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MJMの研修に参加して A

横浜教区 執事 ダビデ 島田 征吾

今回参加させていただいたM.J.M研修プログラムは、M.J.Mの存在と活動に理解を深めてもらい、また日本とは違った一つの教会の働きを体験して欲しいとの願いで発案され、管区との連携のもとに実現した第一回目のプログラムでした。現在のM.J.M責任者である景山恭子姉をはじめとするメンバーの方々、また日本で数十年宣教されたロイド司祭様との暖かい交わりが与えられました。また限られた期間でしたが、熱心にたくさんのことをご紹介くださいました。
MJM(メトロポリタン・ジャパニーズ・ミニストリー・website:mjmny.org)は、ニューヨーク周辺の日本人コミュニティーにおいて積極的な牧会とその霊的奉仕を目的とする聖公会のミニストリーで、地域の聖公会の教会への奉仕、日本人に対する宣教、人種や教派を超えた働き、日本人とアメリカ人の対話の活性化ということが活動の主旨です。メンバーは聖公会の信徒には限らず、仕事で赴任されている方や、留学生、永住されている方などなど。活動内容は、月一回の日本聖公会祈祷書での日本語の聖餐式を中心に、数箇所での定期的な聖書勉強会、機関紙「寄留者」の発行、様々なボランティア活動などです。日本人会衆独自の教会や集会所がないので、信徒の方は普段はそれぞれの教会に通われています。日本語での聖餐式もいくつかの教会を借りて行われています。聖書勉強会では日本食を持ち寄っての食事会もありました。こうした集まりを通して初めて聖書に触れたメンバーもおられるようです。そしてニューヨークから帰国したメンバーによるMJM東京も活動しています。
2週間の研修プログラムは以下の通りでした。10月15日にJFK空港に到着し、その夜からプログラムは始まり講演会に出席。
16日 グラウンド・ゼロ(テロで破壊されたツインタワー跡地)ほかマンハッタン内の見学。グラウンド・ゼロで思うことはたくさんありました。まだまだ続いている戦争、テロ…、複雑な思いがこみあげます。
17日 ニューヨーク教区主教座聖堂St John the Divineをはじめ、その周辺に点在する各派教会やユニオン神学校他を見学。
18日 毎月10名ほど参加者のある、MJMの聖書勉強会(Princeton)に参加。
19日 マンハッタン、St Mary the Virginにて主日のミサ。午後はMJMの月1回の日本語でのミサに出席。
20日〜22日 ボストン、S.S.J.E(聖ヨハネ修士会)でのリトリート。かつて北関東にあった聖ヨハネ修士会小山修道院におられたアレン神父様による黙想指導。ボストン美術館を見学してマンハッタンに帰る。
23日 East Villageにある、HomelessやHIV感染者のための施設見学。
24日 管区事務所にて、主にユースに関するプログラムについて伺った。
25日 ニューヨーク教区主催"Doing Church"。午前・午後2限ずつで、80以上のクラス(宣教、教会芸術、インターネット、SS、クワイヤーなどなど)から4クラス受講できるイベントに参加。その夜、MJMの聖書勉強会(Westchester)に参加。この聖書勉強会は10年以上続く会でメンバーも多く集まる。
26日 、マンハッタン、All Angels’にて主日のミサ。その夜、中国人会衆の教会Church of Our Savior(China Town)の創立30周年記念ミサと祝会に参加。アジア民族では唯一独自の教会を持っている聖公会の教会で、多数の社会事業や、中国語クラス、塾、パソコン教室他も開講している。印刷業も大きな収入源で、NY教区内の週報や冊子ほかを扱っている。この教会の一室に、一週間以上滞在させて頂いていたが、滞在期間中に、毎年行われているという、中国人のための健康診断があり、約2000人が受診に来られた。
27日 ロイド司祭様の自宅に招待して頂いての食事会。
28日 マンハッタン見学。
29日 JFK空港発。
30日 成田着。
海外で生活するということは、刺激的で開放感を感じるものですが、しかし、MJMの集まりに参加させて頂いている中で感じたことは、母国語を話せることや、同郷の仲間がいることが、どんなに慰められることなのだろうと思いました。正に『寄留者』の集まりにおいて、日本人としてのアイデンティティーを保ち、しかしそれらを超えたキリスト者の働きをしていくこと、していこうとすることの意義の大きさを感じました。海外に暮らす日本人の交わりが、暖かい輪となり、ますます広がっていくことをお祈りしています。(横浜聖アンデレ教会 牧師補)

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