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日本聖公会各教区報のなかから
☆毎月、広報主事宛に送っていただく各教区報等のなかからご紹介しております。





沖縄教区1


沖縄教区2






















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日本聖公会第53(定期)総会報告
 
総 会 印 象 記
『沖縄教区時報』
(第438号・2002年6月20日発行)

教区代議員として出席したので、その模様を報告せよ、ということですが、特に、発言することもなく総会の末席をけがしただけの私が報告をするのは、いささか気がひけますが、総会で感じたことを「印象記」として報告します。

 総会ですから、北海道教区から沖縄教区まで日本聖公会の11教区から主教議員・聖職・信徒代議員ら55名が出席して開かれ、3日間で17件の諸報告と43件の議案が審議され、それぞれ処理されました。しかし、教団として、次の総会までの向こう2年間の日本聖公会の宣教活動をどのように展開し、福音を広めていくのかという、宣教方策は何も示されず、協議もされませんでした。

 
だから、総会の決議を踏まえて、これから教区に帰って「さあ、福音・宣教のために頑張るぞ」という、熱意やエネルギーを感じることができなかったのは私だけだったでしょうか。

 たしかに、総会というのは、多かれ少なかれ、形式的で、諸委員会の活動報告だとか、予算・決算など規則で定められたことを手続きどおりに処理するだけのセレモニー的な要素が強いものです。

 しかし、不況や経営不振によるリストラなど、厳しい状況にある昨今の企業や団体の総
会はそんなことでは乗り切れない。経営不信の反省と検証の上に立って、経営や組織を立て直すための次年度の活動方針をしっかりと確立し、全組織を挙げて再生に向けて活動を始めるのです。これは、企業だけの問題でしょうか。総会の冒頭で首座主教は「日本聖公会の信徒の数が少ないことを痛感した。福音と宣教のために、私達にはいま、伝道させてくださいという、祈りのみが必要である。全力を尽くして御言葉を伝えること。為すべきことはそれだけである。要は、やる気かあるかどうか・・・」と、叱咤されました。

 信徒の高齢化がすすむ反面、教勢は落ち、信徒は増えないという現実に苦悩しているの
が聖公会の現実です。ならばこの厳しい現実を再生するために、我々はいま、外に向かって何かをしなければならないことは、首座主教のメッセージで明らかです。生き残りを賭けて頑張る企業や団体と何も変わるところはありません。

 そういう、厳しい現実がある中で、十年一日の如く議案の大半が法規や規則の一部改正だとか予算案審議など、内向きの組織の運営にかかわることにのみ関心が集まって、外向きの活動方針がなおざりになると、外に向かって活動しない“内向きの仲良しクラブ”の体をなす。私は、総会にそれを感じたと言ったら、言い過ぎでしょうか。

 もとより、組織である以上、総会での諸案件の事務的な処理は必要です。同時に、それ
以上に公会の平安進歩のために、最高の議決機関である総会が宣教活動の指針を示すことは神のみ旨に適うことだと思うのですが・・・。一人よがりの書生論でしょうか。

マタイ 真喜屋 明






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 日・韓・米国聖公会会議
 ―東北アジアの平和を―
『沖縄教区時報』
(第438号・2002年6月20日発行)

4月21日から26日まで大韓民国(韓国)のソウルで開催された「東北アジアの平和と朝鮮半島平和統一のための聖公会国際会議」に日本聖公会からの5名のうちの一人として出席した。

 朝鮮民族国家は、戦前は36年もの間、日本に植民地支配され、戦後は朝鮮戦争により、国家が韓国と北朝鮮に軍事境界38度線で分断され、以後57年間も軍事的緊張の中にある。このような事態に教会はどのような現実的対応が求められているかを課題に、米国聖公会の呼びかけで日本、韓国、米国聖公会の共同主催で国際会議が開催された。フィールドトリップで梅香里(メヒャンリ)爆撃訓練場、板門店、米軍基地周辺の売買春問題に取組む人々を訪れ、その後聖公会大学を会場にシンポジウムが行なわれた。

 韓国には94施設の米軍基地が存在している。駐留米兵士による犯罪、基地騒音による日常生活の破壊、廃油やゴミが蓄積されたまま基地が返還され、再利用のための復元費用問題など沖縄と同じ問題が山積している。

 軍事境界38度線では、北側と南側に大きな建物が向かいあって建ち、その中間にトタン屋根の平屋が数軒並んでいる。それが板門店である。その周辺は南北双方の兵士が物々しく警戒している。板門店の室内は簡素で、中央に2本のマイクが置かれた会議用テーブルがある。軍事的問題が発生した時、激しいやり取りがされる場である。

 苛酷な歴史の中で生きてきた沖縄には『いちゃりばちょうでー(出会った人は皆兄弟)』との言葉があり、人々は『ゆいまーる(相互扶助)』して行くのである。それは相手の苦しみは、自分の痛みとする『ちむぐりさん(心が苦しい)』と表現する心情から来る。南北朝鮮半島統一の実現を図るためには「沖縄の肝む心」が重要な役割を果たすものと確信した。

 日米両政府の朝鮮半島に対する国際的責任は大きく、教会としても多大な使命と役割があると思われる。今回の会議では朝鮮半島の軍事的緊張を除去し、平和的諸条件を創りだすために幾つかの具体的提案がされた。

ペテロ 崎浜 秀松
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