川内原発再稼働に対する問題点/4.高レベル放射性廃棄物の最終処分場が確保できていない

(2015年4月27日・8月12日福島民報、2015年7月10・11日朝日新聞掲載記事より)

「トイレの無いマンション」―これは、使用済み核燃料を再処理する際に出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場が、日本国内で確保できない実態を浮き彫りにした言葉です。
行き場のない使用済み核燃料は全国に立地する原発のプールにたまり続けており、福島原発事故では極めて危険な状況に陥りました。

現在、国内の原発には約1万4千トンの使用済み核燃料が保管されており、これは、全原発のプールの総容量の70%近くに達していて、限界が近づいています。川内原発は容量オーバーまで約10.7年は運転出来ると試算されていますが、他の原発が再稼働された場合には、10年以内にその半数が満杯になるとされています。最短の中部電力浜岡原発(静岡県)は満杯になるまで約2・3年しかありません。
今後、再稼働させないにしても、今すでにある使用済み核燃料の管理と処分は、環境保全や安全確保の面からも緊急の課題です。

政府は2015年5月に、最終処分場について地方自治体に公募する従来のやり方をあきらめ、国が主導して選ぶ方法に転換しました。今後は科学的な分析に基づき地下深くに埋めるに適した地域を選ぶことにしましたが、各地で「押しつけ」を警戒する声が相次いでいます。

九州電力川内原発(鹿児島県)が再稼働し、今後核のごみがますます増え続ける中で、この問題をいつまでも先送りすることは許されません。福島では、原発事故に伴う指定廃棄物の処分場ですら難航している状況です。高レベル放射性廃棄物の処分は原発のひっ迫した問題であり、解決なくして原発の再稼働などあり得ないことを、私たちは改めて認識しなくてはいけないと思います。