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オホーツク三教会合同礼拝報告

チャントをちゃんと歌いたい

北海道教区報「北海之光」

(第528号・2003年7月20日発行)

オホーツク3教会(網走・北見・紋別)では、輪番制に当番教会を決め、合同礼拝の交わりの時を持っている。今年度は北見聖ヤコブ教会で、6月8日に行われた。テーマは"チヤントをちゃんと歌いたい”ということで、当初聖公会神学院でも講師をされている加藤先生に講演をお願いしていた。それが先生の都合が悪くなり、急きょ上平司祭、松井執事、高橋農夫也信徒による3教会内部手作りの学びの場となった。

午前中に主日礼拝を守り、当番教会の準備によるお昼を頂いた後、“チヤントをちゃんと歌う”学びが始まった。最初に上平司祭より「神賛美の歌」という題で講義があった。その中では、旧約聖書出エジプト記の中の“ミリアムの歌”、士師記の中の"デボラの歌"が最初の賛美の歌と考えられていることが説明された。また賛美を表すにあたり、様々な擬音での状況描写が活用されていたこと等が説明された。

次に松井執事より「英国国教会とチャントの歴史」という題で講義があった。その中ではエドワード6世の頃に、英語を国教会の公用語とするようになり、祈梼書の使用が義務づけられ、英語による新しい典礼聖歌作りが必要になったことが説明された。そしてへンリー8世からエリザベス1世に至る間に、独自のアングリカン・チャントが作り上げられていったことや、近年祈梼書の改正が相次ぎ、チャントを含む典礼聖歌のあり方が大きく変わろうとしている中にあることが説明された。上平司祭、松井執事両講師の方々は、それぞれ参考文献を明記した資料を配付してくださった。

最後に高橋農夫也兄より、網走聖ぺテロ教会で用いる、キリエS12、グロリアS20、サンクトゥスS4、アニュス・デイS87の曲譜を使用し、オルガンを弾きながらチャントの歌い方を指導して頂いた。高橋兄が疑問に感じていた点を、主教巡回時に確認した経過の説明を加えながら、言葉をはっきりと唱えることの大切さが強調された。

練習を続ける内に、互いの声を聴き合い、午前中の礼拝時とは格段と異なる、生き生きとした歌い方に変化していった。残り時間が少なくなり、途中講師より「このくらいで…」と終了の言葉もあったが、皆から「もっと!最後まで」と大きく出、結局S87まで練習した。「今日は楽しかった!」と参加者から声が上がっていた。

3講師の講義の流れの中で、信徒それぞれがチャントの理解を、今までよりも深めることができた。

当日はお天気に恵まれ、気温も丁度良く、またの再会を声掛け合い、それぞれ帰路に着いた。

網走聖ぺテロ教会の信徒はこの後、美幌の“峠の湯”に寄り道して入り、タ食を共にするもう一つの楽しみを加え、帰網した。主に感謝。そして3講師の皆様、ありがとうございました。会場準備の北見聖ヤコブ教会の皆様、ありがとうございました。 (網走聖ぺテロ教会 和田 弓)

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