18:28 2018/10/15 東京聖テモテ教会 - 主日の福音

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★太田信三 司祭による主日の福音

★主日の福音(2026年5月17日)
(復活節第7主日(昇天後主日)、A年)「主イエスの不在/とりなし主なるイエス」(ヨハネによる福音書17:1-11)
 主イエスはご復活から40日後に天に昇られました。今、私たちは教会暦のなかで、主の昇天後、弟子たちが約束の聖霊降臨を待ち望んでいる、そういう時を歩んでいます。弟子たちがこの時直面した、「主イエスの不在」という状況、心境は、当時の弟子たちだけのものではなく、今を生きる私たちクリスチャンにとっても非常に身近な「問題」ではないでしょうか。
 もちろん、私たちはすでに弟子たちに聖霊が降ったことを知っており、今も聖霊の助けにより生かされているのですが、時として、私たちは「主イエスの不在」という信仰の苦しみに直面します。祈りが聞かれない、今助けてほしいのに助けてくれない、そのような現実のなかで、私たちは「主イエスの不在」を感じ、不安になり、揺れます。今日の福音は、そのような現実を生きるクリスチャンを力強く励ましています。主イエスが「彼らを守ってください」と、私たちのために神に願ってくださるのです。そして、天に昇られた主イエスがとりなしてくださるから、あなたが弱くとも、不安でも、揺らいでも大丈夫だと、そう今日の福音は私たちに宣言し、励ましています。
 今日の福音は、主イエスの不在を感じ、葛藤し、揺れる、そういう人間であっても、あなたがたは信じることができるし、その先には、主イエスと神が一体であるように、あなたがたもその交わりに加えられ、一つにされる、と宣言しています。なぜなら、主が天上でとりなしてくださっているからです。
 だからこそ、今日の福音は、こうも述べます。「彼らはみ言葉を守りました。」「彼らは知っています。なぜなら、わたしはあなたから受けた言葉を彼らに伝え、彼らはそれを受け入れて、わたしがみもとから出て来たことを本当に知り、あなたがわたしをお遣わしになったことを信じたからです。」
 これを読む時、「わたしはみ言葉を守ることも、主イエスを真に信じ切ることもできていません」という思いを抱かずにはいられません。しかし、それを決めるのは私たちではありません。それを決めるのは神です。その神によって、私たちはこうして今日も主イエスの名によって神の教会に連なる者とされ、神の家族とされています。これが私たちに起こっている真実です。
 私たちは確かに不信仰な者でありながらも、確かに今、ここにいる。私たちがふさわしい行いをしたからではありません。主イエスが、神と主イエスとの交わりに私たち一人ひとりが加えられるように、とりなしてくださっているからです。ですから、私たちは弱くとも、強いのです。
 神は主イエスのとりなしの祈りを聞き、必ず私たちを守り、導いてくださいます。今、注がれているこの恵みを感じて、生きていくことができますように。

★主日の福音(2026年5月24日)
(聖霊降臨日、A年)「聖霊を受けなさい」(ヨハネによる福音書20:19-23)
 主イエスの昇天後、弟子たちはどれほど心細かったことでしょう。十字架の前に逃げ出し、復活の主に出会ったにもかかわらず、なお恐れの中で、戸に鍵をかけて閉じこもっていた弟子たちです。そんな弟子たちのただ中に、ご復活の主イエスは立たれ、「あなたがたに平和があるように」と語りかけられます。そして弟子たちに息を吹きかけて、こう言われました。「聖霊を受けなさい。」
 ここで思い起こされるのは創世記です。神は土の塵で人を造り、その鼻に命の息を吹き入れました。すると人は生きる者となりました。今日、主イエスが弟子たちに吹きかけられた息もまた、新しい命の息です。裏切り、逃げ出し、恐れの中に閉じこもっていた弟子たちは、この息=聖霊によって新しく創り変えられたのです。
 聖霊とは、主イエスが私たちを孤独にしておかれない、神の愛そのものです。主イエスは別の箇所で、聖霊を「弁護者」と呼ばれました。ギリシャ語では「パラクレートス」。傍らにいて、励まし、慰め、支え、導く存在という意味です。人が右に行けば右に、左に行けば左に、いつも並走してくださる方です。
 子どもの頃、公園で自転車の練習をしたことを覚えています。最初はふらふらして怖かったのですが、父が横から、後ろから支え、一緒に走ってくれました。転んでも起こしてくれました。そうしているうちに、いつの間にか乗れるようになりました。聖霊とは、まさにあの時の父のような存在です。私たちの信仰も、自分の力だけではすぐにバランスを崩してしまいます。しかし聖霊は、何度転んでも、起こし、支え、並走し、導いてくださるのです。
 そして主イエスは、聖霊を与えると同時に、弟子たちに使命を託されました。「誰の罪でも、あなたがたが赦せば、その罪は赦される。」罪とは、神から離れてしまうことです。罪の赦しとは、再び神との交わりの中に生かされることです。つまり弟子たちは、神と人、人と人とを結び直す、和解の務めへと遣わされたのです。弟子たちは聖霊に新たにされ、支えられ、導かれながら、その務めを果たしました。そして、その弟子たちによって各地に教会が誕生しました。それゆえ、聖霊降臨日は「教会の誕生日」と言われるのです。
 この聖霊は、あの日の弟子たちだけに与えられたものではありません。二千年の時を超えて、今ここに集う私たちにも与えられています。かつて、「あの」弟子たちを変えてしまった聖霊が私たちにも伴っておられるのです。恐れがあっても、弱くても、何度倒れても、聖霊が必ず伴ってくださいます。今日はその恵みをあらためて喜び、神の平和と和解をこの世界へと届ける者として、聖霊とともに、聖霊によって新たに遣わされてまいりましょう。

★主日の福音(履歴)

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