実です。夫の内助の功もお覚え下さい。とにかく、
少々無理はしても、できないことまではお引き受けしない(後から無責任の
謗りを受けることは避けようということ)ということを基本に、わたしなりに頑
張ろうと思っております。今は教会に繋がる者が、皆が心をひとつにして祈
り、頑張らねばならないときです。よろしくお願いします。

会計・礼拝 
   リノス 津田 繁

私達が主から受け、主に捧げられた献金が神様の御心にかなうよう使わ
れます事を祈りつつ、今年一年励みたいと思っております。

礼拝・建築委員長 
    マルコ 新実康男

 今年は、私達の礼拝堂建築の具体案を作り上げていく年です。
 神の家、そして私達の一生に一度の、神様から与えられた大きな仕事を
より良い形で実現したいものです。


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