月報巻頭言

15      ジュビリー沖縄国際会議に何をしにいくのでしょうか(2000.7)
沖縄から眺めてみると日本がよく見える。悔い改め(メタノイア:マルコ1:15)が社会のひずみに視点を移すことだとすれば、沖縄に行くことは私達の視点を移すきっかけとなるかもしれません。 7月21日から23日にかけて7ヶ国首脳会議(G7)が沖縄の名護で開かれますが、その直前の19日〜21日まで同じ沖縄でジュビリー沖縄国際会議が開かれます。沖縄の谷主教はその呼びかけ人の一人であり、自ら先頭に立って狭間に生きる者の声を代弁しておられます。 国際会議には海外から200名、国内から200名が集まり、これまでのジュビリー2000キャンペーンの運動の報告がなされ、ウガンダ、ボリビア、モザンビークから債務問題の現状を聞きます。 会期中、宣言文とG7への要請文を皆で討議、作成しますが、並行して様々な人々と共に「祈りの会」を持ち、嘉手納基地包囲の人間の鎖に参加し、サミット後の活動計画について協議します。「祈りの会」では現在アメリカ大陸を自転車で横断中のロジャー司祭(英国教会)に旅の経験から証言をしていただく予定です。
 ジュビリー2000キャンペーンでは様々な人々がつながり協力し合いながら動いていることを実感します。しかし沖縄での動きは必ずしもジュビリー2000と基地建設反対運動やジュゴン保護の運動とがうまく協力し合っている訳ではないという印象を私は持っています。
 巨大なグローバル化の波にのまれながら、分断され切り捨てられていく者達が必死に抵抗している姿が浮き彫りにされているのが沖縄です。巨大な力に抵抗出来ないように一人ひとりが切り離され、絶望のふちに追い込まれている人々の間では、互いに連帯し合うことがより困難であると私は想像します。
 「経済のグローバル化を強行するための先進7ヶ国元首による沖縄サミットに、内外の女性や市民運動は連帯のグローバル化で対抗しているのである」(松井やより:ジャーナリスト)。
 連帯のグローバル化、それは地球規模で狭間に生きる人々がつながり励まし合い、共に生きる喜びを確認しあうことであり、それが私が沖縄に行く意味なのです。

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Last updated: 2002/2/17

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