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日本聖公会各教区報のなかから
 ☆毎月、管区事務所また広報主事宛に送っていただく各教区報等のなかからご紹介しております。
教区婦人会解散へ ─80年の歴史に終止符─
『東京教区時報』(第883号・2003年11月9日発行)
東京教区婦人会第57(臨時)総会が10月29日(水)10時半から教区会館3階ホールで開かれた。代議員14名(6教会と役員)、役員、個人会員、日聖婦の役員を含む傍聴者が出席。
議案第1号(提案者・役員会)の東京教区婦人会を廃止する件─今期をもって廃止する─が、長年にわたった度重なる議論の末、今回提案されるに至り、審議された。存続への思いも述べられたが、最終的に1?3教会婦人会しか残らない現実に方策はなく、代議員全員の承認を以て可決された。それに伴い残務整理等の第2号?4号議案は、一部修正の上すべて可決された。
ここに至り、時代の変化と共に祈りつつ道を模索して来た教区婦人会は、1923年に東京教区婦人伝道補助会(「あゆみ」昭和55発行参照)として成立して以来80年の歴史にピリオドを打つこととなった。しかし、「感謝箱献金」など日本聖公会婦人会への責任等に憂慮する声もあり、み心ならば新たな働きが生み出されることに希望を持ちつつ、日聖婦特祷、主の祈りをもって12時半閉会した。

〔出版物紹介〕
@    『歴史を生きる教会』−天皇制と日本聖公会−
佐治 孝典 著
「天皇制と日本聖公会」というテーマについて歴史の上から検証し、乏しい資料を丹念に掘り起こして、泥沼の時代を生きたキリスト者の姿と苦衷を追求しようと試みる本書は、日本聖公会の歴史に即して、以下の構成から成り立つ。
T  明治・大正期における天皇・天皇制観
U  十五年戦争期における天皇・天皇制観
V  敗戦時の日本聖公会と天皇
W  戦後の日本聖公会と天皇
X  今日の天皇制のポイント
 それぞれの章で、苦悩の時代に生きざるを得なかった日本聖公会の幾人かの司祭の姿が追求されている。
 著者は、日本のキリスト者は、なぜ敗戦から今日まで天皇と天皇制に無関心・無関与の姿勢をとりつづけ、その本性を真剣に見直し、対応できなかったのだろうか、と問い掛ける。また、泥沼のような日本の宗教的風土のなかで、主の福音を宣教しようとするならば、日本の教会の体質を検討しなければならない…と。本書は1997年4月から1999年3月にかけて『聖公会新聞』に連載した「歴史の中の教会?日本聖公会と天皇制」を大幅に加筆したもの。発行は(財)神戸学生青年センター出版部。
著者は日本聖公会芦屋聖マルコ教会信徒、元管区天皇制・靖国問題委員会委員長。元大阪教区歴史編集委員会委員長。現神戸学生青年センター評議員。神戸・南京を結ぶ会代表、アジア太平洋地域の戦争犠牲者に思いを馳せ心に刻む集会実行委員長。
(B6判・本文166頁。定価1,365円。神戸学生青年センター出版部は 078-851-2760)
A    『花水木に光が射して 2』 −C年の福音書による説教−
山口 千寿 著
 聖マ−ガレット教会の庭の東側にある一本のハナミズキに咲く十字のかたちをした花びらには、「イエスさまの受難の傷跡が、赤く浮かび上がる」?と、第1集のあとがきに著者は記していた。
 本書は第1集に続く第2集で、2000年12月の降臨節から始まる教会暦一年間の福音書の説教を収めたもの。C年の聖書日課を用いて、聖マ?ガレット教会の礼拝での説教が、降臨節?クリスマス?顕現節?大斎節?復活節?聖霊降臨後の節、の順を追った53編が整理・収録されている。
 「この一年間は、国際政治の上でも、日本の社会の中でも、様々な大きな出来事が起こった年でした。また、東京教区でも不祥事が発覚したりして、教会全体が、色々な意味で信仰のあり方や社会との関わりを根本的に問われ、その基盤を改めて点検する必要に迫られたときでもありました。
 個人的にも、前年(2000年)に父を失い、五年前に先に逝った母共々、天国での再会を待つことになりました。そのことも契機の一つとなって、福音の理解を改めて問い直し、自問自答しつつ語ってきたように思っています。…第二集には、そのような問題意識が反映されているように、自分では感じています。」と、記された「あとがき」の一節を反芻しながら、本書を読み進め心の糧としたい。
(B6判・本文396頁。発行・マーガレット図書刊行会。 *頒価2,000円。この説教集からの果実は、滝乃川学園本館保存修復と聖マーガレット教会バリアフリー対応音響設備設置などに捧げられる。マーガレット図書刊行会は 03-3334-2812)

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